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「遊べる映画」になった新世代機のFF / ファイナルファンタジーXVI

1週間でトロコンしました。

999999!

ここまで没頭して、熱中してやり込んだゲームは久々な気がする。最高のゲーム体験だった、本当に楽しかった。これのために抱き合わせでPS5を購入した、その選択は間違いじゃなかった。

ということで、本記事にはトロコンした上での感想を書こうと思う。高尚なレビューや批評というわけじゃなく、このゲームが大好きな、いちユーザーの思い出語りだ。いやー、マジで楽しかった。あ、もちろんネタバレありまくりなので未プレイは読まないでください。


こういうのでいいんだよ

虫がヤバいそうです

全編通して思ったのはコレだ。過不足無く、特にいらん肉付けや水増しもなく、要素が収まる感じに収まっていた。もちろん、細かすぎる不満点はあれど、それも気にならないレベル。とりあえずはストレスフリーだったなと思える内容だった。

良く言えば「消費者(プレイヤー)目線で作られたゲーム」で、悪く言うと「置きに行った安定のゲーム」という印象。

例えばサブクエストについて。だいたいオープンワールドゲームのサブクエと言えば「死ぬほど多く」、「別にやってもやらなくてもな内容・導入」ということがかなり多い。実際、私は『ゼノブレイド』ではそれがしんどくて途中でリタイアしてしまった人間だ。

もちろん、サブクエなんて「サブ」なのだからやらなくてもいいのだが、しかし、やらない前提で制作者が置くだろうか。そう思うと、「やらなくちゃもったいないな」と考えてやってしまう。で、あまりの多さに辟易とし、ダルくなる。

しかしFF16といえば良心的な量で、そしてやる意味合いがかなり納得できて、決して「消化」にはならなかった。サブクエについては後述するが、こういう面が本作はしっかり作られていたと思う。

当たり前のようにあるゲームの要素を「ただの舞台装置」として割り切っているのではなく、そこに文脈を意識しているように感じられるほど、制作者の熱意がそこにあった。

いよいよ始まる感じ

キャラデザや世界観も「こういうのでいいんだよ」と思えた。クライヴたちの服装や出自、細かい部分なども雰囲気にマッチしており、野暮なツッコミから冷めるということはなかった。

たとえば私自身、FF15は好きな作品ではあるけれど、しかしビジュアルにツッコみたくなるのは否定できない。ホストファンタジーとか言われてしまうのも納得できる「特徴的な姿(婉曲表現)」みたいなのが今作はなく、違和感なく世界に入り込めた。

素敵だね

本作のサブクエは「絶対に」やるべきもの

意味のないサブクエなんて無い

「プレイは人それぞれ」という曖昧な言葉を踏まえた上でひとつ、断言したいのがコレだ。本作のサブクエは絶対にやったほうがいい。やったほうがオトクとかじゃなく、本作を理解したいなら絶対にやるべきとまで言える。

実際問題、「メインだけやった人」「サブを少しやった人」「サブを全てやった人」ではまるでこのゲームへの印象が異なるはずだ。さらに言えば、ハルポクラテスからじっくり話を聞いたかでもかなり変わる。

本作では、一部を除き明言されていない設定や後日談などは殆どない。あらゆるすべてがハルポクラテスから聞けるし、展開した物語や立ったキャラクターはサブクエですべて顛末が補完される。暗雲立ち込める話もすべて、あれこれがエンディング付近で解消できるのだ。

解消と言うと「みんなハッピーに解決!」というふうにとらわれそうだが、そうではない。そもそも本作の問題は根深いので、そんなあっさり解決するものではない。

たとえばベアラーの処遇についてはエルウィンですら「長い長い試みになる」という旨を息子たちに残したぐらいだし。そしてなにより、重い雰囲気である本筋のストーリーを忘れてはならない。

この世界における「ベアラー」の扱い

しかし、一段落はする。メインやサブで抱えてた不和や葛藤が、最後の最後でひとつ落ち着く。全体的に暗い物語ではあるものの、どのサブクエも最終的には少しの希望がある終わり方で、ここまでやっててよかったと言える無いようなのは間違いない。

少なくとも私はサブクエをすべてクリアして「やらなけりゃよかった」「無駄だったな」なんて1ミリも思わなかった。そういう踏ん切りがついて、後腐れなくラスボスに挑めるのは良い構成だと思う。

もはや導入でアンブロシアだと分かる

あまりにも大量のサブクエはめんどくさくなって放置してしまうが、しかし本作は他作品と比べるとかなり少なめだ。

そして分かりやすいようにメインの区切りがあるため、「ここで追加分のサブクエやモブハンをやる」というように進めていけば、ストーリーに各キャラの状況も追いつくし、あまりタスクという感じもしない。さらには、FF14よろしくかなり導線がしっかりしてるので、よくわからなくなって放置なんてこともない。

サブをやったかどうかで印象が変わるキャラなんてほとんどがそうだが、たとえばロストウィングのおっさんを挙げてみよう。

家族を皆殺しにされた人

カンタンは自分の復讐のためだけに村をまとめ、そして最終的に復讐は果たすも、喪失感だけ得られ、仲間はみんな失った。これだけなら「なんやこの鬱シナリオ・・・・・・」で終わりだが、カンタンの人生にはまだ先がある。クライヴのつてで三国同盟を担う存在になり、彼が過去に犯した過ちもすべて踏まえて、人が人として生きられる世界の一端を担っていくのだ。

