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manaminorisa one-man live "LAST"

もう半月経ってしまいましたが、この半月の間、まみり公式ツイッターでもDVD申し込み告知に合わせてダイジェスト映像をいくつか投稿していたので、その辺も観て思い出しながら改めて「manaminorisa one-man live "LAST"」の感想など、まとめてみたいと思います。

広島の大感謝祭の出来が素晴らしかったことは以前のエントリーで書いた通り。そのことで「最高を更新する」”LAST”のハードルが上がったという意見も聞かれたけど、個人的には全くそうは思っていなかった。というのも、その時も書いたように、まなみのりさにとって広島と東京ではそれぞれの役割が違うと認識していたから。

東京は挑戦と進化が出来て発見がある楽しい居場所。
そこで得た成長を地元に持ち帰ることが自分達なりの誠意で、同時に充電も出来る安心する居場所。
それぞれなくてはならなくて。
どっちも大切😌🌸

まなみのりさFCプレミアム会員向けブログ「2日間を通して。」まなみ より

広島大感謝祭は「安心する居場所」広島での安心感の下で、東京で得た成長を持ち帰って思う存分に魅せたステージ。そして最後のステージをその広島ではなく東京に選んだということは「最後まで挑戦と進化を続ける」という意志の表れだと理解した。大感謝祭のアンコールラストの曲が「変わらなきゃ」であったこともまた、その強い意志を感じたし。

ではどうやって「いままでのまなみのりさの最高を更新する」のか、始まる前にどういうライブになるのかいろいろと考えていた。で、あくまでも個人的にこれまでのまなみのりさ最高のライブ、と言えそうなのは以下の3つ、とピックアップしてみた。

2022/3/14 White Day Live(23曲95分ノンストップ)
2022/8/8 「愛も夢も過去も未来も」(持ち曲全曲ライブ)
2023/1/14「最後の広島大感謝祭」(前述)

このうち、大感謝祭は前述のように立ち位置が違うのであまり参考にならないかな、と思っていた。そうなるとノンストップか全曲か、ってことを考えれば、あえてMCを省いて体力消耗するノンストップよりは全曲の方が可能性は高いのではないか、と予想した。特典会も当日は行わず前日に行ったことにより、終わりの時間には事実上制限がない。だとすれば過去最高を更新するために8/8リベンジの持ち曲全曲フルコーラスライブ、ってのはアリなんじゃないか、ってね。結果的に大外しでしたが(笑)。

いや、改めて考えるとその考え方は「浅かったな」と言わざるを得ない。というのも、まみりはセトリで物語ってくるから。そのステージがどういう意味を持っているのか、どの曲をどういう順番に組み立ててるかによって表現してくる彼女たちにとって、セトリに全曲を入れるということは「曲の取捨選択」という重要な表現の一翼を封じてしまうからだ。敢えて選択したこの曲とその順番に意味がある、というのがまなみのりさのライブであり、それが如何なく発揮されたと思っている。

それは何か?知っての通り「まなみのりさを終わらせる」という一大プロジェクトは1年をかけて行われた。"LAST"の名の付いたこのステージはその集大成。ということで明らかに"LAST"を意識した構成だ、と認識した。

取捨選択という意味で言えば、新体制の始まりの曲である「反逆のパラレルライン」はセトリになかったのは「始まり」のイメージが強かったからだろうし、同じく幕開けのイメージが強い「君の心」や、これからもよろしくね、という「Hello」はセトリに選ばれなかった。

そういった選別をした上で1曲目に選んできたのが「片道切符」。こんなにも”LAST”のステージの1曲目に相応しい曲があるだろうか、っていうのを選んできたよね。

忘れないで
きっと、ちゃんと覚えていて
そんな想いも話さなきゃ
もう 行かなくちゃ

まなみのりさ「片道切符」

この日を楽しみにしつつもどこかに「来てほしくない」という複雑な思い、あとは終焉に向かう「片道切符」の旅に、電車に乗ってしまったんだよ我々は、という心境にこれほどまでにピッタリな曲があるだろうか。一曲目から心をわしづかみにされた気がした。

そして2曲目は「Diamond dust」。今年は少し早い桜前線が、ちょうどこの時は散り桜が美しい感じ。中野も街頭の桜並木から散り桜の花びらがひらりひらと舞っていて、これまた今の季節にピッタリの曲だった。

ダイヤモンドダスト
みたいな桜が舞い散る
この春を忘れないよ

まなみのりさ「Diuamond dust」

片道切符の「忘れないで」を受けてのDiamond dustの「忘れないよ」。これもまた終焉を大きく印象付ける曲のリレーで気持ちが抑えられない。

「ウソ」は「たいせつな…」衣装カラーの幾何学的なティザーの動画を思い出すような演出だったよね(たしかヒューリックの時も)。なので、やっぱりあの頃のことを思い出したよね。まみり3人が「これだ!」と確信した曲をティザーで聴いたときは衝撃だった!

