入社初日からフルリモート!?キッチハイクインターン生が取り組む、社内コミュニケーションの課題解決プロジェクト
こんにちは!キッチハイクで4月からインターンをしている安田遥です。
現在キッチハイクのグロースチームにはげんや・なつこ・はるかの3人のインターン生がいます。
私がキッチハイクにジョインしたのはコロナウイルスの流行が始まってからのこと。なつこは入社3日目から、私は入社初日からフルリモート体制でした。
新米メンバーの私たちが一番最初にぶち当たった壁は、オンラインで他のメンバーのことを知ること・そして関係を深めることの難しさでした。
「名前をSlackでなんとなく見たことがあるけど、社内にどんな人がいるのかよくわからない…」
同じチームのメンバーのことは少しずつわかってきましたが、チーム外のことはほとんどわからない状況。仲良くなりたい人がいても、会話の糸口が掴みにくいと思ってしまうこともありました。
ある日、この悩みを社員さんに相談してみました。
相談してみて気づいたのは、私たちが感じている課題は、現在のフルリモート環境で会社全体が抱えている問題と深く繋がっているということでした。
フルリモート環境でジョインした私たちが課題の解決に向けて動くことで、社内のオンラインコミュニケーションをアップデートすることができるかもしれない!
そう感じた私たちは、この問題を解決するために、3人で何度も話し合いを行いました。
このnoteは、解決に向けて私たちがとった施策(手法) と、その後の社内の変化についてまとめたものです。
チームで同じ課題を持っている方にも、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
キッチハイクで大切にしているコミュニケーションとは
チーム内のオンラインコミュニケーションの課題を話し合い、以下のようにまとめました。
課題を整理して、ひとつ気づいたことがありました。
上記の課題の根底にあるのは物理的距離によって、チームへの帰属意識やメンバーとつながっている感覚が薄れてしまうことではないかと。同じオフィスで働いていた時に無意識に向いていた相手の関心が、フルリモート環境になったことによって薄れてしまっているのではないかと感じました。
キッチハイクチームには"SESSION" という企業文化があります。
SESSION
個性を尊重しながらもチームでグルーヴすることを目指す、音楽バンドのような組織です。心理的安全性を重視し「自分が自分らしく」いられるチームが一番生産性が高いと考えています。
引用元:https://kitchhike.jp/
メンバーの個性を尊重することで、結果的にチームがグルーヴする。そこにはチームのメンバー間に心理的安全性があることが不可欠であると考えています。
“毎日メンバー全員で食卓を囲みランチを食べる” という、キッチハイクの習慣は、 “SESSION”の文化の土台づくりをしていたかもしれません。みんなで集まることがどうしても難しい今、チームの文化をオンラインでも引き継いでいくためには、もう一歩踏み込んだ施策が必要そうでした。
ワールド・カフェを開催
課題を整理した結果、わたしたちは、相互理解を深められる機会としての対話の場"ワールド・カフェ"を開催することを決めました。
ワールド・カフェとは、まるでカフェにいるような雰囲気をつくり、リラックスしてオープンに対話ができる ようにするための手法です。メンバーをシャッフルしながら、4〜6名の少人数グループではなすことで、まるで全員で話しているような感覚になることができます。
お互いの価値観や個性を改めて理解し、チームの帰属意識・繋がっている感覚を生み出すためにはぴったりの企画でした。
▼ワールド・カフェについて詳しくはこちら
http://world-cafe.net/about/about-01.html
ワールド・カフェで利用したツール
今回の企画を行う上で一番の悩みの種は、どのオンラインツールを使用すれば、より対話の場が生まれやすいか、ということでした。
複数のツールを比較した上で、以下のものを活用することになりました。
◎ビデオ通話ツール - spatial chat
選んだ理由としては、以下の通りです。
・少人数のグループを作ることができ、参加者がグループ間を自由にまわることができる。
