荒玉西村公秀

文化、経済、食と農業、防災、信州を主なテーマに企画記事やコラムを執筆。2020年9月に…

荒玉西村公秀

文化、経済、食と農業、防災、信州を主なテーマに企画記事やコラムを執筆。2020年9月に新聞社を退社して独立。名古屋市のスタートアップ拠点「ナゴヤイノベーターズガレージ」を拠点に出発。農政ジャーナリストの会、十二単などの「和文化の美を学ぶ会」顧問。防災士。元読売新聞経済部記者。

マガジン

  • 758スクラップブック コラム集

    新聞記者が歩いて、見て、感じたことをコラム調に配信します。「ふと思い出しました」のフレーズで、昔の取材経験を織り込みながら、地域経済や文化の「今」をスケッチする「歩きメディア」です。758(ナゴヤ)の街角ウォッチのなかから、全国ニュースの芽吹きが見つかるかもしれません。  筆名の荒玉は、祖父の田舎相撲のしこ名です。小兵ながら気迫がこもった取り口だったそうです。さあ、私もハッケヨイ・ノコッタ‼  元全国紙、現専門紙で記者44年

  • 「信濃の国」の文化経済考~信州と名古屋

    ふるさと信州を学びなおす目的で「信濃の国」の文化経済考を執筆しました。その後、活躍する信州人の話を聞き、コラム執筆を続けています。なお、信州の話でも農業関連は別に開設した「長靴をはいた記者〜農政ジャーナル」(有料)に掲載しています。

  • 長靴をはいた記者〜農政ジャーナル

    農政ジャーナリストが愛知県の農業の現場をレポート。最新の農業事情を紹介していきます。

  • 中京財界史~平成・令和編

    中部財界の歴史をまとめた城山三郎「創意に生きる 中京財界史」(復刻版・文春文庫)。名古屋経済の草創期を魅力あふれる財界人の生きざまとともに記録した名著です。かつて中京と呼ばれた中部経済圏は今、創意に生きた先人たちの礎の上に世界の製造業をけん引するまでになりました。  一方で抱える課題も山積しています。中部財界人やその政策提言の動きを追いながら、中京財界史の平成・令和の時代を活写する現在進行形の読み物です。

最近の記事

スイーツスタンドはまるでキャットウォークのようだった~劇団四季「キャッツ」と名古屋プリンスホテルがコラボ

 螺旋階段の上にコリコパットやマキャヴィティが座っているかのようです。そこには、劇団四季のミュージカル「キャッツ」に登場するキャストたちをイメージしたスイーツが並んでいました。 ■キャッツ上演40周年メモリアル  名古屋プリンスホテルスカイタワー31階「Sky Dining 天空」。「キャッツ」は11月11日に日本上演40周年です。それを記念したメモリアルケーキには、ドラマチックな「舞台」となっています。  キャットウォークのような「らせん」は、調理スーパーバイザーの小池朝

    • 飯田市の旭松食品~オートミールにぞっこん

       長野県飯田市に本店を置く高野豆腐の旭松食品(本社・大阪市)の工場には、直売所があります。最近、何度か訪れて、カップ入りのオートミルを買っています。 ■高野豆腐のメーカー  長野県の飯田下伊那地方では、高野豆腐のことを凍み豆腐といいます。煮物に味噌汁にと、食卓に欠かせない一品として親しんできました。旭松食品の前社名は「旭松凍豆腐」でした。高野豆腐のほか、即席みそ汁の製造もしています。かつては納豆も製造していましたが、2011年に営業権と商標権を譲渡しています。 ■ブームのオー

      • noteだけでは刺さらない~PDFマガジンで限定配信の試み中

         新聞社退職後、3年が過ぎました。noteで地域経済や文化、農業、防災など取材したことを配信しています。  一方でなかなか読者が広がりません。テーマが広すぎるきらいがあります。  そこで信州と名古屋に絞って、配信先も長野県の自治体関係者や企業経営者、名古屋の経済人とメディアの知人らに送るようにしてみました。限定で100人ほど。  新聞人の反骨精神を示した桐生悠々という記者は、信濃毎日新聞と名古屋の新愛知で健筆をふるったあと、「他山の石」という読者限定の雑誌で持論を展開していま

        • ご当地カレー愛知で次々と~知多牛、でんポーク、あかうま、みのり君

           愛知県内のJAが相次いでレトルトカレーを販売しています。いずれもJA管内の特産品を使っているのが特長です。  では、最近の発売のものから「食リポ」を交えて紹介します。価格はいずれも税込みです。 ■家康好み? 大豆とナスのカレー  徳川家康出生の地、JAあいち三河(岡崎市)は、管内の特産品の大豆とナスを使った「みのり君カレー」(540円、190㌘)を9月16日に発売しました。JAあいちグループ記者会で試食したところ、ビーフでもポークでも野菜カレーでもありません。大豆とナス中

