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リニア駅設置の南信州への期待~PDFマガジン「信州と名古屋」NO11

リニア駅設置の南信州への期待
 
 信州と名古屋をつなぐ話題がなかなか集まらず、PDFマガジン「信州と名古屋」の発行が大変遅くなりました。
 今回は「はぁるかぶり」(久しぶり)です。内容はリニア中央新幹線と長野県駅が設置される南信州・飯田への期待です。
 
■日本中央回廊の要はリニア
 
 中部経済連合会の定例記者会見が2024年3月22日、名古屋市内でありました。主なテーマは中経連がまとめた政策提言「『日本中央回廊』の効果最大化に資する道路ネットワーク整備」です。
 冒頭、水野明久会長(中部電力取締役相談役)は「日本中央回廊が直面する人口減少や東京一極集中など課題を乗り越え、経済再生に向けた道を切り拓く起爆剤になる」と強調しました。

写真は、提言を発表する中経連の柘植副会長(中央)と水野会長㊨

 提言書をまとめたのは中経連副会長の柘植康英・社会基盤委員長(JR東海取締役相談役)です。 
 リニア関連の柘植発言は以下の通りです。
 ▼リニア中間駅には神奈川がロボット産業、山梨が水素・蓄電池、飯田市は航空機産業があり、岐阜(中津川)は主に観光といったいろいろなクラスターがあります▼リニア開業となれば、新東名・名神高速道路の車線増とともに東京~名古屋~大阪の三大都市圏の東西時間距離が短くなる▼さらに中間駅から南北の高速道路の整備で活動が線から面に拡がる▼リニアは(道路ネットワーク整備の提言の趣旨からも)できるだけ早期に開業されることが望まれる。まだ事業化されていない区間もあり、年月もかかる。道路の整備と合わせて中経連として建設を後押ししていく 

■提言のなかのリニア長野県駅 提言書でリニア長野県駅について31㌻から35㌻に期待が書き込まれています。 三遠南信自動車道は「災害時のリダンダンシーも高まり、南海トラフ地震の際には地盤の強い内陸との避難や緊急物資の輸送ルートとして活用や、日常的にも救急病院への搬送等に活用が可能となる」 

中部経済連合会の提言書の三遠南信自動車道の記述の一部

 浜松湖西豊橋道路、そして中央自動車道座光寺スマートインターチェンジに対しても物流や防災面の寄与に期待をしています。


飯田市では期間限定で市内を自動運転バスが走行した

■自動運転バスへの期待
 2024年4月19日から21日の3日間、JR飯田駅前から飯田市美術博物館を巡回する自動運転バスの試乗会がありました。
 予約サイトで申し込んだときは満席で、体験乗車できませんでしたが、静かに動く姿を何度も見ることができました。車両は今回時速20キロ。障害物を検知したときには自動で減速・停止します。
 このシステムに搭載されている高精度3次元地図を開発しているのが、名古屋市に本社を置くアイサンテクノロジーです。当日は同社モビリティ事業本部から担当者が来て走行を見守っていました。担当者は「リニア駅から市内までのアクセスにも期待できる」と話していました。
 リニア駅からの電車、自動車、バスなどのアクセスが重要になってきます。自動走行バスも選択肢のひとつとなるのか、今後の実証実験に注目しています。
(2024年5月6日)

PDFマガジン「信州と名古屋」no 11

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