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原則10「議論を避ける」|人を動かす

さて、今回からは "人を説得する十二原則" のパートに入っていきます!
ちなみにここで言う "議論" とは、建設的な議論やディベートというよりも、いわゆる口喧嘩・口論などのイメージで捉えるとわかりやすいです。


議論に勝つことは不可能 

カーネギーは、議論に勝つことは決してできないということを多様な例を用いて本書で説明しています。でも、

「え?議論に勝てないってどういうこと? "はい論破!" とかよく聞くけど」

って思いますよね。私もそう思いました。カーネギーは何をもって「勝てない」と言っているのでしょうか?カーネギーはこう言います。

議論に勝つことは不可能だ。もし負ければ負けたのだし、たとえ勝ったにしても、やはり負けているのだ。なぜかと言えば ー 仮に相手を徹底的にやっつけたとして、その結果はどうなる? ー やっつけたほうは大いに気をよくするだろうが、やっつけられたほうは劣等感を持ち、自尊心を傷つけられ、憤慨するだろう。

つまり、議論に勝っても負けても、相手との関係という観点において勝つことは不可能、ということですね。

そしてもうひとつ重要なことは、議論に負けても、その人の意見は変わらず、ほぼ例外なく、自説をますます正しいと確信させて終わるだけということです。


真に "議論に勝つ" 方法

「そんなこと言われても、例えば相手が突っかかってきて議論になることはあるし...どうすればいいの?」

その通りです。カーネギーは多くの議論を傾聴し研究した結果、議論に勝つ最善の方法は、議論を避けることだ、と言い切っています。

「議論を避けるってどういうこと?」

という疑問に関して、本書にわかりやすい例があるので紹介しますね。
以下の言葉は、ニューヨークのホワイト・モーター社でトラックを売るセールスマン、オヘア氏にインタビューしたものです。


あなたはどの議論タイプ?

議論を避けるタイプ
①まず、原則7「聞き手にまわる」
②次に、相手の主張に同意する = 議論を避ける
③最後に、自分の主張を述べる

となります。"議論を避けるタイプ" とでも言いましょうか。
理想のタイプなのですが、大半の人は "議論を避ける" フェーズが抜け落ちてしまう、もしくは主張に反対してしまうので、口論になってしまう "議論をするタイプ" なんですね。私もこれです。^^;

議論をするタイプ
①まず、「聞き手にまわる」
②次に、自分の主張を述べる (相手の主張には反対 or 無視)
③口論になる

ちなみにみなさんご存知の通り、最悪なタイプは、自分の主張をし続ける "私が正解だタイプ" です。笑

私が正解だタイプ
①まず、自分の主張を述べる
②次に、自分の主張を述べる (以下繰り返し)

議論というよりもはや演説に近いですが...。笑
でも意外と、無意識のうちにこれをやってしまうこともあるので注意したいところです。

さて、あなたは
・議論を避けるタイプ
・議論をするタイプ
・私が正解だタイプ

のどれにあてはまるでしょうか?

おそらく、状況に応じてそれぞれのタイプになり得るのではないかと思います。なので、いきなり「"議論を避けるタイプ" になるぞ!」と奮闘するよりも、"議論を避けるタイプ" になる割合を少しずつでも着実に増やしていくことが大事なのかな〜と私は感じました。

今回もここまで読んでいただき、ありがとうございました!

「議論したり反駁したりしているうちには、
相手に勝つようなこともあるだろう。しかし、それはむなしい勝利だ ー 相手の行為は絶対に勝ち得られないのだから」
ー ベンジャミン・フランクリン ー

原則10:議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける。


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