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ラピュタへの道23 真面目にラピュタ坂。我が逃走編

前回のあらすじ
久々真面目に早朝に、ラピュタ坂に向かって出発す。
強力な向かい風を受けながら30キロ程走ったところで、あ、今日年1健康診断だった、と思い出す。
健診の日は何も口にするべからず。飲み物も少量の水に限る。という鉄の掟があるにも関わらず、思い切りフルグラ食ったけどまいいか、と突き進むワイだった。

何が良かったのか、とても調子がいい。
大垂水前いつもの休憩ポイントファミマもスルーし大垂水を一気に登る。
ラピュタに登る予定でなければベストタイムをも狙えそうだった。
でも自重自重。あくまでラピュタに標準を合わせます。

数週間前にお股に出来たおできはすっかり消えたなぁなんて考えながらのダウンヒルは御老体の軽自動車と共に安全運転だ。

人生下り坂サイコー。オロナインもサイコー。

しかしこれに集中力を削がれたのか、食べてはいけない、というのがそうさせるのか、猛烈な空腹に襲われる。
けっこうしっかりフルグラ食べたけど、エネルギー切れの実感すらある。
ハンガーノックになって倒れてしまっては元も子もないので、なんとなくだけど健診の数値に影響が少なそうな気がする蒸しパンを買った。
飲み物は持参の水道水だけにした。
空腹は治まったけど、さっきまでの調子の良さは消えてしまった。
皆さん適度な休憩・補給をおろそかにしないようにね!

ラピュタ直前のクライモリはややウェット。ネガティブ方面に針は振れだす。
前回ラピュタに来たとき、柑橘系の果実がそこここに落ちていたが、今日はイガグリがいくつも落ちている。
中身はどれもなくなっていて、栗拾いの場面が想像できた。
季節は巡っているのだなぁ。
ワイも近所で栗拾いなどする環境だったらなぁ、とか思いを馳せる秋の空の下、ラピュタの麓でゆっくり周回して足の回復を待つ。

しかしあまり回復しない。やはり蒸しパン一つではここまでか…と諦め、いざ勝負!と空元気発動で登坂スタート。
すぐに予想通り水分含んだ苔が立ちはだかる。
心の準備はできていたので冷静に、苔避けガレ避け裂け目避け、抑え気味に序盤をクリア。
スリップは何度かしたけどどうにか耐えつつ忍びつつ、中盤に差し掛かる。
圧倒的な斜度を目にするとどうしたって心が折れかかる。これがラピュタ最大の攻撃と言っても過言ではないだろう。
ワイの脳内iポットがトレインスポッティングのオープニング曲を流し始める。
本能的な自己防衛なのかな。イギー・ポップの曲がワイに活力を与えてくれる。
たけのこの里前の最大斜度地点でも不思議とどこか余裕があって、イケる。ラストはスパート出来るかも。とか頭の隅で考えていた。
そこに油断があったか、魔が差したか。
苔などないドライな地点でまさかのスリップ。
かなり大きく。
耐えきれなくて呆気なく足着き。
「くそ!あーくそ!」って言ったけど、本音は苦しみからの開放感、安堵感の方が強かった。
更にもっとぶっちゃけると、クライモリのウェット感を見た瞬間に『苔で滑って登れなかった場合、勝敗はノーカウントにしよう。だってあの苔スリップは卑怯だよ』とか言って、安易な逃げ道を構築していた。
しかし!そんなことではいかんのだよ!
苔で滑るのは己の未熟さ。
スリップしたとて立て直す脚力と体幹を持ち合わせた者こそラピュタを征するのだす!
と己を戒めた。

ラピュタに敗北、己にも敗北という完膚なき正真正銘の敗北を受け入れるしかないまま、スリップした箇所を見ると、舗装の裂け目の土の部分で、完全にワイのライン取りミスであった。

ここで滑った。

しみじみと敗北に浸っている時間もなくラピュタを後にし裏和田を登りながら、今日の敗北から学べることは何かと考えた。
プラスは、今思うとラピュタの斜度に慣れて、スリップさえしなければ登れるという自信がワイの奥底に存在していることにはっきり気がついたということ。
マイナスは、ラピュタのみならずロードバイクに対するストイックさが無くなっている気がした。
まあ登れなくてもいいや、と敗北に慣れてしまっているし、減量しなければという気持ちは薄らいでいる。
せめて65キロくらいまでは落とそう。出来れば60切り!でも食べちゃうんだよなぁ…

和田峠を登り切るくらいからハンガーノックは始まっていたのかもしれない。

帰りは追い風のはずだという希望的観測もあっさりと砕かれて朝以上の向かい風…風神様、ワイのこと嫌いですか…?
サイクリストあるある数え歌に数えてもいいのではないだろうか?
♪ひとっついっつでも向かい風ぇ

この日いつもならラストスプリントをする直線でダンシングする活力もなく20キロ位の速度での帰宅となった。

健康診断の直前に、ハンガーノック気味で150キロのライドをすると数値にどのような影響を及ぼすのかは、結果が分かり次第報告します!

検診後、バーガーキングで爆食いするワイ。
痩せる気無いんかい…


10月3日現在戦績
5勝8敗


10月12日再びラピュタへ。
この日も調子は悪くなかった。
路面はドライ。気温も快適。
しかし前回と大体同じ地点で敢え無く足着き。
呼吸が苦しすぎて便意を催し「このまま登り続けたら漏らしてしまう!」とたけのこの里に一時避難し足を着いた。
便意さえ襲ってこなければ…と言い訳。

この辺が一番苦しい

その後、便意と呼吸が落ち着いた後ヒルクラを再開してみると、結構余裕で登れた。
最後までは登らなかったけど、たけのこの里前さえクリアすれば、という自信にもなった。

よくよく考えると、ワイの弱点は心肺機能のようだ。
足を着く瞬間は、大体において呼吸が苦しくて音を上げてしまっている気がする。
そういえば数年前に【咳喘息】と診断されたんだった。
これも言い訳か。

脚力もそうだが、心肺機能も鍛えなければ。
鍛えられるの?肺って

10月12日現在戦績
5勝9敗

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