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Poem

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Arimの詩…風のなかを通り過ぎる時、今日はどんな風景が広がるだろう…。それは、林の中を吹く風とは限らない。街の中を吹く風、貴方との境界を渡る風。…詩と歩く。
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2019年6月の記事一覧

Poem)鳥の声が美しいわけを知りたい…

Poem)鳥の声が美しいわけを知りたい…

鳥の声が美しいわけを知りたい
人間の話す言葉も
本当は美しい
だって、誰かに伝えたい想いが
言葉になったのだから

いつしか偽りや憎しみの言葉ばかりが
この国を飛び交うようになった
としても
人の言葉は、また違う音色を
奏でたいと思うだろう
言葉は神様からのプレゼントだから
暖かい人の心を呼びあうだろう

鳥はよく見ていると
仲間を呼びあっている
歌を歌っているみたいだけれど
大事な誰かを探してい

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Poem)絵筆のように…

Poem)絵筆のように…

花は色をもらう
それは誰に…
時は、神さまだと思う朝、

風が吹いてくる
神さまがかけ足をして通り過ぎていく
コホンとひとつ咳払いが聞こえ、
ざわめきだす葉っぱが
光を集める
小さな緑の手を皿のように差し出して、
するとそこへ鳥たちが座り
光を羽の先にたっぷり付けて
神さまの絵筆のように
空や、花や、誰かの心に
今日の新しい色を塗りに
飛び立つ
#詩 #現代詩

Poem)いつも光っていて

Poem)いつも光っていて

心の憧れの話がしたい
雨が降ったり止んだり
冷たかったり心地よかったり
霞んでいく村の話や
耳の奥に残るもの音

あちらこちらに隠してあっても
なお蛍のように光りだしたり
するものを
見つめてみたくなる
本当の秘密はいつも光っていて
秘密は誰の心にも
ある光
星空ほどの光
#詩 #現代詩

Poem)蜘蛛の巣の夢

Poem)蜘蛛の巣の夢

おひさまの光を
集めて
たまには 空の雲のように
浮かんでみたい、
と蜘蛛の巣は、呟く…
#詩 #現代詩

【前橋ポエフェス2019】参加作品言葉と写真Arim 「ダレンのたび」…

【前橋ポエフェス2019】参加作品言葉と写真Arim 「ダレンのたび」…

昨日と今日の間には、
青い水晶球が置かれている。
水晶宮に住むダレンという友達がいて、
彼は毎日、白い袋に世界中から水晶を
集めているのだけれど。
朝方にピンクの水晶を置いた時に、
青い水晶をひとつ転がしてしまったと
言っていた。
夜の帷の影に隠れるように
目覚める青い水晶。
#詩 #現代詩

※【前橋ポエフェス2019】
「『旅』の詩と写真 街なか展覧会」
5写真・言葉◆Arim https

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Poem)I Know…

Poem)I Know…

あなたの悲しみに、誰も追いつけない
あなたの後ろ姿を、ただ見ている
あなたの涙を、ただ感じている
光がもっと届きまますように、と思う。
あなたの悲しみを癒すために、
空から降り注ぐ光だけでは間に合わないのなら、
世界中の光を集めてあなたに届けたい。
私の家にある光も全て袋に詰めて送る。
あなたの涙は、それでもまだ乾かないことを
知っている。知っている。
夜をしまい、朝を開けて行く鳥に
安らかな時間

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