メインだけやった人はきっと、カンタンは「なんかシドと付き合いのある暗い村のおっさん」だろう。しかしサブをやり、ハルポクラテスに聞けば彼がどういう人生を辿ってきたのか、そしてどういう思いで今があるか分かる。
そして今後どうなるのかの、ひとつの人生に携われるのだ。

サブクエの報酬とはなんだろう。もちろんそれは強力な装備品やアイテムというのも一理ある。しかし、本作をやって思ったのは、最高の報酬は「世界に関与した感覚」なんじゃないかと思った。

双方向性という意味

本作のサブクエは決して「知らんやつからいきなりモンスターの討伐を任された」とかじゃなく、意味のある文脈に沿って「やる理由が伴う仕事」になりえている。

もちろん構造はどれも同じだ。どこかに歩いて話して、んでモンスターを倒すだけ。しかし、それをやるに足りる背景があるからこそ、作業にはならなかった。

クリアしたことでキャラクターの関係性が動き、世界観をより深く理解できる。この、世界に関与した感覚があるからこそ私はサブクエが苦じゃなかった。このゲームが、世界やキャラをもっと好きになるきっかけがこんなにもあるからこそ、やらずに進めるのなんてもったいないと私は思ってしまう。

ジルはFF史上最高のヒロインだと思う

一人と一匹、かわいすぎる

私はジルが大好きだ。クライヴも大好きだし、というかジルとクライヴの関係性が大好きだ。

もちろんビジュアルが好みという表面的な理由ももちろんある。しかし、今までのヒロインで一番良かったなと思えるくらい心酔できたのは、ひとえに彼女の献身さと強さ、その内面と行動にあった。

ジルは決して、よくあるアニメのアイコン的なヒロインではない。わかりやすい可愛い声じゃないし、画面外の誰かへのウケを狙った振る舞いをするわけでもない。

言ってしまえば彼女は大河ドラマや、昔の映画に出てくる女房役に近い。優しく、控えめで、しかし自分をしっかり持っている。愛する人を支えることに迷いはないが、弱さも持ち合わせる可憐さが共存した、非常にキャラの立っている女性だ。

彼女は自分が完璧だとか、力があるとかなんて思わず、むしろ「なんで力になれないんだろう」ということを秘めて、しかし諦めること無く生きる。鉄王国で自らは獣だと認め、雪月花の園では「私は何もできない」と悔しがる。

ここのジルの顔大好き

だが、それでネガティブになるかと言えばそんなことはなく、ずっと彼女は自分にできることを探そうとしていた。クライヴを支えようという強い意志で彼のそばに立とうとしていた。こんな圧倒的正妻ヒロインいたか?

ジル単体だったらたぶん、そこまで好きにはならなかっただろう。しかし、幼い頃から運命を共にしたクライヴとジル、このふたりの関係性により魅力が非常に際立ったものになった。本当に素晴らしいヒロイン、そしてその描き方だったと思う。

灰の大陸でクライヴに誓うシーンは本当にボロ泣きだった。強すぎるだろこの女。

スクショ見てるだけで泣きそう

雪月花の園はクライヴの返事も相まって泣きすぎて前が見えなかった。
そしてエンディングも・・・・・・。エンディングは後述するが、ジルと、ジルとクライヴの関係性が大好きだったからこそ涙が止まらなかった。

ここのクライヴの返事がイケメン過ぎて・・・・・・。

やべ・・・・・・書いててまた泣きそう・・・・・・。あとずっと死ぬと思ってたから、プレイ中は「お願いだから死なないでくれ」と祈りながらやってた。死ななくて本当に良かった。

ヴィヴィアンとハルポクラテスを考えた人は天才

クソお世話になりました!!!!!!

本作で最も評価できる点といえばこれじゃないだろうか。いわゆるゲーム内辞書の機能なのだが、あまりにも質が高すぎて驚いた。似たようなものとして、過去作で言えばFF13にオートクリップがあったが、本作のものはより進化し、ユーザビリティが増したシステムだと思う。

私みたいに一気に短時間でやれる人もいれば、週に1時間しかできない、限られたリソースしか無い人もいる。そういう場合に、メインストーリーだけじゃなく世界の探索やサブクエ、そういったものをバラバラにやっているとブチ当たる問題がある。それは、「今どういう状況なんだっけ」という迷いだ。

どれだけライターが素晴らしいストーリーを作っても、実際にプレイしている人と情報量に差があったらそこに感動や驚きは生まれない。

ライターは「えっ、これここで説明したじゃん」となって、プレイヤーは「は? 唐突すぎるだろ」とかになったらもう目も当てられない。悪い意味で、何もわからないまま進んでいくストーリーは苦痛でしか無い。不明瞭な点を伏線として残しているならまだしも、ただ説明不足とか期間が空きすぎて忘れてたとかで台無しになるのは最悪だ。

しかし、だからといってせかせかと進めるのも味気ない。そこで活躍するのがヴィヴィアンとハルポクラテスだ。

このふたりに話せば現状でわかっていること、そして目的などが非常にわかりやすく理解できる。物語が分からなかった人はじっくり咀嚼できるし、わかってる人はより理解を深めたり、カットシーンだけでは語られなかったことがわかるのだ。

なおメインだけでは「唐突に出てきた人」止まりな模様

たとえばワンシーンだけの登場だったバルナバスの母親。彼女はアルテマが擬態した偽物だったが、彼女についてもハルポクラテスから詳細が聞ける。

ゼメキスDLCはよ

普通にプレイしてて思う「どういうこと?」というものをゲーム内で補完してくれるのはかなりスゴい。ゲーム内だけでゲームが理解できるというのは、当たり前かもしれないが実はスゴいことなんじゃないかと思う。