そんな訳で落ち着いたのはようやっと4曲目「Escape」を聴いたあたりから。解散発表してからおそらく一番沢山演ってきたのがこの曲だと思うので、この曲はそういう意味での安心感がある。5曲目に「bye my love」を持って来たのも、これは彼女たちなりに「挑戦曲」のイメージがあったからだろう、そして6曲目が「Re:satart」。この曲もタイトルからして「再生」のイメージが強かったとはいえ、他の解散するアイドルさんへの餞にもよく歌われたこの曲は当然入ってくるだろうと思ったけど、やはり後半に組み込むと「終焉」を意識した全体のコンセプトとはズレてくるのでここに入れたんだろうな、と思った。

そういう意味では、中盤のインターミッション的な「5/7」のロングバージョンを経ての「愛してた」「できるなら…」「風蝉の灯」といった泣かせセトリゾーンは圧巻だった。生身で聴いたら単に号泣する曲の連続を、ここはステージの映像効果が素晴らしい演出で、寂しさと合わせて「スゴイ」という気持ちが相まって何とも言えない気持ちになったのを思い出す。

そして今回、何と言っても最後を「栞」で締める、というのが最大の挑戦だったと思う。「栞」がトリのセトリというと、物議を醸したあの15周年の8/8での初披露を思い出さずにはいられない。その後広島大感謝祭まで4か月封印され、「栞」→「かかとを鳴らして」の見事なセトリで改めて評価されたこの曲。

その成功体験から「栞」が大トリ、っていうセトリはここまで避けられてきた(唯一「GIG TAKAHASHI2」大阪公演で「栞」締めのセトリがあったが、この時は二部構成の一部だったので「大トリ」という意味ではちょっと意味合いが違ってくる、と認識している)。

最後のステージでの「栞」大トリはその回収である、と。そしてその前にMCを挟んで、当然のことながら3人とも涙を抑えられなくて、でも最後にこの曲を歌う、というこれこそがまなみのりさ「最後」の大きな挑戦だった、と思っている。

この「栞」について、確かに単純に「歌の出来」という意味では褒められるものではなかった。中には「今までで聴いた中で一番出来の悪い『栞』」という評も聴いたが、個人的にはZEPP HANEDAのGIG TAKAHASHI2ファイナルでは歌い出しから泣いて歌えなかったから、その時よりは全然歌えてる、と思った(笑)

そう、ここでスゴイと思ったのは、あれだけMCで涙を流しながら、歌い出しのりっちゃんの声がブレなかったこと。最近りっちゃんの歌のレベルがめっちゃ上がってる、とずっと思ってたんだけど、最後の見せ場でもそこは見事に発揮された、と思ってる。

そして、個人的にこの曲のポイントだと思っているのは2番歌い出し「ハッピーエンドの~」の部分をまなさんが満面の笑みで優しく歌うこと。この日も、まなさんはそれまで今にも泣きだしそうなかなり険しい表情をしながら、ここの部分は精一杯の「作り笑い」をしていて、いつもの満面の笑みよりもグッときた。なので、個人的にはちゃんと要所は押さえているので出来自体も及第点は上げて良いと思っている(ってどんな上から目線よ(笑))。

この時の最後の部分はのちにNHK広島「おこのみワイドひろしま」でも放映されていたので改めて見返したんだけど、「ありがとう」のリレーからのみのちゃんの唸りも不発で、まなさんも泣いて歌えなくなっていた「栞を挟んでも続きはもうないんだけど」の歌の部分をりっちゃんが見事に支えていた。だからこそその後の「最後になんて伝えるか」の部分でみのちゃんが持ち直したと思うし、最後のオケが止まってからのみのソロ、そして2人を呼び寄せての感動のエンディングにつながっていった、と思ってる。

初披露時からそのストレートな歌詞が物議を醸したこの曲。良くも悪くもこんなに心臓をわしづかみにされた曲はなかった。なので単純な「歌の出来」というのを超越して、そのシチュエーションと表情、そしてこのシーンを含めて最後にまた我々をわしづかみにした、これこそがこの曲の全て、という過去最高の「栞」を歌いきってくれた、と思っている。

片道切符
Diamond dust
ウソ
Escape
bye my love
Re:start
///MC(SE Re:start)
LUCK SONG
bye bye バイナリ
ORION
三ツ葉
オレンジ
相合傘
knock
waveびーと
ココロト
///5/7(Long ver.)
愛してた
できるなら…
風蝉の灯
花びら
変わらなきゃ
かかとを鳴らして
///MC

///MC、写真撮影(SE 栞)

ただただ楽しかったのが広島大感謝祭であれば、”LAST”は正に「心臓をわしづかみにされる」ステージたったと思う。その意味でも甲乙はつけがたいけれども、個人的にはいろんな感情をごちゃまぜにしてなお、最後に相応しいステージだった"LAST"こそが、最後まで挑戦し続けたまなみのりさの真骨頂である、と断言したい。

当日のレポートとしては途中を結構端折ってしまい、その辺もちゃんと語りたかったんだけど、どうしてもいろいろと記憶がしっかりしていない部分もある。注文したDVDが夏くらいには届くらしいので、それを観て改めて反芻して、もし書けたら改めてエントリーを書いてみようと思う(というのを、DVD申し込み締め切り前に何とか公開できてちょっとホッとしている(笑))。



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