GOLD(2010年)

画像1 GOLDはフジテレビの木曜劇場枠で放送された、究極の家族愛をテーマとしたドラマ。
画像2 主人公の早乙女悠里(天海祐希)はジム・エステを経営するYSコーポレーションのCEOであり、4人の子を持つ母である。他人の痛みが理解できる、心も体も美しい子供を「ビューティフルチャイルド」と呼び、自らの子供をオリンピックの金メダリストにすべく、孤軍奮闘する。その経験から導き出された独自の教育方針が話題を呼び、メディアからの出演依頼も絶えない。実際に早乙女悠里名義で扶桑社から書籍も出版しているのが面白い。しかもレビューの評価もわりと高いようですw
画像3 悠里はどんなに忙しくても食事作りと掃除だけは自分が行い、子供たちの叔父にあたる悠里の兄が果たせなかったオリンピックで金メダルを取ることを至上課題として生きてきた。ジム・エステの経営でも独自のビジネス理念を展開し、公私共に完璧なスーパーウーマンである。新倉リカ(長澤まさみ)という秘書を雇っているが、リカは末っ子の朋(とも)に気に入られて採用された。リカは霊感が強いこと以外特に取り柄がなく、悠里にビシバシしごかれて成長していく。「そんなぁ〜〜(泣)」がリカの口癖。
画像4 ジムの清掃員の丹羽聖子(エドはるみ)は引きこもりの息子の家庭内暴力に悩まされていた。キラキラ輝いている悠里と惨めな自分との落差に憤り、悠里の教育方針に名前を伏せて度々クレームを入れていたが、悠里と電話で直接対決して打ち解けて以来は自分の正体を明かした。悠里の幼馴染で子供たちのトレーナーである蓮見丈治(反町隆史)が、悠里を危険から守るために聖子に優しく接したのは自分に気があるからだと勘違いする。しかし、丈治にその気がないことを知ると逆上し、ストーカーと化す。思い込みが強くて粘着質な性格から後に事件を起こす。
画像5 剛くんはメディアに登場する悠里と娘の晶の専属カメラマンとなる宇津木洋介役で出演しています。出ました、またカメラマンw 今ではMIU404の伊吹藍みたいなストレートな熱い刑事役までもこなしますが、アンニュイな雰囲気で危険な香りを漂わせる青年の役どころは当時、彼の得意とするジャンルでした。
画像6 早乙女家の長男である洸(こう=松坂桃李)は大学生で、ロンドン五輪の水泳競技の出場候補選手としてトレーニングを行っている。母親の期待通りに育った素直な優等生タイプだが、打たれ弱く、周囲に弱音を吐けず一人で抱え込んで悩むところがある。
画像7 早乙女家の次男である廉(れん=矢野聖人)は高校3年生。ロンドン五輪の陸上競技の出場候補選手だが、心臓に持病があることを周囲に隠している。のちに兄の洸が事故でオリンピック代表選考会に出場できないことを嘆く悠里のために、水泳に転向すると言い出す。勝ち気で反抗的な反面、母親を最も心配してケアする心優しい性格の持ち主である。
画像8 早乙女家の長女の晶(あきら=武井咲)は高校2年生で、ロンドン五輪の高飛び込み出場候補選手。トレーナーの丈治に想いを寄せているが、丈治は幼い頃から悠里を慕っており、晶は子供扱いされて振られる。多感な年頃で母親を恋敵として反抗的な態度を取って困らせたり、周囲の反対を押し切ってカメラマンの洋介と近づき、交際するようになる。
画像9 早乙女家の三男の朋(とも=大江駿輔)は体が弱く、学校に行っていない。朋は実は悠里が流産した子で既に亡くなっているが、想いの強さで悠里には幻の姿が見えている。秘書のリカと晶には朋の姿が見える能力がある。
画像10 宇津木洋介が早乙女家の娘である晶に近づいたのには別の理由があった。洋介は自分が悠里の兄・修一の息子であり、早乙女の血を引く者だと言うのだ。悠里がDNA鑑定などで事実関係を調査したところ、修一の息子であるという驚きの結果が出て、洋介と晶は従兄弟どうしであることが判明する。その事実を知らずに洋介に身も心も許した晶は、トレーニングを中断して洋介との関係に夢中になる。
画像11 悠里は晶が洋介にのめり込むのを危惧し、洋介に晶の元を去るように依頼する。滞納していた母親(修一が昔恋に落ちた女性)の治療代を悠里が全額肩代わりした事を手切金と解釈した洋介は、あらゆる事情を察して悠里から金を受け取ったのち姿を消した。洋介が忘れられない晶は、左肩に洋介と同じバタフライのタトゥーを入れる。それを知った悠里は激怒。しかし、晶はそれが実はタトゥーではなく、母への当て付けのために貼ったシールだと告げる。寂しさで自分を失いかけていた晶は悠里と真剣に向き合い、トレーニングを再開した。
画像12 悠里の別れた夫で、子供たちの父親である明石辰也(寺島進)は元ソウル五輪のレスリング金メダリスト。婿養子だったがほぼ無職状態で、離婚後は悠里の資金援助でバーを経営している。悠里の厳格な教育方針とは正反対で、子供の自主性を信じ、話の分かる大人として子供たちから慕われている。悠里の行き過ぎた愛情から子供たちが受けたストレスを中和できる必要不可欠な存在である。最終的には洸が金メダルを獲り、辰也も指導者としてスポーツ界に復帰する。子育てにおける正解は何なのかを問いかけ、考え直すきっかけを与えてくれるドラマでした。

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