そしてハルポクラテスだけなら他ゲームでもありそうだが、ヴィヴィアンについてはかなり新鮮な気がした。

主人公たちにフォーカスを当てた解説キャラは珍しくもない。しかし、中立的視点で世界情勢を俯瞰して説明してくれるキャラや機能なんてのはそうないんじゃなかろうか。いやマジでありがたすぎる。そしてこれらが時系列に沿ってまとめられ、相関図付きでビジュアル良く見られるんだからスゴい。

どうしても寄り道で時間がかかりがちなオープンワールドゲームに必要なもの、それは綿密なゲーム内辞書だったんじゃないだろうか。

戦闘がとにかく楽しい

ちょっとフェニックス有能すぎんよ~

非常に楽しかった。

思えば、PVやメディアツアーなんかの事前情報で得られた「忙しそう。楽しそう」という印象は、半分合ってて半分間違いだった。実際やった感想は「割とシンプルだったな」というもの。しかし、だからといって単調かと言うとそうでなく、奥深いシステムだった。

クライヴ本人のコンボルートはひとつしかなく、ディレイや連打で変わるということはない。

しかし、召喚獣のフィートやアビリティと組み合わせることによって「ぼくの考えた最強のコンボ」が展開できる。エリアルで固めたり、チャージショットでダウンを狙ってからのモータルブロウ→インファイト、テイクダウン中でのDPS高めのコンボやウィルを稼ぐための立ち回りなど、状況に応じての動きが可能だ。

そして何より、その要求に答えてくれるレスポンスと操作性の気持ちよさが最高すぎる。

ここまで惹きつけてディレイでカウンター、この距離をスナッチして突進で固めて吹き飛ばしキャンセルからの範囲・・・・・・みたいな、頭で思い描いた動きができるのだ。アクションゲームにおいてこの「ぼくの考えた最強のコンボ」ができるのはかなり印象が良い。狙い通りに行くと楽しい!

泥でも舐めてろ!!

そしてこのバトルシステム、すげえなあと思ったのがアクションの練度に関わらずユーザーを歓迎しているところだ。

アクションが下手な人には「簡単操作でド派手なバトル」を提供し、アクションが上手な人には「もっとこうしたいな」という欲に対応している。こういったものは得てしてどっちつかずになりがちだが、本作のバトルは良い塩梅、バランス感覚で作られていると感じる。

絶妙なのはやはり、「オートマチックモードはつまらないからしたくない。細かいコマンドはできない。でもかっこよくプレイしたい」というめんどくさいアクション下手が満足できるような作りであることだ。とにかくバトルに限らず「いろんな人に幅広く楽しんで遊んでもらいたい」という強烈な熱意が伝わるゲームだった。

召喚獣バトルこそ、このゲームの醍醐味

すごすぎて笑うしか無い

本作で最も面白い部分は何かといえば、それはやはり大迫力の召喚獣バトルだ。

事前にかなりプロモーションしていた部分だが、大迫力とかそういう表現に嘘偽りはなく、戦闘中に思わず「すげえ」と言ってしまうような内容だった。ムービーではなく、自分が操作できる画面でコレが展開されるのは本当にすごい。

正直言うとガルーダやイフリート戦はそこまでではなかった。もちろん感動はしたし楽しかったし、満足行く内容ではあるものの「はえ~すっごい」レベル。

だがやはりタイタン戦、というかデビルタイタンだ。これは文字通り息もつかせぬスピード、演出のバトルで鳥肌総立ちだった。召喚獣バトルはほぼイベント戦のようなものだが、しかし適度に挟まれるQTEと削りのフェーズで飽きることはなかった。

ティフォンもプロレスがかっこよすぎて満足

バハムート戦もすごかった。タイタンで地上を縦横無尽に使ったバトルとは違い、今度の舞台は空。宇宙に行って最終決戦って金色のガッシュベルか?

やはり壮大なムービーで戦うのも良いが、自分がそこに関われる、操作できると全く違う感動がある。詳しくは後述するが、QTEの仕様も相まってすべての召喚獣バトルで大満足の気持ちだった。よくこんなスゴいものを作れたなという感動、感心しかない。

しゅごい

だいたいDMCとFF14

8割ぐらいDMC

コンバットディレクターがDMC5とドラゴンズドグマを担当した人なため、当然といえばそうだが、やってることはほとんどデビルメイクライだった。スナッチ、エアトリック、ロイヤルガード、ハイローラー、スプリット、エネステ・・・・・・とにかく、DMCで見たあれこれのオンパレードだった。

そのせいで私はゲーム開始すぐに操作タイプをCに変更した。まさかチャージショットを△で溜めるやつはいねえよなあ?

しかし、だからといって劣化DMCなのかと言われるとそれは明確にNOだ。

基本のアクションや動作はDMCだが、召喚獣というFF独自のシステムにより差別化が図られている。似たようなゲームだと「じゃあ◯◯でいいじゃん」となりがちだが、本作は「じゃあDMCでいいじゃん」とはならなかった。ただの似たゲームで終わること無く、それぞれに良さがあるのは間違いない。

ほのぼのゲーならもうルーンファクトリーでよくね? というアレ

FF14要素といえば、これはバトル部分でもあるがほとんどはキャラや世界観などに影響が見られる。まあ本作のスタッフはほぼFF14開発チームなのでそらそうだろ感。

バトルでの演出は結構マジでFF14で、特にバルナバスやリクイドフレイムの運動会フェーズがそれを感じた。あとはスパチラやフーゴ、タイタンなんかは「キミFF14にいたよね?」と本当に思った。バハムートのエーテル開放フェーズは「絶バハかな?」ってなったし、とにかく既視感があった。

