荒玉

文化、地域経済、食と農業、防災、信州を主なテーマに企画記事やコラムを執筆。新聞社を退社…

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文化、地域経済、食と農業、防災、信州を主なテーマに企画記事やコラムを執筆。新聞社を退社して「ナゴヤイノベーターズガレージ」を拠点にフリージャーナリストとして出発。農政ジャーナリストの会、十二単などの「和文化の美を学ぶ会」顧問。防災士。元読売新聞経済部記者。荒玉は屋号。西村公秀

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    荒玉で掲載した農業記事に加えて、愛知県を中心にした農政の現場を歩き、最新のニュースを掲載中

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愛知県産トマト使った麻婆丼発売~イオン東海管内で大学生が考案

 愛知県のお米とトマト、豚ミンチ、愛知特産八丁味噌を使った「愛知県産トマト使用の麻婆丼」(税込み537円)が2024年4月24日、イオンリテール東海カンパニー管内の33店舗で発売されました。  早速買って食べてみました。日頃、なじんだ四川麻婆豆腐の辛さはありません。八丁味噌のうま味と甘味、トマトの酸味があいまって食べやすくなっています。お米は愛知の「大地の風」。冷めてもおいしいお米でした。 ■農学連携  考案したのは名古屋学芸大学(愛知県日進市)の学生です。JAあいち経済連と

    • いまどき春闘事情~むかし労使交渉、いま取引先との価格転嫁交渉

       大企業の大幅な賃上げで終えた大企業の春季労使交渉でした。次は中小企業の動向に注目が集まっています。もう一つの春闘。大企業とその取引先企業との価格転嫁交渉です。資材価格や燃料コスト上昇分に加えて、労務費まで取引価格に上乗せできるかによって、中小企業の賃上げ原資につながるからです。  春闘渦中の2024年2月27日、名古屋市中村区のホールで愛知県や国の出先機関、経済団体による「取引適正化・価格転嫁フォーラム」が開かれました。適正な取引価格の流れを確かなものにしていくためです。

      • 初のあいち食農教育表彰~意欲的な小中学校のSTEAM実践

         JA愛知中央会主催の第1回あいち食農教育表彰の表彰式が3月4日、名古屋市内のホテルで開かれ、取材に伺いました。  食農教育表彰は愛知県教育委員会とJAグループ愛知の食育に関する連携協定の一環で、県内から21校22件の応募がありました。最優秀賞(教育委員会賞)には、岡崎市立豊富小学校が選ばれました。 ■地域の課題解決へ  最優秀賞の豊富小は、地域の農家、JAの協力を得ながら、田植え、稲刈り、収穫米の調理を通して、地元米のミネアサヒの知名度を高めようと児童らが工夫しながら実践

        • 新型コロナの「戦中と戦後」(4)終わり~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

           新聞の切り抜きのなかから、農政の記事の棚卸をしながら新型コロナウイルスの「戦中と戦後」をまとめた最終回の4回目です。リニア中央新幹線の先行開業を想定した二地域居住の私論も付記しています。 ■2024年は元日発災  4月を迎えたばかりですが、元日に発災した能登半島沖地震は農林水産業にいまだ打撃を与え続けています。  日本農業新聞の24年1月1日の紙面では、世界農業遺産に認定されている石川県の「能登の里山里海」のリポートが掲載されていました。記事によると、2011年に国内初の世

        愛知県産トマト使った麻婆丼発売~イオン東海管内で大学生が考案

        • いまどき春闘事情~むかし労使交渉、いま取引先との価格転嫁交渉

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        • 新型コロナの「戦中と戦後」(4)終わり~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

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          新型コロナの「戦中と戦後」(3)~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

           新聞の切り抜きのなかから、農政の記事の棚卸をしながら新型コロナウイルスの「戦中と戦後」をまとめた3回目です。 ■2023年はコロナ5類も花粉症猛威  コロナ並みに国民経済を停滞させているのが国民病といわれる花粉症です。23年1月15日の日本農業新聞社説には「過去10年で最多、対策を」と促しています。  すでに林野庁は花粉の少ない苗木の開発や広葉樹への植え替えを進めていると記事にありました。2032年度までに無花粉や花粉の少ない杉苗木の生産量を7割にまで増やす目標を掲げていま

