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『ガールズ&パンツァー最終章・第四話』鑑賞雑記 ~やっぱりガルパンはいいぞ~

 ガルパンはいいぞ。

 の、一言で終わらせるのは流石に勿体無い。しかしネタバレを避けるためにファンが産み出した絶妙な一言でもある。元を辿れば2015年秋(11月)に封切られた劇場版に対するものだったが、それから8年経ってもまだこの一言を使いたくなる、そんな気持ちにさせられるのだ。

 とはいえ、やはり語らずにはいられない。公式が触れているところまでは書いておこう。
 第3話のラストはキービジュアルにある通り。主人公率いるあんこうチームは継続高校の隠し玉的存在によってスナイプされ、白旗が上がってしまう(※試合続行不能)。この瞬間から、大洗女子学園チームは司令塔だった主人公無しで戦わねばならない、一体どうなる?! ……で、4話はその続きから始まる。

※ 以下は物語のヒントも含まれる文章になってしまうので、ネタバレを避けたい方はご注意ください。






 ここから誰がどうチームを指揮するのか、という展開になるのは容易に想像出来る。形式上の隊長だった河嶋先輩がついに覚醒するのか、などとスクリーンを観ながら考えていたが、それが当たったのかどうかを書くとやはりネタバレになる。コイツは弱った。

 なので、その件については一旦置いておき、まず戦車バトルについて語りたい。というかむしろそれを最初に書きたい。

 第三話では知波単学園戦においてジャングル内の夜戦が描かれ、密林内を疾走し双方であらゆる駆け引きをしつつ戦うさまに圧倒された。そして今回の継続高校戦は雪山、というよりはむしろ「雪と氷の大地」と呼ぶべき地での戦いとなる。
 雪原での戦いであれば、TV版準決勝におけるプラウダ高校戦で既にやっており、最終章第三話で描かれた分だけ見れば既視感すら覚えるだろう。しかし今回の相手は、これまで機知に富む戦いを見せてきた継続高校であり、普通の戦いになるはずがない。そこまでは十分予想できたが……

 それでも、だ。まさか知波単学園戦以上の疾走感に加え、雪と氷の大地ならではの躍動感をこうまで出してくるかと。「あれ以上のことをまだやるか?!」と思わせてくれるとは、なんというアニメだ。
 そんな継続高校に対し、大洗女子学園はあんこうチーム無しでどう戦い抜くのか? 仲間達と連携し、必死に知恵を絞り出し、自分達のテクニックを使って最後まで戦い抜く。翻弄されてたまるか! とばかりに挑む姿は実に燃える。個人的にはここが何とも感慨深い。

 TV版から観ていると、初期のメンバー5チームはもとより、途中から加入した4チームの戦車道スキルや個々の能力は間違いなく伸びている。個々で判断し、時に連携し、状況に応じた作戦を立てて最後まで戦い抜く。そこにはギアすら分からなかったり、相手に圧倒されて逃げ出してしまうような姿はもうどこにもない。我々は間違いなく彼女達の「成長」を感じ取れた。実に頼もしく格好良かった。
 大洗女子がそのように描かれたのであれば、他校も同様の流れが産まれているのは必然であろう。今までカタブツに見えていた各高校の戦車道が、これまでの経験を踏まえて変化及び進化を遂げていくさまが如実に分かる。そして、将来や未来を見据えている。

 最終章と謳ってはいるものの、その先までもが見えるような―――そんな作品に仕上がっている。改めて書くが、やはりガルパンはいいぞ!

 おまけに一言。本作を観終えた瞬間、まず思ったことを記したい。

「4DX版がでたら、死ぬぞ、これ。」

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