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NHKドラマ『女の中にいる他人』情事の末 不倫相手を絞殺した夫、静かに豹変する妻

2017年にBSプレミアムで放送された
全7回のクライムサスペンス

最近再び尾美としのりさんの芝居が観たい熱が高まっているのと、
そういえば結局最後まで観てなかった気がする…とふとこのドラマのことを思い出した。

NHKのドラマってDVD化されないこともあるからと、
一応全話録り溜めておいたディスクを引っ張り出してきて5年ぶりに視聴。
(現在NHKオンデマンドにて配信されてるのを確認済み)

番宣トーク番組もちゃっかり録画してた
5年前の自分GJ


《 ざっくりあらすじ 》
夫・義母・二人の子供と暮らす平凡な主婦 百合子〈瀬戸朝香〉。
夫の和男〈尾美としのり〉は学生時代からの友人である将文〈石黒賢〉の妻 沙織〈西山繭子〉と不倫関係にあった。
ある日の逢瀬 性行為中に誤って絞殺してしまった事実を夫から告白されたのを境に
平凡な主婦だった彼女のある一面が現れ始める___


一体なぜ5年前の私は途中で視聴をやめられたのかが意味わからないくらい、
見ごたえがあってとても面白かった。

まずはやっぱり1話冒頭の情事→絞殺シーンが衝撃的で
当時も今もWOWOWとかならまだしもNHKの表現としては結構思いきったことをされていたんだなと思った。

事件発覚後、和男の実母〈木野花〉がまた良い具合に罪を無意識につついてくるセリフを放ったり
度々和男の焦る表情が絶妙で思わず笑ってしまった。

でも2話で妻の百合子に涙を滲ませながら「自首する」と訴えるシーンからはもう笑いは消えて、
いつの間にか二人の緊迫したやりとりに引き込まれていった。

快楽に溺れた結果 自らが犯した抱えきれない罪を前に心身ともに衰弱していく和男、
夫から突然不倫していたこと・絞殺してしまった事実を告げられ
さらには長男に病気も降りかかり
ストレスフルの中で子供たちの将来を守る為に行動を始める百合子…

そんな対照的な二人を引っ掻き回すサブキャラクターの存在も、このドラマを一層盛り上げている

一人目は百合子の旧友 美智子〈板谷由夏〉。
夫から度重なるDVを受け
身重の自分自身を守る為に刺殺・ショックで流産した過去を持つ。
DVされていたことを知っていた百合子に法廷で証人を頼んだものの
家庭のことを理由に断られたことが、
友情を信じていた分 裏切られたと激しい怒りを持ち続けている。

二人目は和男の部下〈甲本雅裕〉。
沙織と和男が事件当日 店で手を握りあっている不倫現場を目撃しており写真にもおさめていて、職場でニヤニヤとその写真を眺めて好機を伺っている。

この二人がそれぞれ 和男 と 百合子 を
自分の都合でいやらしく揺さぶりをかけていく様子は本当に性格がよろしくなく、
でもそんな剥き出しの人間の欲が面白くもありニヤニヤしてしまった私もきっと性格がよろしくないw

また妻を学生時代の友人に寝取られた上に殺害された悲劇の夫 将文〈石黒賢〉の猫かぶり具合も見物。

今回視聴始める前に検索した際
NHKオンデマンドのサムネで気づいたけれど、
美智子と恋仲でバーの店員役として
中村倫也さんも出演されていたとは知らなかった。


1話から登場してたけど
多分当時2~3話くらいまでしか観てなかったから、
その後がっつり話に絡んでくる前で視聴をやめていた為に記憶になかった。
昔から一貫しておじさま俳優に惹かれる傾向にあるので 特別関心が向かなかったのかも…

いわゆる母性本能くすぐられる系の見た目・年下彼氏感とクールさが混ざりあったキャラクター、
物語中盤から本性を現していく。

エンディングテーマは手嶌葵さんの「赤い糸」
切なく儚い歌声・歌詞・メロディが沁みてとてもお気に入り。

今まで数えきれないほどBSプレミアムのドラマを観ているけれど、
予算の関係なのかテーマ曲が流れるイメージがないのにこのドラマは毎回流れていたし
ドラマ内でそこそこ派手なカーアクションもあったりと、
結構お金をかけて力を入れていたのかなという印象を受けた。


以前書いていたブログ、1話のみ感想↓


5年経ってこんなにハマるとは予想外だったし、
最終回の美智子と百合子の回想からの友情がとても切なくてグッときたなぁ。

ドロッドロだけじゃない所もお気に入り、
でもまた新たなドロドロドラマが観たくなった😏

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