          新型コロナの「戦中と戦後」(3)~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

          新型コロナの「戦中と戦後」(2)~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

           新聞の切り抜きのなかから、農政の記事の棚卸をしながら新型コロナウイルスの「戦中と戦後」をまとめた2回目です。 ■2022年のコロナ共存  LINEなどを活用するJAの動きがよく報道されていました。22年12月の日本農業新聞には「愛知・JA西三河 LINE登録半月で1万人」のニュースがありました。西尾市を中心に野菜や抹茶など農業が盛んな地域。産直情報を中心に若い世代に地元産農産物に目を向けてもらう役割を果たしています。 ■飢えてからでは遅い  ウクライナへのロシアの侵攻で、農

          新型コロナの「戦中と戦後」(2)~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

          新型コロナの「戦中と戦後」(1)~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

           新聞の切り抜き、スクラップブックづくりは、記者時代からの習慣でした。スクラップブックは自分の記事を中心に糊付けしていたので、参考にする他の記事は、「袋ファイル」(注1)に入れる方式をとっていました。たまった農政の記事の棚卸を思い立ち、新型コロナウイルスの「戦中と戦後」としてまとめてみます。 ■農政の4年間  2020年に拡散した新型コロナウイルス。2023年5月に5類に移行しました。この間、農業の現場にも環境変化がありました。見過ごしていた景色があらためてありがたいと思えて

          新型コロナの「戦中と戦後」(1)~4年間の新聞切り抜き記事に見えたもの

          セントレア利用促進キャンペーン共同記者会見~リニア2027年開業断念の日

           愛知県知多半島沖にある中部国際空港。愛称・セントレアの利用拡大による国際線拡充を目指して、新たなキャンペーンが始まりました。 ■キックオフ  国土交通省中部運輸局、名古屋商工会議所、中部経済連合会、中部国際空港株式会社(セントレア)の4者は3月29日、名古屋市中区三の丸の名古屋合同庁舎第1号館会議室で共同記者会見を開き、セントレア利用促進キャンペーンの開始を宣言しました。  新規キャンペーンは「空を取り戻せ!今こそ使おうセントレア」。金子正志中部運輸局長は概要について説明

          セントレア利用促進キャンペーン共同記者会見~リニア2027年開業断念の日

          名古屋で南信や木曽のイベント相次ぐ~PDFマガジン「信州と名古屋」第10号から

           2月は名古屋市内で南信州や木曽のイベントが相次ぎ開催されました。今回はイベントの紹介ともに名古屋に本支社を置く新聞社やテレビ局への情報発信方法も紹介します。  ■南信州うまいものマーケット  飯田市などの13事業者が出展した「南信州うまいものマーケット」が2月25日(日)、名古屋・金山総合駅イベント広場で開催されました。金山総合駅は東海3県で名古屋駅に次いで乗降客数が多いターミナル駅です。  出展したのは飯田市、駒ヶ根市、松川町、高森町、阿南町、阿智村、下条村、泰阜村、木

          名古屋で南信や木曽のイベント相次ぐ~PDFマガジン「信州と名古屋」第10号から

          大谷翔平サイン入り切株〜名古屋城本丸御殿で展示

           以前書いた大谷翔平さんのサイン入り切り株の続報です。名古屋城内の西の丸御蔵城宝館で展示されていましたが、このほど本丸御殿で展示が始まりました。  大谷選手は当時はエンゼルス所属でしたが、今シリーズはドジャースで活躍が期待されています。以下、2023年4月の初稿です。  名古屋城の正門近くにある東海農政局担当者にあいさつに出向きました。  名古屋市営地下鉄「名古屋城」(今年1月から駅名変更)を降りて、金シャチ横丁を通り過ぎると、フジ棚に早くもフジの花が垂れ下がり始めていまし