        スイーツスタンドはまるでキャットウォークのようだった~劇団四季「キャッツ」と名古屋プリンスホテルがコラボ

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        • 758スクラップブック コラム集
          81本
        • 「信濃の国」の文化経済考~信州と名古屋
          57本
        • 長靴をはいた記者〜農政ジャーナル
          87本
          ¥500
        • 中京財界史~平成・令和編
          14本
          ¥1,000

        記事

          満州開拓民の歌集「棄民」から~名古屋男性合唱団が楽曲披露

           長野県阿智村で名古屋男性合唱団の公演があると知ったのは、10月3日の読売新聞長野県版でした。国策で満州(現中国東北部)に移住した満蒙開拓団の元団員が苦難の体験を詠んだ短歌をもとに楽曲に編成して満蒙開拓平和記念館(阿智村)の開館10年の節目に披露するという内容でした。  合唱曲は7日、阿智村中央公民館ホールで披露されました。歌集「棄民」(現代短歌社文庫)は、愛知県豊橋市在住の佐々木剛輔さん(89)の作品です。歌集を読んで感銘を受けた名古屋男性合唱団の指揮者、高橋昭弘さんらが

          満州開拓民の歌集「棄民」から~名古屋男性合唱団が楽曲披露

          リニア中央新幹線と飯田線~飯田駅開業100周年で考えたこと

           南信州・飯田駅100周年とリニア中央新幹線についての考察です。 ■線路は続くよいつまでも♬  JR飯田線の飯田駅の開業100周年を祝う記念式典(飯田市とJR飯田駅共催)が8月3日にありました。関係者約100人がお祝いに駆け付けました。  JR飯田線は、1923年(大正12年)8月3日に元善光寺駅から飯田駅間が開業し、辰野駅につながる路線となりました。現在は愛知県豊橋市まで山あいを抜ける風景や鉄道愛好家が秘境駅を巡る路線として人気があります。  記念式典には飯田線の前身「伊那

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          信州なかの駅ナカマルシェ~名古屋・金山総合駅で開催

           長野県北部の中野市(人口約4万1000人)。記者は長野県南部の南信州の出身で中野市との接点がありませんでした。2023年9月30日に名古屋市の金山総合駅で開かれた「信州なかの駅ナカマルシェ」を訪れてみました。そこには、知らなかった中野市の魅力を見つけました。 ■果物や加工品  マルシェは中野市が出展。中野市農業振興課の傳田隆彦さんは、「果物は信州でも一番の出荷額です」と説明します。なつかしいリンゴ「紅玉」(1玉100円)やシャインマスカットなどのブドウ販売も人気でした。ジャ

          信州なかの駅ナカマルシェ~名古屋・金山総合駅で開催

          首都機能のバックアップを~2年ぶり開催の2022年中部経済4団体年頭記者会見

           新春恒例の経済団体年頭記者会見が2022年1月7日、2年ぶりに名古屋市中区の名古屋観光ホテルで開かれました。毎年持ち回りの幹事団体は名古屋商工会議所(名商)で、中部経済連合会(中経連)、中部経済同友会、愛知県経営者協会(愛経協)のトップがそろって今年の活動方針や景気の見通しを語ります。  ちなみに東京は経団連、日本商工会議所、経済同友会の3団体で行われますが、中部地域は日本経営者協会(日経連)が経団連に統合されたあとも地域での存在意義と発言力をを高めており、愛経協を加えた4

          首都機能のバックアップを~2年ぶり開催の2022年中部経済4団体年頭記者会見

          受賞事例は未来を先取りしていた~「2022愛知環境賞」表彰式から

           資源循環や環境への負荷低減を目的とした先駆的な事例を募集し、優れた取り組みを表彰する「愛知環境賞」。2022年2月10日に名古屋市内で表彰式がありました。  脱炭素や自動車の電動化など急速に関心が高まっている昨今。過去の受賞事例をみると当時から環境経営を意識した企業や社会課題に取り組んだ団体がありました。 ■初回の金賞はプリウス  愛知環境賞は20005年から始まっています。県内の最終処分場に産業廃棄物を搬入する場合に産業廃棄物税(2006年4月導入)を課すことになったの

          受賞事例は未来を先取りしていた~「2022愛知環境賞」表彰式から

          菜園で8シーズン目の植え付け~失敗ばかりですが

           名古屋市内で借りている小さな菜園で2023年5月27日、8シーズン目の野菜の苗を植え付けました。といっても土とたわむれる程度ですが。  今季は7品。「甘みが強い落花生」に初めて挑戦。いつものパプリカとエダマメ、オクラ、鷹の爪も植えました。 ■2022年のシーズン  昨年は4月30日に播種。畝(うね)の一列にエダマメ、トウモロコシ、鷹の爪、カラーピーマン、ミニカボチャ、スイカ6品目を植えています。以下、昨年の様子です。  本格的に野菜栽培に取り組むというよりは、芽が出て花が咲

