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群馬のハンバーグハウス「GGC」(※Gはグンマではない)のお話。

 「GGC=グレート・ジャーマン・クック」の略称だそうです。

 このお店、同系列の「Happy Burg」を含めても群馬県内に五店舗。つまりグンマーに来ないと食べられません。各都道府県にご当地ファミレスがある中でもかなりレアな存在ではないでしょうか。しかもGGCとHappyBurgではメニューもそれぞれ違うため、ますますレア度が高くなります。かくいう自分も数年前までは存在すら知りませんでした。何たる不覚。

 その中でも「GGC」は結構なお気に入り店舗になりました。お目当てはこちら、店名を冠した「GGCハンバーグ」です。

動画の埋め込みが出来ないのは残念。湯気を上げながら「ジュワワワワ~」と音を立ててます

GGCハンバーグが産まれた背景には……?

 この「GGCハンバーグ」が産まれた背景には紆余曲折と波乱万丈があったそうです。「GGC」はもともと群馬だけのお店ではなく、ドイツパブ(ドイツ料理)のお店として全国にチェーン展開しており、群馬の店舗もその一つでした。なのでGGCを名乗るお店は現在でも全国にあります。
 そのお店を群馬で経営していたのが現社長のお父様。しかし後に本部が解散しチェーン店としての繋がりは無くなりました。ただ店舗名は使えたので名前だけはそのままにし、メニュー内容をドイツパブからステーキとハンバーグを主とした個人経営の飲食店へ一新。他の洋食チェーン店が相次いで出店する中でも地道に経営を続け、お店も息子さん(現社長)へと引き継がれます。

 ところが2000年代初頭に米国でBSE騒動が発生すると状況は一変。輸入牛を主としていたGGCは風評被害も相まってたちまちピンチに陥ります。しかしそこで挫けなかったのが偉いところで「ピンチをチャンスに変えよう」を地で行くメニュー開発に乗り出しました。
 まず肉は上州牛と上州麦豚の合挽き肉を仕様。自産自消ですね。さらに他の店よりも早くチーズinハンバーグを採用。今でこそメジャーなチーズinですが、販売当時は他の店でも見かけないメニューだったので「元祖」を銘打つほどです。実際のところは不明ですが業界内の「先駆け」と呼んでもいいでしょう。さらには特製のデミグラスソースetc…と工夫をこらした「GGCハンバーグ」が誕生したのです。
 これが大成功。「V字回復どころかレ点回復だった」と語るほど業績を伸ばし、やがて二店舗、三店舗とお店を増やしていきました。その後も様々な困難があったものの、21世紀に入ってからも店舗を展開できたのは企業努力の賜物でしょう。

セットにはスープとサラダ付。サラダは数種類から選べます
サラダを頼むとドレッシングが四種類も出てきます。お好みでどうぞ

 サラダは「GGCサラダ」。トッピングのカリカリポテトがいい食感を産んでます。前菜を食べ終えたらいよいよハンバーグです。

 ハンバーグの中にはモッツアレラチーズ、さらにハムと目玉焼きを載せているうえ、運ばれてきた時には特製デミグラスソースが熱々の鉄板上で跳ねまくる……という、どこぞのハンバーグ店もかくやというビジュアル。目玉焼きに乗っかったフライドオニオンもいいですが、下に敷かれたスライスオニオンも気が付けば鉄板にコンガリ焼かれてます。で、すっかり甘くなった状態のモノをデミソと一緒に食べるのもまたいい。ライスが進む美味しさです(※ライスはおかわり自由です)。

 以前ひろゆき氏が群馬について
「海が無いのに出てくる料理がなぜ寿司?と。もっと地元の美味しいものをバーンと出すべきでは」
 と語ってましたが、ならばこちらも召し上がって欲しかったところ。上州牛と上州麦豚、良いと思いますよ?


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