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野生動物たちの素顔に迫る!ドローンによる鳥獣調査の革新実証事業

なぜ鳥は地上の獲物を捕ることがことが出来るのか!?
そもそも鳥獣=獲物を捕らえるために必要なタスクは何なのか!を徹底的に考察した結果とスマートシティの観点で鳥獣調査を実施しました。

ドローンで捕らえたニホンジカ

23年度毛呂山町スマートシティ

毛呂山町は、大まかですが八高線より東側の市街地と西側の山間部で構成されており、埼玉医科大を中心に高度医療を提供しつつ、「桂木ゆず」を中心とした近郊農業が盛んな地域です。

また、鎌北湖や宿谷の滝等の名所もあり、10世紀より「流鏑馬」も約1,000年の歴史が続いています。

未発見のグルメも多く、桂木ゆずを活用した「豚玉毛丼」や「華うどん」、イチゴやサツマイモのスイーツがどんどんと出てきています。

機会があれば、是非毛呂山を楽しんでみてください。

話を戻しまして、毛呂山町は令和元年に国土交通省先行モデルプロジェクトに採択され、4つの視点を中心に事業を推進されています。

  • 自動運転技術の社会実装

  • デジタルガバメントの実現

  • 先端産業の育成と実装

  • エネルギー政策の充実を起点とした街づくり

すでに数多くの先端技術の実証も行われており、自動運転では古くから行われております。

鳥獣被害の状況

令和4年度の全国の農作物被害は約156億円と農林水産省から報告されています。

また、度々ニュースでも報道されており、環境省の本年度報告ではクマ・イノシシ等による死亡事件は6件、障害事件は前年度の約3倍の218件が推定報告されています。

毛呂山町でも、シカ・イノシシ等は古くから居ついており、まれにクマのような生物の発見情報もたまにあり、アライグマ・ハクビジン等の小型生物による被害は相当額計上されています。

スマート鳥獣調査の概要

調査実証対象エリア1-1
調査実証対象エリア1-2

今回の実証エリアはこの写真だけではありませんが、ここをポイントに約500m四方が調査エリアとなります。実際、このエリアではニホンジカ・イノシシはもちろん、噂されていた「キツネ」を映像に収めることに成功しました。また、ドローンでの巡回中にニホンジカの潜伏も撮影に成功しております。

実証では、ドローンによる巡行空撮とトレイルカメラによる定点観測を行っております。

ドローン巡回調査

  • 約30m~50mの高度より周辺地域を観察して鳥獣及び”ヌタバ”やけもの道を調査・発見

  • 時間内を巡回して複数回の地域観測

  • 地域の空撮による情報収集

トレイルカメラによる定点調査

  • 24時間365日調査

  • 夜間調査

併用による調査では多くの情報収取が可能となり、我々のような専門事業者に依存することなく、地域での実施・完結が可能であることが判明しました。

また、鳥獣の種別が判明することで、仕掛ける罠と場所を精度高く仕掛けることが可能となります。

ホンドキツネ
イノシシ

ドローンとトレイルカメラ単体での調査に一定の制限があり、「範囲」「時間」のどちらを優先するかによって効果は変わります。

ドローンでは、時間と空間で得られる鳥獣情報はありますが、精度に関してはトレイルカメラにかないません。
トレイルカメラの有効性は確かにありますが、無為無策に仕掛けても得られる情報が皆無な場合もあります。
むなしく足跡とフンだけが残る場合もあります。

今回の実証では、併用による調査の有効性が立証されましたので、今後は河川域やさらなる山間部での実証を行えば、現代社会の「境界」を調べることが出来るかもしれません。

最終的には、鳥獣とどのように付き合うかを何らかの形で答えを出さなければならない時期かもしれません。
それがどのような答えであるかは私も答えは出ていませんが、今この場所に何がどれだけいるかを確認しなければ先には進めれません。

地域と連携して、その輪を広げれば更に精度の高い調査が可能となります。

実証を続けて、被害を避けるための情報を提供できるように努めて参ります。

問合せ

弊社は、ドローンや先端技術の活用を提案し続けています。
鳥獣調査を含めて何か課題があればお問い合わせください。


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