エクサ踏まないのが偉いのかよ

ボス戦の流れは完全にレイドだ。一定量のダメージを与えることでフェーズ以降、時間切れ詠唱のDPSチェック、まんまやってることはレイドだった。ただこれはボスバトルの演出としてはすごく良いと思えた。

アクションゲームのボスはマンネリしがちだ。向こうのアクションも数に限りがあるから、こちらも決まった行動を繰り返すだけの単調な作業になりがち。そこで、フェーズ以降という展開にすることで最後の最後まで飽きないドキドキがボス戦にはあった。

バルナバスなんかはどんどん攻撃が変わって行って、向こうの設定上の強さ、戦闘狂という背景、気を抜いたらやられるという緊張もろもろが噛み合った最高のボスバトルだったと思う

もうお前ダークソウルに出ろよ

この既視感自体は別に「焼き増しじゃん」みたいなマイナスの意味合いではなく、歴代のFFでもあった過去作オマージュみたいなものとして楽しく見ていた。

ただ、最終盤に登場するエッダちゃん・・・・・・じゃなくてエッダさんは結構警戒してた。実はお腹の膨らみは赤ちゃんじゃなく、最愛の人の生首じゃないの? なんて。FF14プレイヤーならきっと警戒したはずだ。したよね?

こえーよ

QTEが「めんどくさい」から「すげー良い」へ

プレイヤーの虚を突くな

私はQTEが嫌いだ。というかだいっきらいまである。シンプルにつまらない。ムービー見てたらいきなり「□を押せ!」みたいなのが出てきて、失敗したらゲームオーバー。おもんな! こっちはピーナッツ食べながらムービー見とんねん!

なんて思っていた熱烈なQTE(厳密に言うとFF16のそれはQTEではない。一応補足)アンチだったが、本作では楽しんで最後までボタンをぽちぽちしていた。じゃあこれまでのQTEと何が違かったのか、それはやはり演出だ。

FF16のQTEは場面的に違和感が無い。たとえば思わず力が入るシーンで連打、さあここから反撃だという場面で□、コレやばくね? という場面でR1と、すべて見ている側の感情に寄り添ったタイミングだった。だからこそ唐突なんて思わないし、成功したときの達成感がある。

思わず叫びたくなる

QTEが作業じゃなく、ゲームに介入できる装置としてちゃんと機能しているのだ。これはただグラフィックがリアルなだけじゃなく、ちゃんとインタラクティブな映画みたいだなと思えた。クライヴを操作している、という、当たり前とも言える感覚が明確に得られた。

召喚獣の神バランス

みんな違ってみんな良い

バトルに関する話で言えば、やはり中核を担う召喚獣のことは語るに外せないだろう。計7つ、戦闘で使えるのは3体、そしてアビリティは各2枠の計6つ。戦闘では3つのフィートと6つのアビリティを駆使して戦うことになる。

本作の召喚獣に産廃はいない。本当に何使ってもそこまで大差はない(差そのものはあるけど)。

こういったゲームでありがちなのは、終盤で手に入るやつが強くて序盤のものは使わなくなる、とか、能力が極端すぎてまったく使われないやつがいる、とかとか。調整が難しいのは重々承知だが、しかしそうなってしまうと悲しい。

で、本作はそういうのが無かった。石塔もやった上で言わせてもらうが、ゴミ召喚獣なんてのはいなかった。

もちろん横並びではないけれど

でも大差ないならどれ使えばいいか迷うのでは、という話だが、ここはうまいこと差別化が行われていて、実はそこまで選択肢が多いわけでもない。わかりやすくフィートとアビリティの性能がトレードオフになっているのだ。

たとえばラムウ。

はっきり言ってこのじいちゃんのフィートはカスだ。シュートロックの速度も遅いし、回避もできない。で、雷球を全部貼り付けてすげーアドが取れるかと言うとそういうわけでもない。

ここまでなら「バランスとは?」ってなりそうだが、しかしラムウはかわりにアビリティが非常に強力だ。広範囲高威力強ノックバックのパイルドライブ、杖巻き込みも含めて高威力のサーチ技サンダーストーム、多段技とのコンボでありえないダメージが出るライトニングロッドなどなど・・・・・・。

ラムウを使うことはほぼ無いが、それと同時にラムウのアビリティを使わないということもほぼ無かった。

ロッドが強すぎる

逆に、シヴァはフィートが「ラスボス含む全ての敵を行動不能にする」という、あまりにも強力な効果なためアビリティのだいたいが微妙。

さすが正妻は格が違った

そう思うと、やはりバランスはよく取れてるんじゃないだろうかと思う。例外で、フィートもアビリティも強力な召喚獣としてオーディンがいるものの、まああいつは別枠で良いんじゃなかろうか。ムービーでもえらい強かったし。

事実上最強の召喚獣。一番使った

装備や召喚獣のおすすめ

ここでは独断と偏見で、アクセ、それぞれの召喚獣について語っていこうと思う。プレイ自体はそこそこやったほうだと思うが、それでも完全に研究しきれていないので、間違いのない完全解説とかじゃないのを念頭に置いて読んでほしい。

アクセサリー

汎用的に役立つものをいくつか。

バーサーカーリング:
ジャスト回避後の攻撃が強化される。基本的にジャスト回避はかなり多用するのでシンプルに火力アップ。ただ、強化攻撃のせいで画面が見づらいというデメリットがある。

