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【No.0】奥尻島で経験したキセキの10日間

北海道の最西端にある島「奥尻島」をご存知だろうか。 秘境とされる地で、この夏、キセキの10日間を過ごした。 幾度となく、心が揺さぶられ、感情が溢れ出し、時には考えさせられ、とにかくインプットし続けた10日間を、爆発させたくて書き始めたのがこの日記。 奥尻島で経験した数々の出来事を、1日ずつ振り返っていこうと思う。 はじめに大学生最後の夏休み、村おこしNPO法人ECOFFの活動を通して、北海道の奥尻島で実施されたボランティアに参加した。 人手不足で農業や漁業を手伝って欲

    • 【No.9】奥尻島で経験したキセキの10日間

      【初めて読む方はこちらから】 9日目 (最終日)朝、4時40分起床。睡眠時間は約2時間…そんな中、別れの朝を迎える。 目を擦りながら、荷物をまとめて帰りの準備をする。 出発直前、imacocoの看板の裏側に、仲間たちがひとりずつ名前を書いていく。これで全員の名前が記された唯一の制作物がようやく完成。たしか出発の15分くらい前、本当にギリギリだった。 慌てすぎて写真に収めることすら忘れてしまったので、次行ったときに撮ろうと思う。そのままの形で残っていることを願う… 昨晩、

      • 【No.8】奥尻島で経験したキセキの10日間

        【初めて読む方はこちらから】 8日目 明日は朝一番で帰路に着く。つまり、この日が実質活動最終日。 朝、6時前から動き出す仲間たち。目的は…釣りだ。今日も食料調達に向かう。(自給自足生活2日目。笑) 自分は朝食の料理担当だったため、みんなが釣りをする様子を台所から眺めていた。なんとも平和な光景から一日がスタートする。 午前中は自由時間。何をしたかというと、imacocoの看板作りだ。昨日、完成した…はずだった。 一晩経って絵具の乾き具合を確認すると、全く乾いていない大事

        • 【No.7】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【初めて読む方はこちらから】 7日目 この日は2回目の料理担当の日。 朝5時、食料調達といって釣りに向かった。(なぜか自給自足の生活を始める。) だが、天候が悪く釣りができる状況ではなかったため、一旦室内に戻り様子を見ることに。4人もいたのに居間では無言…みんな眠かったのだろう。 1時間後、竿や糸がたなびくほどの暴風、海の水が雨かと思うほどの水飛沫が上がる中、強行突破で釣り開始。なんと30分で50匹釣り上げた。 最多記録となる1回に5匹釣れたときは嬉しかったが、喜びを写

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        【No.0】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【No.6】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【初めて読む方はこちらから】 6日目 午前中は、待ちに待ったSUP体験。 一昨日の練習の成果を発揮するときが、ついにやって来た。 人生初のSUPに、始まる前から大興奮。海に落ちてしまったら…なんて気にもしなかった。 膝立ちの状態で、バランスの取り方やパドルの使い方に慣れるところからスタートする。ボードに立ち上がり、漕げるようになるまで時間がかかるかと思いきや、あっという間にコツを掴んだ。浜辺でやった朝練の効果があったのかもしれない。(笑) 慣れてくると、海の中を覗き込む

          【No.6】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【No.5】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【初めて読む方はこちらから】 5日目この日は車で島を周遊した。 初めに向かったのが「奥尻島津波館」。 1993年7月12日に発生した、北海道南西沖地震について学ぶ…予定だったが、まさかの休館日。 そこで、ゆうとさん直々に特別コースで当時の出来事を教えてもらうことになった。実際に津波が来た場所を高台から見て、生死を分けたのは紙一重の行動だったと知る。 現在もある港の避難用高台や街中の避難路にも案内してもらった。かさむ維持費と島の財政、実用的なものとは何かについて、考えさせ

          【No.5】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【No.4】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【初めて読む方はこちらから】 4日目朝、浜辺に行く。 今日の目的は、散歩でも釣りでもない…海のアクティビティSUPの自主練習だ。 奥尻島に滞在中、確実にSUPができるというわけではないのに、楽しみすぎて練習を始めてしまう。 不安定な流木をボードに、長い木の棒をパドルに見立てて、海面でバランスを取るイメージトレーニングをしてみた。 これで準備万端。SUPをやる日がいつ来ても問題ない。(笑) この日の午前中から、imacocoの看板、駐車場の看板、駐車場のスロープの制作が始ま

          【No.4】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【No.3】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【初めて読む方はこちらから】 3日目 朝から散歩をしに仲間と2人で浜辺へ向かう。 浅瀬で島民の方が釣りをしていたので、話しかけてみると、"やってみなよ"とのこと。お言葉に甘えて…そのまま海釣り初挑戦。 こんな場所に魚がいるのだろうかと疑念を抱いていると、これでもかというくらいアジやサバが釣れる。いわゆる入れ食い状態。釣りの楽しさを知ってしまった。 "島でできることを沢山経験していって"と言い、午後には釣り道具を一式お届けに来てくれた。これが後半の自給自足生活で大活躍する

          【No.3】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【No.2】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【初めて読む方はこちらから】 2日目 朝からEバイク(電動自転車)に乗って島を一周。 幼稚園に通う頃から長らくスポーツに打ち込んできた自分にとって、体を動かせる1日は最高だった。 約40kmの道のりを進みながら、奥尻島の魅力を五感を使って吸収していく。 目に映る緑の山・青い海、耳で聞く波の音・鳥の鳴き声・地面と擦れるタイヤの音、肌で感じる坂下りのスピード感…自転車を使ったからこそ感じ取れたことが沢山ある。坂道の傾斜によるEバイクのモード変更は、奥尻島の地形を自分の身で

          【No.2】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【No.1】奥尻島で経験したキセキの10日間

          【初めて読む方はこちらから】 1日目 午前中は、時間を気にしない生活をした。 お腹が空いたらご飯を作って食べ、何もしないで自由に過ごす。またお腹が空いたらご飯を作って食べる… 普段、時間に追われる生活をしていると、意識的に何もしない時間があるだけで、自分の中で何かがリセットされる感覚になり、穏やかな気持ちで生活ができると知る。"何もしない時間"がいかに大切かを学んだ。 何もしない時間は、仲間と海を眺めて過ごした。波の様子が昨日と違い、自然は日々変化していると知った。 そ

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