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タイミング

ゴールデンウィークも中盤戦。5/3から5/5までの三連休といえば毎年広島で「ひろしまフラワーフェスティバル」が開催される時期だ。今年も中止こそ免れたものの規模を縮小しての開催で、解散前のまなみのりさとしては最後のフラワーフェスティバル出演は叶わなかったものの、過去に何度も出演しているこのイベント。それだけにとくに地元広島ではフラワーフェスティバルきっかけで初めてまなみのりさに会った、という人も多い。

まなみのりさも広島では名の知れた存在だけに地元では10年以上のファン、という人は結構いる。ちょうど10年前の2012年と言えば、前年末U.M.U.Awardで優勝し、さらにこのGWにはスピンオフ企画「U.M.Uご当地アイドルフェスティバル 〜ジモラブNo.1決定戦〜」も制してノリに乗っているところを凱旋してのフラワーフェスティバル出演、ということもあってこの時に出会った人も少なくないだろう。そういう方々はこの連休でまみり10周年、ということになるのだよね。

自分はそれより遅れること2年半、2014年の9月のアコースティックライブで初めてまみりと出会う訳で、かれこれ7年半ちょっと。来年の解散までに出会って10周年を迎えることはできないので、10周年を迎えられる先輩方諸氏は羨ましい限り。

まぁ、とは言えまなみのりさの歴史の半分を見届けることができる、というのはそれはそれで贅沢だと思うし、もっと後からファンになった人たちからすればやっぱり「羨ましい」って言われちゃうかもしれない訳でね。再出発の10周年duoに立ち会えたとか、フェニックスホールワンマンに向けて広島遠征したとか、最近の人たちが間に合ってないことを経験できたのはそれはそれで貴重だと思ってる。

で、こういう時に良く言われるのが「もっと早く出会っておきたかった」という言葉。まぁたしかにもっと早く出会っていれば、自分だってあるいは「ポラリス Episode Zero」の録音とか「センチメンタルライオット」のPV撮影とかに立ち会いたかった、と思ったりもするけどね(笑)。

ただ、もっと早く…と言いつつデビュー当時に彼女たちに出会ってたら今みたいにハマれたかな…?というのは思う。

先に言ったとおり、自分の場合はまみりはアコースティックライブがお初。いわゆるオイオイしたりファイヤータイガーするようなアイドル現場(笑)には抵抗があったのもまた事実。良いタイミングでアコースティックライブがあって、それまでも音源を聴きこんでいた曲たちが全く違う表現でとびこんできて衝撃を受けたのを覚えている。その時の様子はこちらにも書いていたりするんだけど(笑)そんな訳でちょうど良いタイミングで彼女たちに出会ったんだろうなぁ、と思う。

そういう意味では、新体制からのヲタさんが「サークルとか、フロアが回る現場だったら通ってなかったかも」って言ってるのをきいたことがある。旧体制のまみり現場は正にそういうフロアだった訳で、その人にとっては新体制で初めて巡り合ったからこそ今がある、って考えるとやっぱり巡り会うタイミングって大事なんだなぁ…と思ったりもする訳で。

出会いもそうだけど、それから8年近く、彼女たちも持ち曲を一度ゼロにして再スタートし、これまでにない曲にも挑んできた。そして今や他のアイドルとは一線を画すような唯一無二の存在として日々進化している訳だが、それが自分的にも望む方向性だった、というのは大きい。当然変化していく段階で志向がズレてしまうことだってある訳で、その度に気持ちが離れていく人たちを何人も見てきただけに、自分は良いタイミングで知り合って、解散までモチベを落とさずに進んでける8年半、というのは個人的には絶妙のタイミングだったんだろうな。

さて、タイミング、という意味では、まなみのりさというグループはいろんなことで微妙にタイミングが嚙み合わなかった宿命を負ったグループとも言えるんではないかな、とも思ったりして。

FCが開設された時の個人インタビュー動画で、アイドルの流行り廃りを真横で見てきた当のアイドル本人からするとどう見えてるのかな、という質問に対してみのちゃんが答えたのがこれ。「だからこそ生き残ってるんだろうな」「それが良くもあり悪くもある」といった言葉も添えていたが。

流行り廃りに乗らずに自分たちのスタイルを貫いた、と言えば聞こえはいいかもしれないが、一方で「ここぞ」という波に乗れるタイミングに乗り切れなかった、という思いもあるんだろうな、とは思う。

過去を紐解けば26時間テレビやU.M.U.Award優勝など、ブレイクするチャンスはいろいろあったと思う。自分が観てきてからも、それこそ4thワンマンのduoに向けての挑戦の勢いで行けてたら、というタイミングでマネージャが変わったりとか、その後「真夏のエイプリルフール」でデイリー1位とった後も「τ」とかで微妙に活動がチグハグしたりというのは感じていた。

新体制になってからは比較的右肩上がりに活動できていたと思うけれども、やはりコロナ禍は痛かった。評価の高かったヒューリックホールワンマンが満員となりいよいよこれから、というタイミングだっただけになおさら、の思いは強い。

今更言っても仕方ないことだけど、あのヒューリックホールの勢いのまま、コロナもなく進んでいけていたら、今頃は一体どの辺までいけていたんだろう。まぁグリーンアリーナは欲張りすぎだと思うけど、復活時に目標にしていた日比谷野音くらいは行けたんじゃないかと思うんだよね。

まぁ、多分に不可抗力もあったとはいえ、以前ここでも書いたけど勢いに乗り切れないというのはそのスピード感についていけないという性格的なものもあるのかもしれないなぁ、というのは思ったりする。そう考えると、内心忸怩たるものはあるにせよ、彼女たちのペースを考えれば無理せずここまで続けてこれたのは、それこそ先の動画の言葉ではないけれど「どこにも乗らなかった」のが要因かもしれないなぁ。

そういうのも含めて個人的には彼女たちの「タイミング」にうまい具合に波長が合ったんだろうな、と思う。

ズレた間のワルさも それも君の”タイミング”
僕のココロ和ます なんてフシギなチカラ

ブラックビスケッツ「Timing」


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