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Olympus Pen FTの分解

オリンパス ペンFシリーズは、ハーフサイズの一眼レフカメラとして中古フィルムカメラのなかでも抜群の人気を誇ります。
ペンF → ペンFT → ペンFVと販売されていきますが、中でも、ペンFTは露出計が内蔵されている機能的には最上位機種です。
コンパクトの中に、色々な機能がもりもりになっているので、分解やメンテナンスは超ハードです。

分解難度 ★★★★★  パーツ数 ★★★


トップカバーの分解

いきなり山場を迎えますが、タイマーを取らないとトップカバーの分離はできません。
タイマーの中心にカバーがありますが、見たところツルンとしていて何もとっかかりがありません。

これを外すのがすっごく大変です。
ペンチとか使っても滑ってしまいますし傷つけたくないので、丁寧にゴム板で押し付けながら回すのが賢明です。
カバーは正ネジです。

専門の道具があると比較的楽に開けることが出来ます。
ジャパンホビーツールの真鍮ハンドプライヤーという名称ですが、現在だと販売されていないと思います。

ネジが回っているか、回っていないか分かるように印でもつけておくと、外すときの励みになります。
これが開けられずあきらめる方も沢山いると思います。

カバーの下には、マイナスネジがあります。逆ネジです。
タイマーのカバーは正、その下のネジは逆で覚えて下さい。
カバーを逆に回して完全に取れなくしてしまう方がよくおられます。

ひとまず山場は終了で、良くあるカメラ分解の流れに戻ります。

フィルム室内の二股を固定しつつ、巻き戻しクランクを左へ回します。

クランク下のネジを2本外します。

巻き上げレバーの裏にネジが1本あるので外します。
外すのを忘れられがちなネジです。
シャッターレバーがロックしていて動かない場合はこのネジを外すことさえ難しいです。

分解に必要なパーツはすべて外したので、トップカバーを上に引き抜きます。

トップカバーとつながったコードは外した方が作業が楽です。
+の溝を回せば端子が緩んで外せます。

ファインダーの清掃

アイピースのプラスチックを止めているネジを2本外します。
また、黒のビニールテープをはがします。

あとは、赤で囲った金具さえ取れれば清掃出来そうです。
しかし、ネジを外してみてもタイマー裏側の歯車に引っ掛かっりはずせません。
ここで手詰まりといった感じです。

タイマー機構の分離

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