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ラピュタへの道10

前回から4日後。
曇りだけど路面はドライ。
行くっきゃないぜよ!
…無理やりテンションを上げているわけではない。
定期的に乗らないと漏れなく衰える。逆に乗れば乗るほど走れるようになる。努力は裏切らない。
だからハマる。そして楽しい。あーあ、ロードバイクだけ乗って生活していけないかなぁ…。
アラフィフのくせにこんな事真剣に考えながら浅川沿いを走っていると、カラスが前方にいて、ワイが近づくと、ワイの進行方向に飛び始めた。
カラスは慌てた様子もなく、ワッサワッサと悠然と羽ばたき、脚は軽く握ってやや後ろに。体をちょっと傾けると脚は逆方向に。その雰囲気たるや、まさに恐竜。
恐竜が進化して鳥になったというのは本当なんだな、と思えた。
ロードバイクに乗っていると、こういうミラクルな瞬間に遭遇したりするのもたまらんものがありますな。
カラスだけじゃなく、カワラヒワ、ハクセキレイなど、たまにミラクルタイムを演出してくれる。
特にハクセキレイは、まるでワイをどこかに導いてくれているみたいにワイの進行方向に離陸し着陸するを繰り返したこともあったなぁ。特にどこかに辿り着いたわけじゃなかったけどね。
カラス、スズメ、ハトくらいしか知らなかったワイが、おハクセキレイだ、とか、ムクドリ久々!とか信じられませんよ。

クライモリ

いつも通るラピュタへのアプローチ。静かなクライモリを登っていると、日陰に入った途端路面はややウェットなのが気になる。
もしかしたらラピュタもこんな漢字かも…。
嫌な予感がする。
そしてラピュタ到着直前に、ワンボックスのタクシーがワイを追い抜いて、ラピュタ坂を登って行った。
う〜む…おそらく呼ばれて来たのだろう…ということは降りて来るよな…ラピュタ坂は約750m。途中にある民家は2.3軒。
今登坂を始めたら間違いなく鉢合わせだし、逃げ場はかなり限られている。
ワイは心拍を下げすぎないように麓の踊り場で周回しながらタクシーを待った。
でもなかなか降りてこないので、もう行っちゃえニッサン!と登坂を始めた途端に降りてきた。まぁほんの数メートル登っただけだったので、運が良かったと言えるだろう。
タクシーをやり過ごし、即座に登坂開始。
ちょっと出鼻は挫かれたけど順調順調。返って良かったかも。
心配していた苔で滑ること無くたけのこの里をぐぎぎ・・・と通過。
でもほんの僅か余裕がある。
斜度が緩んだらスパートできるかも…とか欲すら出てくる。
最難関部分をやり過ごしちょっとだけ斜度が緩む左カーブに差し掛かる。
まだだ、ここはまだスパークするときではない。
と冷静に、淡々とペダルを踏む。
スリップ!
またスリップ!
日陰に入った途端苔は苔蒸していた。
これは無理ゲー。
あのクライモリの法則は成立するようだ。
抗うことも出来ないまま強制着陸のワイ。
諦めのつく敗北だ。ワイなどラピュタから見たらちっぽけな存在なのだなぁ…。

ラピュタは突然牙を剥く

清々しさすら感じながらの完敗であった。
現在4勝6敗 

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