雨について

短歌を読んで、自分も短歌を書きたくなった。そういうことはたまにあるが、実際書いてみたことはなかったかもしれない。

雨降ってたから雨について書いたんだけど、いざ書いてみたら、これは短歌ではない気がするんだよな。


上に降る雨について考える 嫌がるだろうな上の人たち

雨水を啜って暮らしたことはない断言したいこの先もない

びしょびしょに濡れてるわたし 古代人なら風邪ひいた わたしにはあるバスタオル

どこからか来た水それもあれもここを通るなら将来のことも考えて、行け

誰かの何かを伝った水が落ちてきたのがそうならば嫌だわたしも伝る水

君の罪も全て洗い流すよの顔して台無しに全て溶かす酸性雨 来る

この雨粒のどれか一粒が運命の一粒掴んでみせてよ そんな顔すんなよ

全裸に雨おれは持たない見たくもないが多分どこかにある野生

退屈こそが豊かさならば雨の日はゴールドラッシュ 屋内駆け回る犬のかがやき

こんな日は空飛びたくなかろうびちゃびちゃの超人も雨は普通に嫌な顔して飛ぶ

降ったりやんだりすんなはっきりしろ できればやむ方面でしろ

雨が雨で良かったと思う キャンデーならば確実に痛んだろう右膝

降ったならやむ前に一礼詫びてけ雨 おれの若い頃はそうしたけどな

あの人の屋根になりたい もう既にあるなら屋根は剥いじゃいたい

新素材をふんだんに使って吸水する新しいタイプの屋根 なにかしらが良いとされる

許さんこの雨を全て集めてあいつの真上から降らす 降らす横からもマジで吹き付ける

あのことの暗喩としての雨のごとく降られても私は昨日を忘れる

可能性に賭け続けてきた これからもそうだ傘を持たずに出る

この雨も天の恵みだから濡れてもいい そうも思えるし、傘を買ってもいいし

夜の間に慎ましく降る雨に悪く言いすぎたなと謝るか迷う