ハタチノコロ はじめてのヨーロッパ(10) 憧れのヴェニスへ・・・

3/6 朝、パンパンになりつつあるスーツケースをしっかりロックし、廊下に出しておく。コーチに積んでおいてくれるのでとてもお気楽♪ ホテルを出て25~30分くらい走ると、私たちは船に乗った。というのも、ヴェニスは水の都で何百もの水路で街が形成されているからである。船を降りたところは港のような感じなのだけど、降りるとすぐカフェやお店があるのに水がすぐそばまで来ているから何か不思議!実際過去に街が水浸しになったこともあるそうだ。昔はとても栄えていたように思われるが、今はその面影を残してはいるものの、あまり活気がなくて意外と地味である。昔は水路の両側の家にも人がたくさん住んでいたようだが、今はもほとんど住んでいない。観光客がいっぱいいるのになぜか少し寂しい気がするのはなぜだろう?まずはガイドが付いての市内観光からスタート。そのガイドがまるでバスガイドが使う小さなマイクのようなものとスピーカを持っているのだが、ガーピーガーピーうるさくて声が聞き取りづらいw しかもイタリア訛りの英語。私たちはまだしも、ネイティブの人たちはみんな顔をしかめていたw そのガイドのネームプレートを見て私は思わず噴き出してしまった。だってガイドはヨボヨボのおじいちゃん(推定60歳、エリツィン元大統領をイタリア人ぽくしたような顔?四角い顔で白髪・・どんなんやw)なのに、ネームプレートの写真は30歳くらいのハンサムな男性なんだものww きっとガイドになった当時から1度も写真を撮り直していないのだろう。このギャップを笑わずにいられるだろうか?結局のところ、スピーカがガーピーうるさいのでガイドが何を話しているかさっぱりわからなかったw その聞き取りづらいスピーカが1日中つきまとうのか?と思いきや、このガイドによる観光はものの1時間くらいで終わってしまった(ホッ、よかったw)あとは鐘楼やサンマルコ広場やサンマルコ寺院くらいしか近くに見るべき建造物はない。面白かったのはサンマルコ広場のハトの多さ!エサを持って立っていると体中にハトが寄ってきてとまることもあるみたい。低空飛行されると突撃されそうで非常にコワい!

そのあとは有名なムラノグラスの工場を見に行った(ムラノといっても村野武範のムラノではない)。色とりどりのキレイなガラス細工が棚に並んでいる。ベネチアングラスというくらい有名だし、1つくらい安いものを買おうかと思ったけど、スーツケースに入れたら割れそうなのでやめた。すごく正確な技術を持った職人さんがドロドロになって溶けるガラスを棒にくっつけて、うまい具合に形を作っていく。そうしているかと思えば、今度はもう1人の職人さんが真っ赤なガラスにもう1本の棒をくっつけて伸ばし始めた!これで花瓶の口ができて、あとは取っ手をつける。これもまたすごい職人芸。とてもスピーディー。製作工程のあとはセールスに入り、ここぞとばかりにガラスの特徴を説明する。ワザと落として見せてお客をアッと驚かせたり、まるで深夜のアメリカのテレビショッピングを見てるようだ・・(でも割れないのがムラノグラス!!とか言ってそうw)2000円くらいからかわいい小瓶が売っている。とてもカラフルでステンドグラスみたい。香水とか入れておくのもかわいいかも。さて、このムラノグラスの工場に1つ難点がある。それはトイレが狭いこと。1階と2階に1つずつトイレがあるが、みんなまず2階で入ろうとして、混んでいると次は1階に下りてくる。その様子が可笑しくて笑えるw そしてトイレの前でみんなテレ笑いするのであったw 午後からはゴンドラセレナーデというオプショナルツアーに出るので、それまではショッピング。ラヒシにリラをずっと借りっぱなしだったので、まず両替!T/Cを両替するのにAMEXを探したけどないので、仕方なくNo Commissionのところで替えた。ラヒシは自分の指輪を探していたけど、ガラス製のカエルの置物を見つけて、「これをママにプレゼントするわ!!」と言ってすごく喜んでいた。そのカエルがとてもマヌケな顔でかわいいw これをママにだなんて、この子面白いw ガラス製の指輪も私に「どれがいいと思う?」と聞いてくるので勧めても、結局自分で選んで買っていたラヒシw 私は何も買わなかったけど、ラヒシの買い物を見てるだけで楽しかった。2人でポストカードを探すときは、一番安い店で買おう!という暗黙の了解があった。店をチェックするたびに、「まだまだ安くなれ!」と念じながら歩いていたヘンな2人w ゴンドラツアーの前にお昼を食べる。レストランに入ると時間もかかるし、簡単なサンドイッチを買ってサンマルコ広場で食べた。モッツァレラチーズのとアスパラのを1つずつ買った。シンプルイズベストだ、うまい!!何かの物売りの台の上に座ってハトにパンの耳を投げたりしながら、慌しく食べた。イタリア人はケチだから、物売り台に座っているだけでも「5000リラ!」とか言い出しそうでコワいよw ここは大丈夫だったけど。みんな集合したのでゴンドラセレナーデに出発。