ちからの勲章:
攻撃力アップの素直な性能。ただ源氏の小手に比べると性能は微妙。周回してどんどん強化すれば効果を実感できるかも。

源氏の小手:
ちからの勲章とは違って、攻撃力ではなく与ダメそのものが5%上昇する。ぶっちゃけ確定枠。LBですら影響は大きいので、テイクダウン中の補正も考えると乗算でダメージ効率はかなりおいしいことに。

デモリションリング:
マジックバーストでウィルを削る量が増える。マジックバーストも常に打ち続ける技なため、それの火力が上がるのは嬉しい。しかしアビリティで削る量のほうが大きいため、わざわざ貴重な1枠を潰すかと言われると微妙。

アビリティ強化関係:
基本的に与ダメアップ系ならあり。それ以外は微妙というところ。リキャが短縮されるとかウィルを削る量が増えるとかは優先度低め。例外として闇の引力(斬鉄剣ゲージ回収量アップ)はアリ。むしろオーディンを使うならほぼ必須。

オートスローの指輪:
結局、ゲーム開始からトロコンするまでつけてた。コレを外してまでつけたいアクセは存在しない。

フェニックス&イフリート

とにかくフィートもアビリティも素直な性能で使いやすい。ランジと平面の移動こそ役割がかぶるが、シフトの真骨頂は空中にある。

チャージショットで浮かせ固定、あとはエリアルで確実に倒し切ったりできる。シフトブレイクは初段のみ威力が高いので、基本はチャージショットとシフト、パニッシュで各個撃破していく。

ライジングフレイムがかなりリキャが短く高威力、浮かせも狙えてかなり強力。ヒートウェイブは魔法弾を多用してくる相手には無類の強さを誇るが、活用タイミングは少ない。

イグニッションはかなり便利で強力なアビリティ。テイクダウン中のラッシュも大ダメージが期待できるし、軽量の敵は強制ダウンで巻き込める。

ガルーダ

固有能力が強すぎてスタメンから外せない。エンブレイスはエリアルを活かしたいなら必須だが、ぶっちゃけほぼボス専用技。コイツなしのボス戦は考えられない。

ガウジはエンブレイスとのコンボでほぼウィルを削りきれる優秀な技。しかし、エンブレイスとのコンボ以外ではほぼ用途がない。

ルックスガンビットは個人的にかなり多用した便利なアビリティ。カウンター成功が前提だが、非常にリキャが速く、HPウィルともに削りが優秀。

ラムウ

フィートがカスな代わりにアビリティがすべて優秀。マスターすることによる強化は、最大数増加もそうだけどロックオン速度の増加のが嬉しかった。

パイルドライブはぶっぱすれば敵が溶ける。ただノックバックがハンパじゃないので、イグニッションでまとめてからパイルドライブの間にもうひとつ置きたい(激震がおすすめ)。

サンダーストームは出がやや遅いものの総威力がかなり高めのサーチ技。モーション中は隙だらけなのでぶっぱは怖い。

ライトニングロッドは敵味方の攻撃によって誘爆してダメージを稼いでくれるデトネ系。ルックスガンビットやワインダップなどの多段技との相性がかなり良く、ハマると凄まじいダメージになる。敵の攻撃による誘爆もミソで、その場合は威力の増加が著しい。

タイタン

やってることはロイヤルガード。とにかくパワーで押せ押せ系。フィートは悪くないがカウンター系のアビを使うんだったらダブるし採用は微妙。

ワインダップは最強クラスのアビリティ。こんな短リキャですげえダメージが稼げる。モーションについても文句なし、圧倒的スタメン力。

激震も広範囲打ち上げ技としてかなり優秀。イグニッション→激震→パイルドライブで死なないザコはいない。

レイジングフィストも超強力。だが前面のみガードなのとカウンターの範囲がやや狭いため、なれるまで被弾したりスカったりは割とある。ルックスガンビットとは使いやすさ、威力で差別化されている。

バハムート

ハマれば強いタイプ。ただそこまで準備して時間をかけるかなあという疑問。石塔ではかなり強く思うものの、通常時では他に席を取られる微妙な召喚獣。弱くはないんだけど他が強すぎる。

アビリティはギガフレアだけあればそれでいい。テイクダウンカウントがスローになること、リキャの時間を稼げること、シンプルに高威力なこと、巻き込みがしやすいこと・・・・・・さすがという感じの性能。

シヴァ

フィートは、ジャスト回避することによって一定時間敵を凍結させるというぶっ壊れ技。敵の攻撃が強力なほど凍結時間が伸びるのでそれも追い風。アビリティは他のものより一段微妙なものが多いため、フィートだけを目的に運用する。

オーディン

2周目で特に大活躍、実質的に最強の召喚獣。斬鉄剣はレベル5だけ異常に強く、1~4に大して違いはない。斬鉄剣レベル5は超広範囲+確定死(ボスには固定ダメージ? ザコで耐えたやつを見たことがない)とかいう凄まじい性能を誇る。

アクセは闇の引力が必須。2周目で強化すればさらに使いやすくなる。基本ムーブは斬鉄乱舞で斬鉄剣をマックスにしてぶっぱ。ライトニングロッドとの相性が最高なので併用していきたい。

おそらくテイクダウン中のダメージ増加率は影響していないため、使えるときに使うのが良いのかも。

ちょっとこいつだけ強すぎんよ~

CERO:Dの理由

そら叔父さんも泣くよ

本作はとにかく暗く、重い話が最初から最後まで続いていたなと思う。

そこで、かなりビックリしたのは人死が非常に多いということだ。しかも間接的な演出ではなく、眼の前で重要なキャラが本当に簡単に死んでいく。ダンガンロンパでもやってんのか?

