刀神(とうしん)14

ベッドに横たわる新さんを見ながら、ぼくは尋ねることしかできない。

「どうか教えて下さい。鞘はどこにあるのですか?」

意識のないはずの新さんの腕が動きぼくの心臓を指差す。

「違う、きっとあなたの心臓ではない。あなたは、知っているはず・・・」囁くような言葉に耳をすます。

そこへ師匠が入ってきた。

「そうだ、あんたは知っている」


わからないから聴いてるのに、

ほとほと困り果ててしまった。


ここまで

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