ゴンドラ停泊所まで行き、5~6人のグループに分かれて乗り込む。私はラヒシ、サラ、アドマン、リエンと一緒に5人で乗った。アドマンとリエンは韓国出身だけど、オーストラリアにもう8年も住んでいるらしく、英語はかなり流暢だった。ゆったりと時間が流れ、ゴンドラはホワホワ揺れながら進む。細い水路をどんどん進んでいく。船頭さんは小さな橋の下を通過するとき屈むのが面白い。そして水路を曲がるときは壁を華麗にキックするという原始的な方法でビックリしたw 1つ後ろのチームの船にはカンツォーネを歌う人が乗っている。ゴンドラの流れに合わせてのびのびと歌う。拍手喝采だった!ラヒシと一緒に客待ちをしている船頭さんとも一緒に写真を撮った。15:30からブラノという村へのボートトリップに行く。20分くらい大型ボートで進む。カラフルな村が見えてくる。赤・ピンク・緑・水色など・・いかにもイタリアらしい色調だ。でもヴェニスとは全く別の雰囲気。ブラノはレース編み製品が有名らしい。あとはヴェニスでもここブラノでも目に付いたのが、マスカレードのお面。どうやらここでは祭りが有名のようだ。ラヒシとお面を顔に当てた写真を撮ったりもしたw イタリア人はケチだと思っていたけど、自分の店の商品を使って写真を撮ろうがおかまいなしといったラテン的ルーズさが良い。裏道に入ってみると洗濯物が干してあったりと、完全に民家の普段の生活ぶりが垣間見えた。家全体が真っ赤な家もあったが決して悪趣味ではなく、その赤に合ったチェックのカーテンと窓際にチューリップの鉢が置いてあったり、とてもハイセンス。歩いているとクッキーやコロネらしきものが売っているお菓子屋さんを発見。ここでラヒシとコロネにかぶりついた。おいしー!でもポロポロこぼれて食べづらい・・口の周りにコロネが付いてないか2人で確認。そして船着場に到着した。がしかし、待てよ?なんか景色が違う。おかしい・・どうやら私たちのボートが待っている港と全く逆に来てしまった!今まで歩いてきた道をひたすら戻る!集合時間まであと10分!!ダッシュして焦ってようやく間に合った。ふぃーー。他のCOSMOSのメンバーたちはどっさり買い物をしていたようだ。カレンとダクはレースの赤ちゃんの洋服を買っていた。2人はハネムーナーだし、これから先子供に着せるためかな?すごくステキな洋服だった。さて、買い物狂いのパットとレックは何を買ったんだろう?何だか大きな箱を抱えている。おしゃれでブランド好きなレックはヴェニスでいっぱい買ったらしい。予想通り夫婦で私に「何買ったの?」と聞いてきた。メンドクサイので「ポストカードだけだよ」と言っておくw

さてヴェニスに戻ってきた我々は、バスに乗ってホテルに戻る。ゴンドラとブラノに行かなかった人々はずっとヴェニスにいたらしい。ベリンダはカフェでお茶しながら友人にポストカードを書いていたようだ。うーん、それもいいねえ!ホテルに着く前に、あの広い近くのスーパーでみんなで降りた。ベリンダやスー&ティムが「今夜はパーティーだ!」と言い出した。面白そう!1人ずつが何かを持ち寄るらしいので、ラヒシとワインを選んだ。あとは明日のランチ用のモッツァレラチーズとクロワッサンを買った。本場のモッツァレラチーズはバツグンに弾力性があってもちもちしている。明日のランチが楽しみ♪ 夕食の時間になった。ここの食事はイタリアンなのにごくフツーって感じ。でも今日もいろんな人とお話できて楽しかった。部屋に戻るとみんなゲルマン民族大移動のように廊下にイスを持って動いていた。何が始まるのだろう?まさかここでパーティー?!すごい!他の客はいないのか?この階はどうやら私たちCOSMOSだけらしい。でも廊下でパーティーなんて誰が考えたんだろう?考えただけでも楽しいじゃないか!私とラヒシは買ってきたワインをしこたま飲んだ。前にはアイダホから来た方のサラが座っていた。彼女はすごく朗らかで楽しい性格。鼻にピアスをしていたり、腰と肩にタトゥーが入っている。すごくおちゃめでかわいい。彼女のファミリーネームにちなんで、白鳥と太陽がモチーフのタトゥーを入れているようだ。自分の名前にひっかけてタトゥーを入れるなんてセンスがいい。マルボロライトのヘビースモーカーだからなのか、バリバリのハスキーヴォイスだった。サラは賢そうだし超クールだわー。いい感じに酔っ払ってきた。もうワインは1本空いた。今日はやたらお酒が進む日だ。次々に席を移動し、今度はケリン&カースの近くになった。そうそう、この間北イタリアの国境地帯で私に1000リラを貸してくれたヒゲのおじさん、実はこのケリンだった!w ありがとうございました!!無事にお金を返すことができてよかった。そろそろ部屋に戻って明日に備えないと・・後片付けをして、バーから借りてきたワインオープナーもちゃんと返しておいた。今日はヴェニス最後の夜。おやすみなさいzzz

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