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2023/1/14「最後の広島大感謝祭」は、文字通り「まみり史上サイコー」のライブでした

ということで1/14「まなみのりさ最後の広島大感謝祭~気づけば三十路を過ぎまして~」からなんだかんだでもう半月も経って1 月も終わりになってしまった。本当なら「興奮冷めやらぬうちに」書いておきたいところではあったのだが、この週末に大阪→広島遠征して、広島のファンの方々と当時の感想戦を語る時間も多かったので、時間が経ったとはいえやはりこのライブについては書き留めておかねば、という気持ちになったので改めてきちんと書いておきたい。って書き始めたら書きたいことがいっぱいありすぎて5,000文字超になってしまった(笑)。長い割に中身はないのでそこはご容赦を。

で、感想なんですけど、間違いなく過去一のライブだった、と断言して良いんじゃないかと思う。ついついヲタク「過去一」「サイコー」の安売りをしがちだけど(笑)、今回ばかりは「過去一を更新した」と言って誰も文句言わないだろう、ってくらいのライブだった。広島での大きなライブというとそれこそ5年前のフェニックスホールが思い出される。あのフェニックスホールもたしかに特別感あったし、終始楽しかった、って思い出なのたが、今回は体感としてフェニックスホールの5倍くらい楽しかった。

何がすごかったって、以前から言っていた「来てくれたみんなが絶対楽しいライブにする」って言ってたことを、そっくりそのまま実現してくれた。これ、簡単に見えて実はそう簡単ではない。とくにまなみのりさほど曲の振り幅があると、時に楽しませ時に泣かせ、そして感動させて最後に「良いライブだったね」っていうのは割と作りこめばできると思うのだが、単純に「終始楽しかった」っていうライブを作るのはかなり至難の業だと思う。にもかかわらず、ライブとしてもエンターテインメントとして上質でありながら終始楽しい空間がそこにはあった。あえて「サイコー」と書いたのは、最高であり「最幸」でもあったから。全編を通じて多幸感に溢れた2時間15分だった。

「楽しいライブにする」と言ったからそれこそノリノリのアゲ曲から始めるかと思ったら一曲目はいきなり「Escape」。ただこれもある意味理に適っていて、サビにクラップがあるのでステージと観客もある種の一体感が生まれる。個人的には「Escape」のクラップには疑問を持っていた時期もあったが、この時ほどこの曲がクラップ曲で良かった、と思ったことはなかった。そしてそこからの「ORION」、これぞまみりアゲ曲の代表選手ともいえるような曲。声出しはできないけれども、いつものまみりライブではないようなCO2の噴出がステージを盛り上げる。その冷気が前方席の自分たちにも伝わってくるから、余計に一体感みたいなものがあった気もした。そこからの「ココロト」が楽しくない訳ないよね。続く「knock」も、一時期はまみりの代表曲だった曲で非常に心地よく響く。こうやって前半にクラップ曲を固めてきたことによって「楽しいライブ」の雰囲気づくりはバッチリだった。

MCを挟んで「立って」と言われたのでここからはアゲ曲セトリだな、と思ったら最初は「LUCK SONG」でちょっと肩透かし。それでもこういう「ユルく盛り上がれる」曲はまなみのりさの武器でもあり、老若男女楽しむことを考えたらこの選択は正しかったとも思う。そしてアゲ曲の真骨頂といえばの「waveびーと」はそこまで勿体ぶられたからには盛り上がらないはずがない!炎の演出もあって、これまたその熱気が前方席には伝わってきてより熱いライブとなった。続く「反逆のパラレルライン」もこのブロックのセレクトとしては意外ではあったものの、この曲もアゲ曲といえばアゲ曲。それこそ新生まみりの復活の曲で初期を支えた代表曲であり、構成上も次につなげるには打ってつけの曲だったな、と今更ながらにセトリを見て思う。

というのもこの後が、後輩であるASHダンスチームを従えての「introduction3」からの「circle edge」だったから。曲の雰囲気はなんとなくこの流れに合っていたと思う。そして普段の3人とは違って、12人の後輩を従えてのダンスはやはり圧巻だった。まみりからすれば半分くらいの年齢の娘たちが、キャリア15年超の大先輩のバックで堂々としたダンスを披露するのはまさにASHの層の厚さだと思うし、先輩としてもその背中を見せることができたんじゃないかな、と思う。クラウドファンディングが思った以上に集まったのでやりたいこと全部やらせてもらった、ということで、ここではレーザー光線の演出もあり、それが「circle edge」の曲調もありちょっとPerfumeっぽさすら感じることができた。そんなところも「これぞASH」って感じだったな。続いて個人的には大好きな「Re:start」からの「Hello」そして「アイコトバ」という、もうごちそうさまセトリ。

