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【No.4】奥尻島で経験したキセキの10日間

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4日目

朝、浜辺に行く。
今日の目的は、散歩でも釣りでもない…海のアクティビティSUPの自主練習だ。
奥尻島に滞在中、確実にSUPができるというわけではないのに、楽しみすぎて練習を始めてしまう。
不安定な流木をボードに、長い木の棒をパドルに見立てて、海面でバランスを取るイメージトレーニングをしてみた。
これで準備万端。SUPをやる日がいつ来ても問題ない。(笑)

部員数2人のSUP部。
果たして練習の成果を発揮する日は来るのか…?!

この日の午前中から、imacocoの看板、駐車場の看板、駐車場のスロープの制作が始まった。
自分が担当したのは、imacocoの看板作り。

海の漂流物を使って作ることになり、シーグラス集めから始めたのだが、なかなか見つからない。豪雨による土砂崩れで、本来見つかるはずの場所が減ってしまったのが原因だと、ゆうとさんは言っていた。

シーグラス探し中。用途が決まっていない貝ばかり拾う。

1時間以上探し続けたが、十分な量を集められず、心が折れかける。そこで、ゆうとさんご家族の長男であるいちほくんに助けを要請。
一緒に探してくれることになったこのときから、状況が一変する。何度探しても見当たらなかった所で、いくつものシーグラスが見つかるようになった。島の子パワー…本当に助かりました。

午後は、島民の方々のサポートのもと釣りをした。
開始当初は釣れない時間が続いていたが、夕方に差し掛かった頃、入れ食い状態が発生する。釣れた魚をバケツに入れに行っている間に、既に魚が竿にかかっているのだ。海なし県民が海釣りにハマってしまった…

サビキ釣りで魚を狙う。一気に数匹釣れるとラッキー。

奥尻島で釣りを経験し、わかったことがある。
それは、魚を触ったときのヌルヌル感よりも、魚を掴んだときに手に張り付く鱗の方が厄介であることだ。
魚を掴んだ直後の手には、鱗がびっしり。そのまま釣りを続けると、竿まで鱗だらけになる。その手で他のものを触ると…とんでもないことに。
釣りとは無縁の生活をしてきた自分にとって、これはこれで貴重な体験だった。

夕食はもちろん、自分たちで釣った魚だ。
みんなで釣り上げた大量の魚は、お刺身とフライに。一瞬で空になるお皿が、美味しさを物語っていた。のんびりしていると食べる物がどんどんなくなってしまうのが、10人での食事。

美味しく調理してくれた料理担当の仲間たちに、
お魚の命に感謝。

この日の夕食準備をしていた時間は、いつも以上に幸せな光景や音で溢れていた気がする。
魚の捌き方を教わる姿・手伝えることを探しに台所に大集合する仲間たち・写真を撮るカメラハンター(笑)・居間を走り回る足音・賑やかな笑い声…奥尻島に来てからというもの、ささやかなことに幸せを感じられるようになった。
そして、笑い声で溢れかえる空間こそが平和だとつくづく思った。

夕食後の団欒。突如始まった年齢当てクイズで大笑い。

【No.5】奥尻島で経験したキセキの10日間 に続く…

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