もちろん、ただ都合上死ぬというわけじゃなく、意味のある死ではあったが、ノルマ達成がごとくポンポン死んでいくので結構驚いた。ゴアというほどではないにせよ手首切断とか生首プレゼントとかなかなかの演出もあったりと、話の大筋だけでなくそういった面も硬派、大人向けだなと思う。

気になって調べてみたがFF16はCERO:Dだった。レーティングとしてここまで高いFFは初だったそうな。PS5専売とかも含めて、結構攻めた作品だ。

好きなシーン、キャラとか

超美人

言ってしまえば全部好き! なのだが、それだとまたとんでもない文字数になるので、特に印象に残ったキャラなどを紹介したいと思う。

エルイーズとテオドールのサブクエは泣いた。クリスタル自治領に潜入する前、グツが商人札を盗まれた辺りに登場する。赤チョコボの看板が目印の人。

彼女はもともと才能ある商人のタマゴだったのだが、弟のテオドールが殺されそうになったことをきっかけに家出。そこからベアラー保護を生業とする人生を歩んでいた。

イッケメーン

テオドールはと言えばそんな姉に無常の感謝を持って生きていたのだが、ある日、もしかしたら自分は彼女にとって重荷になっているんじゃないかと少し不安になる。自分という存在が、彼女の本当にやりたいことから遠ざけ、「義務」としてのしかかっているのではないかと。

テオドールもエルイーズも、考えていることはお互いの幸せだった。そのために自分が足かせになっていることは嫌だったのだ。

結果的にそれは杞憂だった。もちろん、エルイーズも商人としての道を考えたことはある。今の自分とは違う、新たな人生を考えたことはある。

しかし、それはあくまでひとつの未来空想であり、今を否定する原動力とかではなかった。エルイーズは満足していたのだ。

だが、最後まで彼女らはお互いに思いが伝わらなかった。テオドールは不安を抱えたまま自決し、本心はエルイーズに伝えられないまま。もしかしたら、自分という重荷がなくなる機会でもあったとすら彼は思ってたかもしれない。

ただ、エルイーズ本人はと言えば、彼のせいで人生がめちゃくちゃになったとか、ベアラー保護を義務として行っているとか、そんなことはこれっぽっちも無かった。彼女は、彼と一緒に生きているだけで幸せだったのだ。

お互いがお互いを見ていたはずなのに、その視線は交わらなかった。お互いのことを思いやっていたのに、本当に届けたい気持ちは伝わらなかった。

ワイ、号泣

この切なさがあのサブクエでは感じられ、思わず泣いてしまった。多くは望まない、ただふたりでいられればそれでいいことすら叶わないまま、ふたりは今生の別れに遭った。

他にも好きなキャラやらシーンはあるが、特に響いたのはこれだった。ただただ切ないね。

ラスボスの演出が良すぎる

ここホント好き

終わり良ければ全て良し。それは物語の締めもそうだが、バトルもそうでなくてはならない。

全力でボコれる存在がラスボスじゃないと気持ちよくない。心から昂ぶる戦いじゃないと満足できない。ということで大詰めのラスボス戦、結果から言えば最高だった。

強さ云々というより演出。アルテマの分身としての力と、クライヴが喰らった召喚獣のぶつかり合いのQTEはもはや泣きながらやってた。こういうの好きなんスよ・・・・・・。

そして力がぶつかるたびに待ってくれているみんなの呼びかけが響く。やってることはまんまペルソナ3なのだが、もうなんか感動しすぎてアツすぎてキツかった。コレ考えた人天才だと思う。

そしてセリフについてもくどくならず、テンポが悪いこともなく、意趣返しになっていて面白かった。このゲームの集大成、最後の最後の〆を飾るにふさわしい最高のラストバトルだった。

ファイナルファンタジーだオラァ!

エンディングについて思うこと

ハッキリしろ

まず最初に言わせてほしいのは、ハッピーエンドだし、クライヴは生きている、ということだ。

ただ、本作はエンディングの描写をかなりふわっとぼかしてしまっているので、そこにはっきりとした答えは無い。あくまで、ゲーム内の描写から「おそらくクライヴは生きている」と考えるのであって、「生きている」とは断言でき無いのだ。ということで、これは「死んでいる」という説にも同様のことが言える。

FF8にあったリノアル説と同じく、「どちらともとれるし、解釈次第」だと思う。けど、私はどれだけ齟齬があったとしてもクライヴが生きていることを信じたい。いやもうシンプルに言おう。

クライヴが死んでジルがひとりきりなんてめっちゃイヤだ。

頼むから幸せになってくれ

で、彼が生きているという風に考えるに当たって、その要素をいくつか拾ってみよう。というかエンディングの描写はこういうことなんじゃないかと、考えを書きたいと思う。

まず、ジョシュアは死んだのではないか。

彼はそもそもアルテマを封印したまま、何度も顕現や半顕現を行うことで自らの肉体がボロボロになってしまっていた。そして最後のひと押しのラストバトル。あそこで彼は絶命したと思う。

クライヴが彼に向けて魔法を使っていたが、あれは蘇生ではなく治癒。ジョシュア自身が言っていた通り、フェニックスの力を持ってしても蘇生は不可能だ。散ってしまった命を戻すことはできない。

あれは、ここまで頑張ってきたジョシュアへの手向け、せめて体は綺麗なままで逝ってほしいと思った、そういう行為なんじゃないだろうか。ここでジョシュアが死んだという事実は、エンディングの最後に繋がっていく。

