見出し画像

レア曲について本気出して考えてみた

「レア曲」と言われる曲がある。持ち曲なんだけどライブでもほとんどやらない曲なんてのはどのアーティストでもあると思うんだけど、まなみのりさで言うと音源化されていない以下の5曲が当てはまるんじゃないかな、というのはファンの間では割と共通認識のようで。

TOKYO
bye byeバイナリ
Circle Edge
Twinkling Love
Maze

音源化もされていないことから、単にレアというだけでなく、何となく「干され曲」のようなネガティブなイメージになりがちなこの5曲。ところが先日行われたクラウドファウンディングのリターンミニライブでは、この5曲(+「反逆のパラレルライン」の全6曲)を惜しげもなく披露。クラファンに参加するようなガチ勢には普段なかなかやれない曲を、というおもてなしのココロを感じた。と同時に、最近の方向性とは違うのでなかなかできないけど、別に干してる訳じゃない、という心意気も見せた気がする。

現在のまみりのコンセプトとはちょっと方向性が違うためになかなかセトリに入れづらいというこの5曲、いずれも事務所移籍して復活した初年度2017年の発表曲。たしかに今歌えるまみりの持ち曲の中では比較的初期の、まだ方向性も定まっていなかった頃の曲であり、今のセトリにはなかなか入れづらい、というのもわからないでもない。ただ、改めてこれらの曲をライブで観て、その点に疑問を感じたのもまた事実だ。

要するに「そんなに方向性が違うのか?」と思ったのだ。

たとえば「TOKYO」と「Maze」。これらはともに歌というよりは「ダンスを魅せる」曲、というイメージがある。たしかに今の曲はコンテンポラリーなどを取り入れて曲線的なダンスが主流の中、これらの曲はどっちかというと直線的。いわゆる「ダンスボーカルユニット」と呼ばれるアイドルがやるようなゴリゴリのダンス。そんな違いはあるにせよ、セトリにいれてそんなに違和感があるだろうか?むしろ最近のまみりの曲の幅も広がっている状況にあって、こういった毛色の違ったダンス主体の曲が1曲セトリに入るだけで大きな彩りを加えるんじゃないか、と思う。

とくに「Maze」に漂う妖麗な雰囲気は、むしろ全員30歳になる今のまみりにはピッタリの感じじゃないかと思う。音源化されていない曲の中では唯一公式YouTubeにも上がっていない動画なので目に触れたことのない人も多いかもしれない。実はこの曲、クラファンライブ以前に披露されたのは2019年7月18日の無料定期なので丸2年ぶり。しかもその時はりっちゃんがギックリ腰で着座だったので、ダンス完全体での披露はさらに2ヶ月前、2019年5月16日のまなみのりさ✕チロルの2マンまで遡る。ここ2年の間にファンになったという人は観たことなくてもおかしくないので、初披露のフェニックスホールでのファン撮影動画ツイートを。


ニューアルバム「Elope」の一曲め「Escape」ではあらためてジャズ調の曲に挑戦し、アラサーアイドルだからこその大人の雰囲気を醸し出している訳だけど、その雰囲気にもぴったりとマッチするのがこの「Maze」だと思う。むしろセトリに入れるなら「今でしょ!」の感もある(古いw)。他のアイドルにはできない、この歳だからこそできるパフォーマンスの切り札として、強力な武器になることは間違いない。

これらダンス曲同様、「Circle Edge」も、音もダンスもちょっとPerfumeを感じさせるようなアクターズ譲りの曲。たしかに最近の曲の感じとは違うけれどもセトリに入って違和感を感じるほどの雰囲気ではないし、むしろ一味違ったセトリの拡がりを与える曲の範疇ではあると思う。

「Twinkling Love」に関しては、どちらかというとアイドルの「可愛らしさ」が前面に出た曲、ということもあって、アラサーアイドルとしては若干躊躇する部分もあるのかもしれない(笑)。ただ、この方向性については前作「できるなら…」の一曲め「Re:start」で一つの答えが出ていると思っている。この曲、曲としてはどストライクのアイドル曲。いわゆる「可愛い」「キラキラ」を前面に出した曲であるにも関わらず、詞のテーマが「Girls be ambitious」という、同年代はもちろん、さらには広い世代の女性に対する応援歌として、正に今のまみりでないと歌えないような仕上がりになっている。ずっとキレイでいれるはず、何度だって輝け!と、アラサーの私達が今、こんなにキラキラしてるよ、っていうのは身を持って表すような曲とパフォーマンス。ならば「Twinkling Love」を謳うにも迷いはないはず(笑)。そういった「カッコ可愛い」をライブパフォーマンスで全力で出し切っているまみりだからこそ、このくらいの曲幅はセトリにあって問題ないと思う。

というわけで、今のセトリに合わない、というのは実はそんなに問題ではないように思っている。むしろ新曲を出す度にその振り幅が拡がっている今のまみりであれば、その許容範囲がどんどん拡大しているのでそのくらいの違和感はむしろバリエーションの範疇だ。

これらレア曲をセトリに入れられない理由は、むしろ単純に体力的な部分が大きいのではないのかな?実際、「Twinkling Love」や「bye byeバイナリ」のようなダンスは縦の動きが多くて疲れる、というのは聞いたことがある。クラファンライブでもそういう曲を立て続けにやってバテたというようなことをMCで吐露したりもしていた。最近の曲の方がダンスは高度なことを演っているように素人目からは観えるのだが、しなやかなダンスはその分体力の省力化もしやすいようで、その辺はさすがに百戦錬磨のライブアイドルとしては心得ているみたいだ。

まぁさすがに5曲ぶっ通しでこういう曲をやれば疲れるのは仕方ないとしても、普段のライブでレア曲ばかりを演る必要はない。逆にぶっ通しでできる体力がまだあるのなら、時々1曲入れるだけでセトリにいい感じのスパイスになると思うので「レア曲だから」で片付けずにもうちょっと積極的に取り入れて欲しいなぁ、と思う訳ですよ。決してセトリに入れても違和感のある曲ではないし、むしろまみりの幅広さをアピールできる「武器」なのだから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?