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  『心の鏡で照らす自己観照の道!』

2023/04/04(火)

    禅語:「自己観照」 《No.42》

      (じこかんしょう)

【この禅語で解消される悩み事】
□1.自己評価の不安
□2.他者との関係のストレス
□3.過去の後悔の解放
□4.将来への不安の軽減
□5.満たされない心の充足

【禅語の要約】
自己観照(じこかんしょう)は、禅宗において、自分自身を内省し、心のありのままを観察することを指す言葉です。この概念は、自己の内面を深く見つめることで、真の自己を理解し、悟りへと至ることを目指します。自己観照は、古典的な禅文献や曹洞宗の修行方法である座禅を通して学ぶことができます。
座禅を行うことで、心の雑念や執着を取り除き、自己と向き合い、真実を見つめることができるようになります。自己観照の実践は、心の平和や日常生活の向上に役立つだけでなく、自己理解を深めることで、他者との関係や人間性の向上にもつながります。

【悩み事の解消法】
□1.自己評価の不安
  □1-1  座禅を実践し、心を落ち着かせ自己受容力を養い、自分自身を受け
      入れる力を高める       
  □1-2  自分の長所や短所を客観的に観照し、自己理解を深めることで、自
                    己評価の不安を軽減                  
  □1-3  無我の境地を目指し、自己評価にとらわれず、自分の存在を肯定的
                     に捉える心を持つ
  
□2.他者との関係のストレス
  □2-1  他者の立場や感情を理解し、共感力を向上させ、人間関係のストレ
                     スを軽減する
  □2-2  相手の本質を観察し、無条件の愛や尊重を持つことで、円滑なコミ
                     ュニケーションを実現
  □2-3  言葉や行動の背後にある相手の意図や感情を読み解く力を養い、対
                     人関係を円満にする   

□3.過去の後悔の解放
  □3-1  座禅を通じて過去と現在の分別を手放し、自分を過去の後悔から解
                     放する    
  □3-2  過去の経験から学び、成長を観照し、後悔ではなく前向きな気持ち
                     へと転換する
  □3-3  過去を手放し、今この瞬間に集中し、自分の人生をより充実したも
                     のにする
    
□4.将来への不安の軽減
  □4-1  瞑想を通じて無執着の心を養い、将来への不安を和らげ、安心感を
                     得る
  □4-2  未来への期待や恐れを手放し、観照を通じて現在の状況を受け入れ
                     る心を養う
  □4-3  現在の充実感を大切にし、将来に対する不安を解消し、穏やかな心
                     を持つ
□5.満たされない心の充足
  □5-1  内省を通じて心の本質に向き合い、自分の内面から満足感や喜びを
       感じる      
  □5-2  無常の認識を持ち、物質的欲求を超越し、精神的な充足感を追求する
  □5-3  座禅によって心の平和や安らぎを得ることで、幸福感を追求し自分
                     自身と他者との関係の質を向上させることができます

【まとめ】
自己観照(じこかんしょう)は、禅宗において自分自身を内省し、心のありのままを観察することを指す言葉です。座禅を通じて心の雑念や執着を取り除き、真の自己を理解し、悟りへと至ることを目指します。自己観照は、自己評価の不安や他者との関係のストレス、過去の後悔、将来への不安、満たされない心などの悩みを解消する効果があります。
自己観照を実践することで、自己受容力を養い、他者への理解を深め、過去や未来への執着を手放し、内面の充足感を得ることができます。これにより、心の平和や日常生活の向上、人間性の向上につながります。
禅の文献を参照し、自己観照の精神を学び、日常生活に取り入れることで、より豊かな人生を送ることが可能です。心の鏡で照らす自己観照の道は、私たちの心身の健康や人間関係の改善に役立ちます。

【「自己観照(じこかんしょう)」と道元禅師の関係と来歴】
道元禅師(1200-1253)は、日本の曹洞宗を開いた禅僧で、広く禅の教えを広めました。彼の教えは、禅宗の伝統的な自己観照の実践に強く根ざしています。彼は、中国の曹洞宗の祖・曹山懐智禅師(曹洞宗の中国名は曹山宗)から直接学び、その教えを日本に持ち帰りました。
道元禅師は、「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)」や「坐禅用心記(ざぜんようしんき)」といった著作で、自己観照の重要性を説いています。特に、「坐禅用心記」では、座禅の実践を通じて心を静め、自己観照を行うことで悟りへと至ることを強調しています。
道元禅師の教えによれば、自己観照は、心の雑念や執着を取り除くための手段であり、真の自己を見つめることで、悟りや自己理解に繋がるとされています。彼の禅の指導は、自己観照の精神に基づき、座禅の実践を通じて、自己と向き合い、真実を見つめることを重視しています。道元禅師の教えは、現代の禅宗にも大きな影響を与えており、自己観照の実践は曹洞宗の重要な教えとなっています。

【松下幸之助と「自己観照(じこかんしょう)」の逸話】
松下幸之助(1894-1989)は、日本の実業家であり、パナソニックの創業者として知られています。彼は仕事や人生において禅の教えを実践し、特に「自己観照」を重要視していました。
松下幸之助は、毎朝瞑想を行う習慣があり、これを「自己観照の時間」と考えていました。彼はこの時間を利用して、自分自身を内省し、その日の目標や課題に向き合う心の準備をしていました。また、彼は禅の教えをビジネスにも取り入れ、自己観照を通して自分自身や組織の改善に努めました。
彼が創業者である企業は、禅の教えや自己観照の精神が経営理念に取り入れられており、従業員の研修や研修施設でも禅の教えが盛り込まれています。松下幸之助は、禅の教えを実践することで、自己観照を通じて自己理解を深め、組織全体の向上に貢献したと言われています。
このように、松下幸之助は「自己観照」を人生やビジネスに活かすことの大切さを示す逸話が数多くあります。彼の姿勢は、自己観照の実践が人間性や組織の発展に寄与することを示しています。

以下は、松下幸之助と「自己観照」に関連する資料や参考文献です。
1、『松下幸之助伝』 著者:ジョン P. カザンジアン
    この伝記では、松下幸之助の人生や業績が詳細に描かれており、
            「自己観照」の実践についても言及されています。
2、『禅と経営―松下幸之助の知恵』著者:松下電器産業(現:パナソニック)
    この書籍では、松下幸之助が禅の教えをどのように経営に活かしたのか
               が紹介されています。また、「自己観照」に関する考え方や実践方法に
               ついても触れられています。

【追記】
当サイトは個人的な見解や意見に基づいたものでは一切ありません。多様な文献や資料、そしてインターネット上の情報源を参考にして、可能な限り柔軟かつ包括的な観点から、正確な情報を提供することを目的としています。また、実践しやすい形で箇条書きで構成しています。


~ 本日のスナップ写真:  玄関のお地蔵様(地蔵菩薩 じぞうぼさつ)~
園芸部先輩の作品を玄関にお祀りしています。
家族や訪れる人々を守護し、邪気や災いから遠ざけて頂いています。合掌


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