ビリーズブートキャンプに会った☀️

近くのギャルが
「やっばー、ビリーズブートキャンプじゃん。なつ。」
と言った。

気になって、ギャルの視線の先を見る。
すると、男性4人ぐらいがよく分からない動きをしていた。

ビリーズブートキャンプ?本当に?

気になってずっと見ていた。
男たちは、腕立てやスクワットの末、ついに腕をクルクルと回す動きを始めた。

ビリーズブートキャンプだ!!!

僕は、必死であのギャルを追いかけた。あのギャルは、最初も最初、Aメロの部分で、彼らの動きをビリーズブートキャンプだと見抜いたのだ。

僕は知っている。
ビリーズブートキャンプは異様に長い。だから、常人であれば、サビの腕をクルクルする部分しか知らない。
腕をクルクルする動きを見ることで、やっと今までの動きがビリーズブートキャンプだったとわかるのだ。

それなのに、あのギャルは…

色々考えているとギャルに追いついた。

息を切らしながら僕は聞く。
「何故、君はあの動きをビリーズブートキャンプだと見抜いたんだ?」

ギャルが答える。
「んー?世代じゃね?
あたし、ビリーズブートキャンプ世代だから。」

ビリーズブートキャンプ世代?
ビリーズブートキャンプは、世代を築いていたのか?
あのギャルぐらいの年齢の人間は、
全員ビリーズブートキャンプを見抜けるのか?

疑問が尽きず、悶々と考えていると
いつのまにかギャルは消えていた。


きっと、彼女はビリーズブートキャンプだったのだろう。
そうでなければ、説明がつかない。

僕は、手帳に
「ビリーズブートキャンプに会った」
と書いて、晴れマークのシールを貼った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?