RIP

アルテマを倒し、クライヴはロゴス(偽神)になり、創世を行った。クライヴが願ったのは「人が人として生きられる世界」。魔法や、ベアラーや召喚獣なんて存在しない、人間が自分の手で生きていく新たな世界だ。

実際問題、本編からずっと時が経った未来では、魔法はおとぎ話のものだと思われている。火打ち石で火をつけたりと、そこに魔法の面影はもうなくなっている。クライヴの試みは成功したのだ。

しかし、その大きな力を用いることにより、クライヴは体の限界を迎える。いくらミュトス、あるいはロゴスになれる器であろうとも、創世という大きな力の前には反動が大きすぎたのだ。

この時、わたしは「石化が始まって、これから死ぬ予兆だ」と思った。しかし多分、これは間違いで「指先にしか石化が起こらなかった」のではないだろうか。あの時点でもうこの世界にエーテルを奪う存在は無い。ということは石化も進行しようがない。

あのシーンは単に「あー、終わった終わった」みたいな場面なんじゃないだろうか。

魔法も、奇跡もないんだよ

そして場面は移り、インビンシブルへ。ここでミスリードとなるのはガブとジルの涙だと思う。私は初見の時、「あっ、クライヴは死んだんだ」となり一緒に泣いてた。

彼らが泣いたのはこれらの理由があると思う。

まず、ジルが泣いたのは自分の中のシヴァの力が消えたこと、そしてメティアのきらめきから何かを悟ったんじゃないだろうか。

ちなみに月≠メティアです

月の傍らに存在する星、メティアに彼女はずっと願いを込めていた。それが光を失ったことにより、願いは成就しなかったと感じた。そこで、クライヴの死を考えた。

そして、ガブはそんなジルを見て「ああ、クライヴは死んでしまったのか。でも、きっとやりきってくれたんだろう」という別れの涙を流したのではないか。

多分ふたりは勘違いしてる

ここまでだと本当に死亡説が濃厚だが、問題はこの後だと思う。

トルガルの遠吠えは追悼の意じゃなく、本能的にどこかにいることを察知してるんじゃないだろうか。サブクエで彼は、クライヴがいなくなってからもずっと探していた旨を伝えていたし、あの場面の遠吠えは少なくともネガティブなものではないと思う。

本作のヒロインことトルガル

そして朝日。これはクライヴが生きていることを示唆するものではないと思うが、「新しい時代が始まった」ということを表しているんじゃないだろうか。ジルは彼がやり遂げたことを肌で感じた・・・・・・のか?

「夜明け」

あとは最後の本について。ここは「生きとるやんけ!」となった描写。

最後の幻想

ハルポクラテスのサブクエで、クライヴは羽ペンを渡されていた。「戦いに赴くのではなく、君の目で見た世界の物語が聞きたい」と、そう言われていたのだ。戦いが終わり、クライヴが書いた物語、それが「ファイナルファンタジー」なんじゃないだろうか。

では、著者名がなぜクライヴではなくジョシュアなのか。これは、クライヴがジョシュアの名を残そうとしたから、そして、自分は後世に名を語り継がれるような存在ではないと考えたからだろう。

クライヴのやったことは世界の変革、後世から見れば評価は変わるだろうが、少なくともあの時点ではテロに近い行為だ。それは先代シドも言っていたし、彼はそもそも大罪人としての肩書を踏襲していた。

そんな人間が書物を書き、後の世界に名を残すより、今はなきロザリアの大公、フェニックスという存在を継承した、自慢の立派な弟の名前こそ、残したいと考えたんじゃないだろうか。

クライヴは自分を蔑ろにし過ぎ

そして地味に最後のシーンにて、子どもたちがやっている演劇もヒントではあると思う。彼らがやっていたのは「聖女と使徒」。ヴァリスゼアの子どもたちに広く親しまれている物語だ。

これが本編で出てきたのは、ポートイゾルデにてバイロンとクライヴが再開した時だ。死んだと思っていたのに・・・・・・というシーンで、生きていたことを示す理由として行われた演劇、これがわざわざエンディングで用いられるというのは、そういうことなんじゃないだろうか。

ちなみにこのシーンでも泣きました

ということで、私はクライヴ生存説を強く推す。書いててところどころ「んん?」ってなるところはあれど、頓珍漢な考察ではないと思う。

で、私はこのエンディングに感動はしたものの、同時に不満もあった。それは「なんでわざわざどっちともとれるようなぼかした表現にしたの?」という理由があるからだ。

大前提として私はFF16が大好きだ。その上で言わせてもらうが、なんでこんな変化球にしたのだろうかと考えてしまう。ストレートなエンディングでなにか悪いのだろうか? FF9のエンディングが最高なのは疑いの余地がないハッピーエンドだったからではないか?

史上最高のエンディング

FF15があんな切ない終わりだったからこそ、曖昧に悲劇的にはしてほしくなかった。それこそ、FF16は最後の最後で、クライヴがインビンシブルを歩くカットシーンがひとつでもあれば、最高の終わりを迎えられたと思う。

少なくとも、モヤッとした気持ちで終わることはなかったはずだ。

もちろん多くを語らないことの美徳や、物語における行間の表現の素晴らしさは分かる。でもうだうだ言われるくらいならFF9でいいじゃん!!!!!!!!!!!!! 「会わせてくれ、愛しのダガーに!」で良くない? ダメ?

