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データで見るまなみのりさ2020~2021年

あけましておめでとうございます。個人的に今年は早々に明日から仕事始めなので、三が日のうちに2021年のまなみのりさを回顧するにあたってのデータ分析をしてみようかと思います。

一応データ派の端くれを自称しているので(笑)こういったデータ分析を2年前にもやってたんだけど、去年はライブ数が少なかったのでサボってたら、今年もライブ数自体はあんまり変わらなかった(笑)。そんな訳で今年は2020~2021年の2年分を分析してみようと思う。

まずはここ2年でガラッと様変わりした有観客ライブの数。2018~2019は年間100弱だった有観客ライブ本数が2020年は32本、2021年は35本と約1/3に激減している。もちろんこの2年に及ぶ新型コロナ感染症流行の影響であることは疑いない。

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ちなみに2020年に比べて2021年はだいぶ回復してきたように思われたが、数字だけ見ると有観客ライブは32→35本とそれほど劇的に増えている訳ではない。ただし、その内容をもうすこし詳細に見てみると、2020年と2021年ではステージがガラっと変わったことがわかる。

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まずは有料公演の増加。2020年は無料公演24に対して有料公演は1/3の8本に留まった。2020年には有料の単独公演はゼロだったが2021は10本、有料の対バンやフェスも17本と倍増。逆に無料公演が8本に激減するなど完全に逆転している。

ちなみに2020年の有料対バン8本は、そのうち7本がコロナ禍前の2月までに行われたもの。7か月半の空白期間を経て2020年10月~12月に行われた有観客ライブのほとんどは無料公演だったことがわかる。2021年に入って有料公演が大幅に増加したことは大きな回復への兆しと言ってもいいだろう。

それは公演毎の平均曲数を見てもわかる。

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2020年の平均5.03曲から2021年は平均7.54曲と飛躍的に増加している。これは勝負ワンマンライブを5回行った2018年の平均6.95曲よりも高水準だ。

それもそのはずで、2021年は東広クアトロと14周年の他、メンバー生誕3本を合わせてと計6本の「勝負ワンマン」が行われ、それらを含めた単独有料公演は平均10曲以上になる。

無料公演にしても2020年はリリイベ主体だったのが、2021年は(リリースされた「Elope」がクラウドファンディングという特殊形態だったこともあって)リリイベはゼロ。無料公演のすべてが東広の無料定期公演だった。「リリイベは4曲、無料定期は5曲と決まっておる」(みのちゃん談)の言葉どおり(笑)無料公演の平均曲数は4.5→5.13曲と増加している。

ちなみに今回の集計対象はあくまでもオープンな公演のみ、としているので、FC創設時のFC限定ライブ(2本)やクラウドファンディングのリターンライブ(4本)を含んでいない。当然クラウドファンディングの出張権を使ったライブ等も把握できないので、これらを合わせれば有観客ライブ数は前年よりも3割くらい増えていると考えられる。加えて平均曲数の増加を考えれば2021年は2020年と比べても1.5倍~2倍弱くらいの感覚にまで戻してきているのではないかと考えられる。

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月別のライブ本数のグラフを見ても、コロナ禍以前の2020年2月が12本/月と突出しているのは例外として、3~9月の空白期間を経た2020年10月以降は時々寸断もあったものの、2018~19水準の半分までは行かないまでもそれ近くの本数まで戻してきている感じ。

一方で2019年後半から2021年初頭にかけてはメンバーそれぞれのソロ活動が開始され、とくに2021年はそれが本格化した年。りっちゃんは不定期の「りさラジ」が月一回のレギュラー放送になったのが正に2021年初頭。みのちゃんは2020年末に初演した「SEPT」が2021年5月に再び公演(しかも10日間15公演!)、さらにスピンオフライブのZESTが10月に開催されるなど一時的には活動のかなりの比率を占めた。ソロ活動が最後まで決まらなかったまなさんも2月にボートレース平和島のゲストに呼ばれてアシスタントとしての才能を開花、計6節7日間も呼ばれる名物ゲストとなった。そう考えると、仮に正常化していたとしても2018~19年の水準での本数のライブを行うのはなかなか難しかったのではないかと思われる。

そして近年いわれる「東広格差」の問題について。こちらのエントリにも書いたが、これについては2020年当初はかなり解消されることを期待していた。実際、2020年の1~2月だけでみると、関東7に対して広島5、他地域(全て名古屋以西)6という西高東低のバランス。他地域(関西、名古屋)はGIG TAKAHASHIツアーとそれに合わせたリリイベが主体だったが、広島はブックオフ広島エリアのサポート契約によるイベントがこの時点で3本、また3月にもりんご娘との2マンライブ、いわゆる「まみりんご」が広島で開催されることに合わせたイベントなどが企画されていた。ポジティブファクターとして挙げていたブックオフのバックアップを得て、3月末に予定されていた広島クアトロでのバンドワンマンに臨む、といった体制は出来上がっていたのだ。

ところが、周知のようにその状況はコロナ禍で一変する。3月以降に予定されていたそれらすべてのライブ、イベントが中止。3~9月までは有観客ライブができない状態となる。空白期間を終えた2020年10月以降も、2020年内は広島での活動はドラゴンフライズのハーフタイムショーくらい。東京を中心とした感染者の広がりから、どうしても広島への遠征がしづらい雰囲気になってしまった。

