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あーばん日記 21.12.08

高2くらいの時だったと思う。

その日はなんとなくブランキージェットシティのジョンレノンって曲が聴きたくなって、KENWOODのMDウォークマンで、それが入ってる『国境線上の蟻』というアルバムを聴きながら自転車に乗っていた。

当時は、J-phone(死語)だったんだけど、ステーションってサービスがあって、毎日、『今日は何の日?』みたいな情報がメールで来ていた。

その日もいつものようにステーションが来たので、
メールを開いてみたら、
『今日はジョンレノンの命日』
って書いてあって、
え?ってなったことを今でも覚えている。

それからだろうか。
毎年12月8日にはブランキーのジョンレノンを聴くようになったのは。

大学2年生になって、初めて一人暮らしを始めた。

なんとなくお洒落な部屋にしたくて、
絵でも飾ろうか、なんて思って、
今にも潰れそうなリサイクルショップに探しにいった。

物色していると、無動作に置かれていたビートルズの絵が目に入り、それが気に入ったので、50号くらいあっただろうそれを、たしか3000円くらいで買って、嬉しそうに部屋に持って帰った。

それから、数日後に地元に帰省することがあって、

なんとなく暇だったので、地元出身の画家である横尾忠則の岡之山美術館にふらっと立ち寄った。

いつ行っても誰もいないけど、展示だけはいつもしていて、
わりとお気に入りのスポットだった。

その日は、ふと自分の生まれた85年の12月(歳がわかる)はどんな展示をしてたのだろうと気になって、売店で図録のバックナンバーを探してみた。

探してみるとすぐ見つかったので、
手に取って見てみると、
ぼくは一瞬何が起きてるのかわからなかった。

なんとその図録の表紙は、
先日、ぼくが大学のある京都の今にも潰れそうなリサイクルショップで買ったビートルズの絵、だったのである。

もちろん複写ではあるが、紛れもなく横尾忠則の絵で、
こんな運命的なことある?!って今でもそのときの興奮は忘れていない。


生きていたら、そんな奇跡みたいなことがあって、
それを思い出したりして、
それをずっと繰り返していくのだと思った。


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