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【都市の経済構造を考えてみる!Ⅲ】(第5回)「従業者数当たりの域際収支と 帰属家賃を除いた営業余剰 を比べてみた!」

前回は シーズンⅢの第4回目としまして、これまでみた60本ほどの産業連関表の従業者数当たりの域際収支(稼ぐ力ー外の力)を従業者数当たりの営業余剰と並べて比べてみました。

・(第4回)「従業者数当たりの域際収支と営業余剰を比べてみた!」

今回は 「従業者数当たりの域際収支」と「1995年と2020年の人口比」を並べて比べてみたいと思っておりましたが、ふと思いつきまして、「従業者数当たりの域際収支」と「従業者数当たりの営業余剰」をもう一度並べて比べてみます。

産業連関表にある産業部門区分で、シーズンⅠの頃から気になっていましてシーズンⅡでも確認しておりました 住宅賃借料(帰属家賃) における営業余剰を全体の営業余剰から除いて、従業者数当たりで域際収支と並べて比べてみたいと思った次第です。

帰属家賃については、検索すると詳しい説明があれこれとでてきます。

帰属家賃は、正式には「持ち家の帰属家賃」と呼ばれ、持家によって支払わずにすむ家賃のことをいいます。

https://www.ifinance.ne.jp/glossary/economy/eco139.html#gsc.tab=0

持ち家を他人に貸していたら享受できたであろう家賃、ということで、域際収支との相関が低そうな項目でありますし、実際に現金での支払い・受取りを伴う取引があっての生産額・粗付加価値・営業余剰を創出しているわけでもありませんで、帰属家賃にかかる営業余剰を、全体の営業余剰から除いて比べてみるのも面白いかな、と考えた次第です。

さて、どんな感じになりますでしょうか???


〇 従業者数当たりの域際収支順の表

従業者数当たりの域際収支(億円)と帰属家賃を抜いた営業余剰(億円)を並べてみました。まず、域際収支が多い順でみてみます。域際収支は前回と同額なので、順番も前回と同じです。

・北海道の各地域圏については、シーズンⅡでみてまわった際に、帰属家賃の産業部門が分かれておらず住宅賃借料(帰属家賃)部門を含む不動産部門までしかなかったので、数字を拾っておりませんでしたことから、今回、外しています。

・京都市、岩手県4振興圏、沖縄県も、シーズンⅡでみてまわった際に、帰属家賃だけの産業部門がなく不動産部門までしかなかったので、不動産部門全体の数字を拾っておりました。こちらは、実際の帰属家賃よりも大きな数字となっていまして、もし帰属家賃部門だけの数字があれば、この表にある営業余剰の金額は今少し大きな数字となっていたと思っております。

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