ただ、吉Pは「感想を聞かせてほしい」と言っていたので、ある程度はそういう反応も加味しているのかもしれない。これについてはクリア者が多くなってきてからの反応待ちだろうか。

「最後はスッキリする」という吉Pの言葉と、ユーザーの勘違い

コレは多分、吉Pは「物語の本懐を遂げるかどうか」のことを言っていたんじゃないかなと思う。人が人として生きられる世界を作れるかどうか、に対しての「スッキリする」という意味合いだったのかなと。

ただ、私を含めエンディングに文句を言っている人たちは、割りと世界はどうなっても良くて、重要なのはクライヴとジルが幸せになるかどうかだった。だからこそ上記の発言に対して疑問符が出てしまう。

確かに、物語としてはスッキリしたと思う。

でも、あの世界を歩いているうちにキャラに愛着が湧き、世界のことがややどうでもよくなってしまっていた。そうなると、たとえ世界が平和になったとしても、キャラクターたちが報われなかったら「スッキリなんてしない」のだ。

本当にコレは個人的な感想だが、こういう齟齬のせいで発言にクエスチョンマークが出てしまった。

ここがダメだよFF16

散々遊んだんだからこういうのも言わせてほしい。やはりどれだけ面白くても100点満点のゲームなんて存在しない。プレイしててシンプルに不快だった部分をいくつか紹介したいと思う。

画面が暗すぎる

これまでいろいろプラスの面を言ったが、ここは完全な不満点として書いておく。

ありえないぐらい画面が暗い。お前の目が悪いんだろとかいうレベルじゃなく本当に暗い。少しでも窓から光が差そうものなら暗所は視認不可になるぐらい暗い。ロストウィングとかあのへんのエリアヤバすぎ。

これについてはHDRモニターじゃないからというのも理由でありそうだと思い、友人複数に聞いてみたが、彼らはその環境ですら暗かったそうな。

もちろん私や彼らに視覚障害があるわけじゃないので、一般的な意見だと思う。意地になって輝度は初期設定の5でやったが、たぶん10にしたほうが良いんじゃないかといまさらになって感じる。

これについては海外を意識し、向こうの人の目に合わせた明るさにしたのかもしれない。日本人とはそもそも眼球の作りが違うため、見え方が異なるというのは有名な話だ。

しかし、そういう面を加味しても「なんでこんな暗いの?」とずっと不満に思いながらプレイしていた。私はこのゲームが大好きだが、ここだけは擁護できない。

なんでダッシュさせてくれないんですか?

主に都市内でのサブクエ中の話。あっちこっち言ったり来たりさせるくせにダッシュがない。んでショトカしようとジャンプして飛び降りようとしてもふざけたジャンプ力と見えない壁でダメ(特にダリミル宿場とかで感じた)。なんで?

都市内エーテライトとかありませんか?

ダッシュがないのも相まってインビンシブルのアクセスがちょっと・・・・・・。植物園とミドの工房がダルい。

なんでジャーナルの表示件数が3つなんですか?

FF14だと5件表示できてたのに・・・・・・。

なんでモブハントの情報が掲示板でしか確認できないんですか?

意味不明。結局、スマホのメモ帳に情報まとめてから現地で探してた。別にジャーナルとかで閲覧できても良くない?

トロコン難易度について

寄り道しまくって本編クリアに60時間、トロコンはそこから+15時間という感じ。難易度は低め。取得が辛いものは何一つとしてなかった。

以下は取得のコツがいるやつとかを紹介。基本的には2周目クリア、サブクエをすべてこなし、モブハン全部やって、各召喚獣でテクいことやればトロコンできます。

ミュトス

全アビ・フィートコンプ。

これは2周目ファイナルファンタジーチャレンジでハイエナ狩りするのがおすすめ。APアップのアクセを2つ付ければ1分で1200ほど入手できる。1周目ではそこまでAPがうまくないので非推奨。

構成はオーディンにグングニルと天の叢雲(強化済み)。アクセはAPアップ2つ、1枠自由。挑発でハイエナをまとめてグングニル、ゲージが足りなかったら天の叢雲、あとは斬鉄剣5でおしまい。

付近のオベリスクまで戻ってリポップ。

らくちん

余談だが、普通にクリアする際において本作はいわゆる稼ぎ行為が不要になっている。レベル上げとかAP稼ぎとかは基本的にいらない。楽で助かる。

旅の思い出

思い出の品の全収集。基本的にはサブクエとメインを進める過程で集まるが、2つだけ特殊なものがある。

タルヤの薬箱(右から6番目):
タルヤのサブクエをすべてクリアした後に、彼女に話しかける。

マリアス教の宗教画(一番右):
石塔全制覇。

幻想の果て

強くてニューゲームの難易度ファイナルファンタジーチャレンジでクリア。敵も自分も同じくらい強化されるので、別に高難度感は無い。

ちなみに、ゴッターダメルンですら序盤の2周目武器に負けるので、1周目でそんな準備とかは必要なし。ただ、1周目ではミュトスと幻想の果て以外のトロフィーをすべて取得できるため、やっておいたほうが良い。

あとこの難易度の特徴としてQTEが非表示になるというものがあるが、別に影響はない。色で分かる。

さいごに

最高だった。本当に楽しかった。歴代のFFでも一番面白かった。初めてPS5でやるゲームがFF16で良かったと心から思う。

たぶん、言いたいことは言い切ったと思うので、あとはDLCまで寝かしときます。制作スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。そして、こんな素晴らしいゲームをありがとうございました。

あ、『月を見ていた』はトップクラスのエンディング曲でした。もう米津玄師の声聞くだけで泣いちゃう。

おしまい! あー、面白かった。

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