          大谷翔平サイン入り切株〜名古屋城本丸御殿で展示

          陽の光をいっぱい浴びたイチゴ~サンベリー蒲郡の取り組み

           愛知県・三河湾を見渡す蒲郡市は、日当たりの良さを生かして、イチゴ栽培が盛んな地域です。JA蒲郡市は、特産イチゴを「サンベリー蒲郡」として売り出しています。軸付きで収獲するからタッチレス、情報通信技術(ICT)で適正管理、県内の一般消費者限定の流通改革~という取り組みが特長です。  ■軸付き収獲は意外にいいかも  特産イチゴの品種は「章姫」と「ゆめのか」です。1992年(平成4年)に発足した蒲郡市農協苺部会の名称も「サンベリー蒲郡」。部会員38人が11・7㌶で栽培し、出荷量

          陽の光をいっぱい浴びたイチゴ~サンベリー蒲郡の取り組み

          春闘変貌~30年前のトヨタ労使の「ウェハース」からサプライチェーンのそれへ

           今年も春季労使交渉、いわゆる春闘の季節になりました。2024年2月1日に愛知県経営者協会と連合愛知による愛知労使懇談会が名古屋市内で開かれ、取材に行きました。1994年にトヨタ春闘の取材を始めてから30年。春闘に関心を持ち続けてきた記者の一人です。  懇談会では、連合愛知の可知洋二会長(電機連合)と愛知県経営者協会の大島卓会長(日本ガイシ会長)から方針が示されました。  可知会長は「昨年は約30年ぶりに高い賃上げ水準となりましたが、残念ながら、実質賃金は低下しており、さらに

          春闘変貌~30年前のトヨタ労使の「ウェハース」からサプライチェーンのそれへ

          能登半島地震と中部経済界の動き~求められる現場力と人・地域の底力

           2024年は、元日に能登半島地震が起こる中で迎えました。被災地関係者の皆様にお見舞い申し上げます。  日本農業新聞の元日号に、国内初の世界農業遺産に認定された石川県の「能登の里山里海」の特集が掲載されています。なかでも27年前から取り組む農家民宿群「春蘭の里」には、国内外から年間約1万2000人が訪れることを知りました。現在は被災地の珠洲市、輪島市、穴水町、能登町で60軒以上になっています。  ■水とエネルギーの地産地消  被災後の続報で知ったのは、能登町の農家民宿には井戸

          能登半島地震と中部経済界の動き~求められる現場力と人・地域の底力

          さわやかウォーキング祝600万人〜1月21日に特別コース

           JR東海の本社は名古屋市です。同社は2024年1月21日お膝元の名古屋駅を発着点とする11キロのコースで、無料のウォーキングイベント「さわやかウォーキング」の累計参加者が今週末で600万人に達することを記念した特別コースで開催します。  私はコロナ禍で参加を休止していましたが、久々に楽しく歩こうかな、と思っています。   さわやかウォーキングは1991年10月に始まりました。年々盛況となり、コースによっては歩道が参加者であふれるほどでした。2020年当時は1年間で230回を

          さわやかウォーキング祝600万人〜1月21日に特別コース

          今年も葵の御紋の七草粥~でもスズナ、スズシロ以外は見分けられない情けなさ

           信州の山野を歩いた子どもの頃、ハコベは摘んだ記憶があるが、七草のパッケージに入ると見分けが付かないのは情けない。  2024年1月5日にJAあいち豊田の松平営農センターから出荷された「松平の七草粥セット」が自宅に届きました。松平郷は徳川家康のゆかりの地です。   値段は昨年より100円アップして1750円(送料・消費税込)。食味コンテストで愛知県で初めて特Aをとったミネアサヒも入っての値段です。7日朝に早速いただいて、正月料理で疲れ気味の胃をいたわったところです。  ■七草

          今年も葵の御紋の七草粥~でもスズナ、スズシロ以外は見分けられない情けなさ

          新聞の正月連載に見る2024年~読売新聞地域版から

           激震で明けた2024年。前年から仕込みをしてきた新聞社の地域版企画には、まさかの災害を想定してたものはありませんが、2024年の日本列島を読み解くヒントが満載です。読売新聞の沖縄県を除く46都道府県の地域版をクリックしてみると・・・。  ■地域色ある企画  地域版ならではのテーマ選びは、他県の読者でも興味がわきます。  青森版は、豪雪県で活躍する人々の紹介です。タイトルも「冬でもアツく」。元旦号は青森空港の除雪隊「ホワイトインパルス」です。以前、テレビ番組で豪雪の中を隊列

          新聞の正月連載に見る2024年~読売新聞地域版から