そしてMCで、ここからは動画撮影OKゾーンとしてintroductionからの5曲を披露。「ウソ」「Diamond dust」「花びら」「三ツ葉」「風蝉の灯」というセトリは、この曲を聴けば新生まみりはこれだ!というのがわかるというセトリだったし、だからこそ動画撮影OKだったんだと思う。後日談だがSNSで拡散されたこのセトリの動画を観て、改めてまみり現場に行ってみようと思った人もいたみたい。

そしてMCを挟んで、いよいよ8/8以来の「栞」2回目の披露となった。

「楽しいライブにする」と言っていた今回の大感謝祭にはこの「栞」の存在という大きなハードルがあったのもまた事実。8/8の初披露時、全曲披露ライブの最後に初披露された際には、そのあまりにストレートすぎる歌詞と、それを書いたのが誰あろうまなみのりさ本人たちであることから賛否両論が渦巻き波紋を呼んだこの曲は、この日まで封印されていた。およそ「楽しいライブ」とは正反対の位置にいるこの曲。ひょっとすると1/14でも封印されるのでは、という憶測すらあったくらいだ。

だが、年始にベストアルバム「LAST」の中にこの「栞」が収録されることがわかり、これはどう考えても1/14にはこの曲は避けて通れないだろうと思っていた。さて、全編楽しいライブ、と言ってしまった彼女たちがこれをどう料理するか、というのはある意味腕の見せ所だったかもしれない。

結果的に本編ラスト前、という位置においてきた、そして「栞」に続く本編ラストの曲は「かかとを鳴らして」。散々「栞」で泣かせておいて「泣き止んだ未来が今 私を呼ぶんだ」というちょっと未来が見える曲につないでの本編フィナーレ、この繋ぎ方は見事だった。置くならあそこしかないよな、っていう見事なセトリだった。

元々「栞」は8/8の初披露がリリック字幕と一緒に披露され、彼女たちが作詞シロートだからこそのストレートな言葉の端々がかなりの衝撃を与えたものの、歌詞の内容はそんなに酷いものではない。むしろファンをおもんぱかってくれているような優しい歌なのだ。これはアルバムも発売され音源を聴く機会も増えてきた今となってはファンの間ではだいぶ浸透してきたと思うのだが、あらためて別にエントリを書きたいと思っている。

そして普段まなみのりさのライブではない「アンコール」があったのもその雰囲気作りに貢献した。アンコールでは後輩であるSPL∞ASHをゲストに呼び込んでのデビュー曲「I DOL DAMA☆C」。何度も言っているけどデビュー15年の「気づけば三十路を過ぎ」ましたまなさんの「アイドルやってますが、何か」のセリフの説得力たるや。このセリフを生で聴けて痺れた!そして広島といえば「ひろしまVOICE」。この流れでまた雰囲気をガラッと変えたのも大きい。

そんなアンコールの最後の曲が「変わらなきゃ」というのも実にまみりらしい。アンコールコーナーの2曲がデビュー曲と新生前の曲で、およそ広島の人たちにちょっと懐かしい思いに浸ってもらいたいという選曲だった訳だけど、今のまなみのりさはこれだ、という曲を最後に持ってきたのが彼女たちの矜持だったと思う。そしてこれこそが最後まで「何度でも戦ってゆくわ」という意思表示だったと思う。

Escape
ORION
ココロト(りさ落書きタイムは「MMR」)
knock
///MC(SE Re:start)
LUCK SONG(まなみおサボりタイムは動画撮影)
waveびーと
反逆のパラレルライン
///MC (SE Re:start)
///introduction3
Circle Edge(ASHダンスチームとコラボ)
Re:Start
Hello
アイコトバ
///MC(SE LUCK SONG)
///introduction
ウソ
Diamond Dust
花びら
風蝉の灯
三ツ葉
///MC

かかとを鳴らして
【アンコール】
I DOL DAMA☆C(SPL∞ASHとコラボ)
ひろしまVOICE(観客席に乱入)
変わらなきゃ

ということで、セトリを見ながら振り返ってみたのだが、そんな大感謝祭が終始楽しかったのは、ひとつには彼女たちが「終始笑顔を絶やさなかった」というのがあると思う。基本的に大きいライブでは緊張しぃのみのちゃんが「めちゃくちゃ楽しかった」と言い切るくらいに三人とも緊張せずに楽しんでいるのがビンビン伝わってきた。それができたのは、広島独特の雰囲気もあったと思うし、また彼女たち自身が成長したが故の「余裕」もあったと思う。

ここで思い出すのは「広島と東京の架け橋になりたい」と言ってきたまなみのりさの、広島と東京のそれぞれの役割だ。

東京は挑戦と進化が出来て発見がある楽しい居場所。
そこで得た成長を地元に持ち帰ることが自分達なりの誠意で、同時に充電も出来る安心する居場所。
それぞれなくてはならなくて。
どっちも大切😌🌸

