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日建設計×ソフトバンクが新会社、基盤地図情報1mメッシュ、LiDAR→BIMなどの話(コンワダさん83週目)

 こんにちは、株式会社アーキロイドのコンワダです。今週も社内で話題になった事例(コンワダさん)からいくつかをご紹介します。バックナンバーはこちら


日建設計とソフトバンクが「SynapSpark株式会社」を設立

ソフトバンクは、データを活用して自律的に進化し続けるスマートビルの構築に向け、SynapSpark株式会社設立することを発表。

【日建の思惑】
・「脱炭素」社会にいおいて、日建設計がこれまでに設計した建物からのCO2排出量は国内排出量の1%を超えており、設計者としての責任がある
・新規に設計する建物は積極的に脱炭素に取り組んでいる。
・瑞浪市立瑞浪北中学校では日本の公立学校で初めてZEB(Net Zero Energy Building)を達成した。
・ビル内の設備は現状個別最適化されている。ビルOSを作ることで全体の最適化が図れ、加えてビル専用のアプリケーションを提供することで、利便性・快適性・安全性、脱炭素への行動変容も加速する
・実現に向けてソフトバンクと協業

【ソフトバンクの思惑】
・あらゆる産業でAIが自律的に機能するAI時代が到来する
・ビルのAIを搭載した「Autonomousビル」を作りたい。そのための実験をしてきた。
・2020年に入居したソフトバンク竹芝本社(日建設計)では様々な技術を導入して検証。入居決定後に実装したため現状は個別最適化されているのが課題。今後は設計段階からの反映が不可欠。
・Autonomousビル実現のために合弁会社の設立を依頼した。
・最終的にはビルだけでなく、スマートシティOSを作り上げたい

【Synap Spark社の業務】
・スマートビルの設計支援
・Autonomousビルに必要なアプリ、データ基盤のサービス提供
・新築・既存どちらのビルにも対応する

リリースより要旨抽出
リリースより

 建築設計とIT、両業界のトップランナーの協業というビッグニュースです。両社はともに国外でも幅広くビジネスを実施していますので、このパッケージで海外展開などもありえますね。なお、両社の協業は初の試みではなく、2017年には下記リンクのような業務提携を発表しています。

基盤地図情報(数値標高モデル)1mメッシュ(標高)の提供開始

 国土地理院から驚きのの1mメッシュデータの配布開始。使い方をあれこれ考える人もいるでしょう。こうした(高いお金を投じなくても)誰もが平等に得られるべき情報はとても重要です。それでこその「基盤地図情報」ですね。もちろん情報の高度化や高付加価値化には、民間の競争が不可欠だとは思いますが、そのベースアップにも大きく貢献する事例でしょう。

9月 全国の住宅着工戸数 去年同月比6.8%減 4か月連続の減少

 長期的な市場のシュリンクは周知の事実ですが、物価高もあわさり、前年同月比6.8%減という大きな数字になりました。

iPadのLiDARで現場をBIM化「Re:BIM」

 スターツ社からリリースされたLiDARからBIM立ち上げるアプリ「Re:BIM」です。次々と実務的な問題を解決するソフトを作り上げるのがスターツ。BIMを扱うことに慣れていない、職人や管理会社、もしかしたら大家さんでも使えるかもしれません。

従来のワークフローだと現場調査、現況図作成、見積もり作成まで、複数人で1週間程度かかっていましたが、Re:BIMの活用で、30分程度に短縮できることが確認されました。

記事より

3D Gaussian Splattingで作成したplyデータのもやもやを超簡単に取る

 先週も取り上げた3D Gaussian Splattingについての記事です。試してみた方には伝わる「もやもや」の話。要チェックです。

BAUES|建築ソーシャルメディアがサービスを終了

 ウォッチしているメディアの一つでした。分野は異なりますが本連載でもお伝えした「TechCrunch Japan」「engadget 日本版」が終了したときのような寂しさがあります。

おわりに

 本日も最後まで読んでくださりありがとうございました。BAUESのニュースはショックですが、コンワダさんはほそぼそと続けていきたいです。励みになりますので「スキ♡」をぜひお願いたします。(ログイン・登録不要です)


今週、社内で話題になった事例(コンワダさん)について

 株式会社アーキロイドの社内で話題になったニュース、リリース、書籍、動画、論文などをご紹介します。 

社外にこれを発信することで、
①アーキロイドメンバーが日々どのようなことに目を向けているのか、を知ってもらいたい。
②せっかく読んでもらえるなら有益な情報をお届けするために、自分たちの情報感度をもっと高めていきたい。
という目論見があります。

※「今週、」と名付けて週刊投稿を頑張っていましたが、最近はかなり間隔の広い不定期投稿になっています。ご了承ください。
※話題になったのが今週なのであって、事例自体が今週リリースのものとは限りません。10年前の記事を今週話題にすることだって、あるよね。

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