・自分の顔の表示が小さく対話の内容に集中できる。
・同じ空間にいることを感じやすいUI。
◎メモ共有ツール - Miro
他のグループがどんな会話をしていたかも知りたい…という意見から、Miroというオンラインホワイトボードサービスを使うことにしました。
こちらが説明の際に使ったスライドです。今回は新しいツールを導入したので、使うときにストレスのないように丁寧に最初にZOOMでツールの使い方を説明しました。
▲spatial chat:背景に芸能人の画像をセットして、対話が行われるテーブルを現しました。
▲Miro:事前にテーブルと各ラウンドごとにふせんを分け、メモを取りやすい環境を設定しました。
ワールド・カフェ本番
準備に準備を重ね、そして迎えた当日。
何人くらい参加してくれるのか不安でしたが、16人ものメンバーが参加をしてくれました。
当日は以下のようなタイムスケジュールとトークテーマで進めました。
今回のイベントは、普段話す機会のないようなチームメンバーの価値観に触れることが大切です。よって、より深い対話を促すような問いを意図を持って用意しました。
一言で答えるには抵抗がある可能性があるので、こんなカフェエチケットも設定しました。インターン生と社員、チームの違う人同士でもフラットに話すことができるよう意識しました。
<カフェ・エチケット>
・本音で話そう
・自分も相手も大切にしよう
・沈黙もOK
このエチケットを開始前に共有することで、フラットに安心して参加することができました。
イベント実施後の気づき
イベントを開催し、参加したメンバーに感想を聞いてみました。
コミュニケーションに対する風向きが変わった!
役員を中心に、常日頃から、フルリモート環境下で社内のコミュニケーションをより良いものにする議論は、ディスカッションされていました。
しかし「敢えて雑談では出てこないようなテーマで対話することで、相互理解を深める」というアイディアは出てこなかったという感想をいただきました。
今回のように新米メンバーが新たな試みをすることによって、チーム全体でコミュニケーションに対する風向きを変えることができたのではないかと考えています。
普段の業務では見えないメンバーの一面が見えた!
今回のワールド・カフェで用意した問いにより、「普段の業務では見えないメンバーの一面を発見することができた!」という感想が多かったです。
例えば、普段社内ではムードメーカーの役割をしている方が、落ち着いた表情でしっかりと将来を見据えているといった一面が見られることも。
その人の大切にしていることや、根本にある考え方が見えてきたことは、嬉しい気づきでした。
相手の考えに寄り添うプロセスが、まさに”SESSION” だった!
ワールド・カフェの最初のテーマは 「自分がいきいきしている瞬間はどんな時ですか?」 という質問でした。「真夏にランニングをした後に麦茶を流し込む時!」 など、思い浮かぶ具体的なシーンはお互いばらばら。
しかし、対話を進めた結果 「受動的ではなく能動的に行動を起こすことが、いきいきという感情を生み出すのではないか」 という結論に達したそうです。
それぞれの考え方・個性に寄り添いながら、最適解を見つけていくプロセスは、まさに”SESSION” のだったかもしれません。
最後に
「居酒屋の3軒目でやっと話すような内容が話せた。オンラインなのに、グッと心の距離感が近くなる感覚があった」という感想を聞いた時、わたしはとても嬉しかったです。
同じ場を共有したり、顔を合わせることができないリモートワーク。そんな中で、あえて深い問いを設定し、緊張感を持たせたことが、より相手のことを大切に思う感覚を生んだと考えています。
今回のイベントは、チームメンバーが帰属意識や繋がっている感覚をオンラインの場でも保つための、重要な糸口になったのではないでしょうか。
段々とコロナウイルスの影響が落ち着いてきましたが、リモートワークは、もう少し続きそうです。
あえてアジェンダのない場、つまりは何かを生み出すためのものではなく、深くつながりを感じるための場を作り出すことは、オンラインのコミュニケーションに厚みを持たせるかもしれません。
今後も、インターン生発信で企画を定期的に開催していきたいと思います!
いただいたサポートで私はもっと私に優しく生きていきます。銭湯に行ったり、甘酒を作るなど、