まなみのりさFCプレミアム会員向けブログ「2日間を通して。」まなみ より

まなさんのこのブログの言葉を借りれば、「安心する居場所」広島での安心感の下で、東京で得た成長を持ち帰って思う存分に魅せたのが今回の大感謝祭だった、と言っていいと思う。見事に広島が広島としての役割を果たしてくれた。だからこそ、この「大感謝祭」は広島でなければこうはできなかった、と思っている。

それはライブ本体だけでなく、プロローグからエピローグに至るドラマも含めて、広島という地で行ったからこそできたことだと思う。

大感謝祭が8/8に発表されると同時に、LECTでの無料ライブとSIX ONEでのひろしまみり定期公演が毎月開催されることも発表。クラウドファンディングの大成功により広島の街中に広告があふれ、それだけでなく個別指導AXISさんの広電ポスターや、JRのサイネージ広告も行われるサプライズ。横断幕掲示やTVCMもまみり陣営に知らされず前倒しに開始されるなどの「予想外の出来事」もあってすべてがアステールにつながっていったプロローグは記憶に新しい。

そしてライブが終わってからもRCCのTV取材が夕方の番組で放送された。この内容は再編集されて東京キー局であるTBSでも放送された訳だが、それはもちろん「地元広島」の力があってこそ、のエピローグ。

もちろん力が発揮できたのは「広島」だったから、というだけではなく、確実に彼女たちがグレードアップしていることも大きい。最近のまなみのりさのステージを観ていると本当に楽しんでいるのが伝わってくる。とくにみのちゃんが笑顔でいることが多いんだよね。

みのちゃんって、元々自分のパートじゃないところではオフマイクで口ずさみながらニコニコしてるのに、歌ってる時は意図せずに真剣になってしまうのかちょっと険しい表情になることがこれまでは多かったように記憶している。でも、ここ1年くらいは自分が歌っている時でも本当にニコニコした表情でいることが本当に多くなった。その原因の一つとして彼女自身が明らかにグレードアップしていて、だからこその「余裕」が生まれたからだと思うのですよ。

そもそもが新生まみりの5年間はそういったグレードアップのチャレンジの連続だったと思っていて、これまでのようなまなみ=下ハモ、みのり=メロ、りさ=上ハモというパートにこだわらなくなった。まなさんがこんなに高い音で歌うなんて、りっちゃんがこんなに低い音で歌うなんて、という機会が増えてきて、まなりさのグレードアップは手に取るように見てきた。一方でみのちゃんも同じようにグレードアップしているんだけど、元々が「歌の軸」なのでそこが見えにくい、というのがあったんだよね。上手い人がより上手くなった、って見せるのはちょっとやそっと上手くなったくらいじゃわからない、という意味ではちょっと理不尽な感じもした。

でも、この2年くらいは、そのみのちゃんが明らかに歌が上手くなってる、っていうのがわかるくらいに上手くなってるんだよね。これは明らかに舞台「SEPT」に参加した効果だと自分は思っている。周りに歌の上手い人たちが沢山いる中で「歌姫」の役を演じなければいけないプレッシャー。そしてそれに打ち勝つために相当に練習してあれだけの声が出せるようになったという。兄役のピコさんが「両声類」と言われる音階オバケだったのもみのちゃんの闘志に火を点けたと思うし、いまやその妹役として相応しいだけの音階オバケに成長したことは疑いない。

みのちゃんソロ活動となるのでいろいろと賛否両論があった「SEPT」参加だが、あれがなかったら今のまなみのりさはなかったと思う。「Escape」の落ちサビ前の高音(自分は「超音波」と呼んでますがw)があんな余裕で出せるのは「SEPT」で鍛えられた賜物だと自分は思ってる。

もちろんその影響はまなりさにも伝わってると思うし、だからこそ最近の三声のハモリの厚さが今までよりも半端ない、と感じる。そういう「まなみのりさとしてのグレードアップ」に挑戦してきたのは、正にまなさんのいう挑戦と進化が出来て発見がある東京で積み重ねてきたこと。そしてそこで得た成長を地元に持ち帰る場が、まさにアステール大ホールだった、という訳で、ここでも見事に広島と東京の架け橋が発揮された、と言っていいだろう。

そしてワンマンとしてはこれが最後だけど、この後にはGIG TAKAHASHI2のツアーが広島でもあることは濃いファンなら当然知っていた訳だし、さらにライブの終わりには最初で最後のツアーが発表されたこともあって「これで最後」という悲壮感があまりなかったのも良かったな、と思う。もうあと2か月、しかしまだ2か月。最後の中野サンプラザまで戦っていく、という決意を、この先も見届けたい。

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