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広島での活動に関しては年初の希望の兆候から一転して暗黒に戻ってしまったのが2020年だったものの、それを取り戻すための足掛かりとして2021年は割と頑張ったのではないかと思う。たしかに数字だけみると広島での有観客ライブは2020年6本→2021年5本と減り、関東の25本と比べたらわずか1/5、2019年を下回るの低水準に落ち着いた。ただしその5本には前年中止になったクアトロワンマン、そして6月のりさ生誕祭という2本の勝負ワンマンが含まれており、内容は濃い。そして個人的にはそれ以上に大きい出来事と考えているのは、7月と12月に行われたYiseでの無料定期ライブの開始だ。

以前の分析で、ライブ本数の東広格差問題については、原因として2つ「カネがない」「ハコがない」というのを挙げた。2020年当初、この「カネがない」については解消されるポジティブファクターが2つあった。一つは事務所の稼ぎ頭であるミオヤマザキの横浜アリーナワンマンが成功裏に終了しまみり側にも投資が期待できること。もう一つはブックオフ広島エリア全店舗がまなみのりさと年間サポート契約を締結したこと。しかしいずれも今となってはその効果を得るのは難しいと考える。

前者についてはその後のコロナ禍で事務所も相当の痛手を受けていることは容易に想像できる。台所事情が決して楽ということはないだろう。ただ逆に考えれば横アリ公演が1か月タイミングが遅くて中止になっていたりしたらそれこそ事務所が目も当てられない状態に陥っていたことだって考えられる訳で、1月のタイミングで無事に開催できたこと自体、今となっては不幸中の幸いとも言える。後者についてもコロナ禍で満足にコラボイベントを行えなかったことを考えると今はもうサポート契約を締結していない(だろう)。スポンサーも営利企業であればその判断としては仕方ないところである。

なので「カネがない」に関しては現時点ではそれほど解消できるポジティブファクターはないのだが、「ハコがない」に関しては新たにYiseというハコが見つかった、というプラス要因は大きい。初回こそ着座で定員を絞ったために会場に入れない人も続出し混乱した一面もあったと聞くが、2回目はスタンディングになってその点も解消されたようだし、バックビート閉店後の新たな受け皿が見つかったことは大きい。ある程度の集客を見込むことができれば、今年も継続して定期的に無料公演を行うことは可能になるだろう。まだ始まったばかりで試行錯誤はあると思うが、12月はYouTubeライブでの同時配信も行い、それこそ「東京のCRAWL、広島のYise」のレベルで東広交互の無料定期開催も現実味を帯びてきたと思う。

そしてもう一つ、これも以前のエントリで書いたことだが、広島でも平日にライブやってもいいんじゃないか、というのは繰り返し書いておきたい。

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2019年は、都内の平日ライブ本数はほぼ拮抗していたものの、やはり土日祝日の本数の方が多かった。それが2020年以降は完全に逆転しており、今や都内で行われる平日ライブの数は休日ライブの倍となっている。これに対して広島では未だにライブは土日祝日がほとんどだ。

都内ライブで平日集客ができるのは、決して「都内だから」という理由だけではないと思う。休日の方が集客しやすいのは東京も広島も同じ条件だと思うし、同様に「休日仕事で平日の方が休みやすい」人だって、東京だけではなく広島にだって大勢いるはずだ。そこはフィフティ・フィフティなんではないかと思う。

なので「広島では平日のライブは人が集まらない」というのは個人的には懐疑的に思っている。たしかにそういう「広島人の気質」みたいなものは現時点ではあるかもしれないが、それは決して変えられないものではないと思う。ビジネスでよく言われる「靴を履いている人が誰もいないのなら靴が売れない」じゃなくて「靴を履いている人が誰もいないからこそ靴を売るチャンス」と考えてもいいのではないか、と思っている。

そういう意味でも、新しいハコとしてYiseの存在が武器になる。とくに現在はOPEN記念価格でかなり破格のレンタル料のようで、この規模でこの出費であれば無料定期といえども採算ラインに乗せることは不可能ではないと思われる。平日ライブを繰り返して集客の様子を見るのも今であれば可能なのではなかろうか。

逆に言えば通常料金になった場合、平日と休日の価格差はかなり響いてくると考えられる。採算ラインに乗せようとした場合、平日ライブが主体になってくるかもしれない。その足掛かりとしてトライできる絶好のハコを見つけた、とも言えるのではないかと思う。

そしてこれは平日休日に限らないのだが、集客に最も影響するのは「早めの告知」だということも再度書いておきたい。無料定期となるとハコ側の都合も大きく影響するためになかなか告知が出せない事情もわかる。はっきり決まってからでないと告知できない事情もわかるが、そこは「あるかもしれない」のレベルで良いので可能な限り告知して欲しい。こちらでも書いたが、告知が早かったから調整できた、って人はいても、告知が遅かったから来れた、って人はいないはずなのだから。

さて、今回もデータ集計の一環で2021年のセトリを集計していたので、こんなクイズを出してみました。1/4の朝方くらいまでやってますのでよろしければ是非↓




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