          菜園で8シーズン目の植え付け~失敗ばかりですが

          「食卓のたすきリレー」~浜乙女が名城大女子駅伝部をサポート

           お米の消費が落ち込んでいく中で、ごはんのお供を製造販売している浜乙女(名古屋市中村区)が「白いごはんを、もっとおいしく」というプロジェクトを始めました。  浜乙女は2022年4月25日、「大学女子駅伝王者・名城大学女子駅伝部の栄養をサポート」を目標にして、このプロジェクトを発表しました。浜乙女は味付けのりやお茶漬け、ふりかけ、ごまなどで高いブランド力を持った会社です。  プロジェクトでは「浜乙女の商品を通じて、食・健康にさらなる興味関心を持つチーム作り」など5項目の取り組み

          「食卓のたすきリレー」~浜乙女が名城大女子駅伝部をサポート

          冬至の七草~カボチャ(ナンキン)やレンコンなどで「うん」招く

           12月22日は冬至です。先日、ラジオを聴いていたら、冬至にいただくと良い日本の伝統食の紹介がありました。「冬至の七草」ともいわれています。  南瓜(なんきん)、人参(にんじん)、蓮根(れんこん)、銀杏(ぎんなん)、金柑(きんかん)、寒天(かんてん)、うんどん(うどん)のことだそうです。 ■「ん」の付く七草  冬至の日にカボチャを食べる「冬至かぼちゃ」の風習は知られていますが、「冬至の七草」も良さそうです。からだがぽかぽか暖まりそうな旬の食材ばかりですから。  七草はいずれも

          冬至の七草~カボチャ(ナンキン)やレンコンなどで「うん」招く

          パートナーシップ構築宣言~なぜ浸透しないのか

           愛知県経営者協会と連合愛知は2023年2月7日、名古屋市内で開かれた愛知労使懇談会で「パートナーシップ構築宣言」への参画と実効性確保に向けた労使共同宣言に調印しました。  この宣言は、2020年5月に経団連会長、日本商工会議所会頭、連合会長、関係大臣により、大企業と中小企業の共存共栄の関係を築く仕組みとして出されたものです。企業間取引の適正化によるサプライチェーン全体の共存共栄を目指す狙いです。  春闘を前にして諸物価高騰で中小企業の価格転嫁に理解を示していくことも大きなテ

          パートナーシップ構築宣言~なぜ浸透しないのか

          名古屋城内を寄り道しながら東海農政局~大谷さんのサインと満開の御衣黄満喫

           名古屋城の正門近くにある東海農政局担当者にあいさつに出向きました。  名古屋市営地下鉄「名古屋城」(今年1月から駅名変更)を降りて、金シャチ横丁を通り過ぎると、フジ棚に早くもフジの花が垂れ下がり始めていました。ここでまず寄り道。次いで名古屋城の東門へ。名古屋市在住の65歳以上だと、入場料500円のところが100円になります。  入場して一直線に正門へ…と思いつつ、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のため、来日したエンゼルスの大谷翔平選手がサインした切り株があること

          名古屋城内を寄り道しながら東海農政局~大谷さんのサインと満開の御衣黄満喫

          エアモビリティ産業へ高まる期待~中部財界人新春サロンから

           初春の恒例行事、名古屋のCBCテレビ「第64回中部財界人新春サロン」。2023年1月4日、中継会場に足を運びました。地元財界人が新事業など今年の抱負を示す初の場です。  記者は隣室の控室のモニターで視聴します。それなら、自宅のテレビで観ていたらいいのでは~と思われるかも知れません。ですが、名古屋の経済記者にとって、トップの「出入り」を待ち、新春のあいさつとともにコメントを聞き出す機会です。新聞業界で「ぶらさがり」という取材方法です。  お堅い記者会見の中継ではないので、テレ

          エアモビリティ産業へ高まる期待~中部財界人新春サロンから

          春です、フキです~JAあいち知多「ジェットパック」で省力化

           10年ほど前、JAグループ愛知記者会で知多半島で出荷が始まったフキの結束作業を体験しました。フキ5~6本をまとめてラップにくるみ、結束機でしばる作業でした。  春フキの出荷が始まっています。品種は愛知早生ふき。JAあいち知多のエリア、知多半島は全国一の産地で、約4割を占めています。  先日、「ジェットパック」を知りました。手間のかかるフキの結束作業をスピードアップできる包装のやり方。細長いビニール袋に空気を入れて、そこにフキを差し込んでいきます。2017年から取り組みが始ま

          春です、フキです~JAあいち知多「ジェットパック」で省力化