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異業種交流展示会「メッセナゴヤ」~名古屋商工会議所の加留部淳副会頭に聞く

 国内最大級の異業種交流展示会「メッセナゴヤ」が16~18日、今秋完成した名古屋市国際展示場「ポートメッセなごや」で開幕します。
 11月1日からオンラインで名刺交換が始まっており、リアル開催期間中に多くの商談が成立します。
 実行委員長を務める名古屋商工会議所の加留部(かるべ)淳副会頭=トヨタ自動車アドバイザー=が今月7日、共同インタビューに応じ、「リアルとオンラインで充実した商談の場を提供したい」と話しました。
 展示会は今年で17回目。昨年に続いて会場展示とオンラインを組み合わせて開催し、中小企業を中心に827の企業・団体が出展します。すでにオンライン先行で出展企業の製品や技術、サービスの閲覧が始まっています。
 スタート1週間でオンライン名刺交換は2000件、延べ4000社・団体がリアル開催に向けたアポイントをとっているそうです。

メッセナゴヤ実行委員長の加留部淳・名古屋商工会議所副会頭(名商にて)

 加留部さんについては、noteの「758(ナゴヤ)スクラップブック コラム集」で、中部経済同友会代表幹事(当時)としての活動を紹介しています。豊田通商出身で海外人脈が豊富な財界人です。
 「オンラインが皆さんにとって新しいものでなくなっていますから、オンラインを使い倒していくつもりです」と加留部さんは言います。
  オンラインでやり取りしてみて、「これ面白そうじゃん」と言いうものがあれば、リアル会場で会う約束をする。実際に商談が成立した事例も増えています。
 名古屋商工会議所が昨年の出展者に聞き取りした事例のひとつを聞きました。
 愛知県安城市の塗装会社(従業員15人)は自動車だけでなく、鉄道車両や医療機器、航空宇宙機器、工具、アパレルなど幅広い分野で高い塗装技術を誇ります。メッセナゴヤに出展して、「会場での交流で接点のなかった大手ガス機器メーカーや大手自動車部品メーカーと直接取引ができるようになりました」と手ごたえを語っています。
 私の新聞記者時代のスプラックブックを開いてみると、メッセナゴヤがモノづくりに始まり、情報技術(IT)や人工知能(AI)へ、キーワードが変化してきていることがわかりました。
 取材は体力勝負です。2018年11月は1400社・団体を超える出展ブースが3か所の会場に分散していたので、終日歩いて、くたくたになっていました。
 今年はひとつの展示場に収まるように出展者を絞っています。一通り見たい人にも、1日かけて商談をしたい人にも、広くて快適な空間が用意されました。
 リアル展示会3日間の入場目標は4万人。加留部さんは「去年は4日間で3万6800人。去年より人の出が活発になっているので、4万人はいいけるかなという気がします」と期待しています。
 業種別でみると、「医療・福祉・農業」が昨年比3倍以上。分野別では「機能・性能の高度化」や「コスト低減・小型軽量化・効率化」を提案する企業の出展が増えています。
 企業が求める時代の空気を感じることができる。これこそが、メッセの「生きの良さ」です。
(2022年11月12日)

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