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日テレドラマ 『ギネ 産婦人科の女たち』キャラクター・キャスト編 感想

感想 前編はこちら↓


柊 奈智〈藤原紀香〉

母親は奈智を産んですぐ死亡、父親は事故死し、
死に対して人一倍 恐怖心がある分
どんな命も救いたいというキャラクター。
その気持ちがあまりにも強すぎて周囲を混乱させるが、患者との交流を通して徐々に同僚を信じることやチームワークを学んでいく姿勢が感じられてよかった。
血液内科医で元夫(長谷川博己)の間に一人息子がおり、
仕事と育児を全力でこなす姿が印象的だった。


玉木 聡 〈上地雄輔〉

最初はチャラついた男性って印象だったけど、
柊先生のドライな指導に振り回され
過酷な産科病棟の勤務に揉まれに揉まれる中で
成長していく姿がよかった。 
子宮全摘することになってしまった女子高校生とのやりとりは彼の医師人生のターニングポイントに思った。 

君島 紀子〈松下由樹〉

産科医長。
自分勝手な柊に悩まされながらも過去を知ったことで付き合い方を改め、見守って叱咤激励する頼れる大人の女性だった。
紀子は産科の仕事が好きで職場を良くしたい思いがあり
結婚や子どもを産む人生を選択しなかった為、
一度仕事で行き詰まった時に 藤木先生(近藤芳正)の前で 思わず気持ちを吐露して泣く姿は繊細さを感じた。
榎原先生(中村橋之助)とは同期で、この二人の空気感好きだった。


榎原 浩史〈中村橋之助〉

なぜか童謡の「鬼のパンツ」が十八番で度々口ずさむ、基本的に穏やかで愉快な先生。
でも柊がトラウマに襲われ混乱した時に産科から婦人科へと移動させ、
16歳の末期ガン患者の生死に向き合うよう
厳しく指導する回での先生は迫力があった。
その16歳の女の子との会話がやわらかく寄り添う姿勢が感じられて良かった。

桧口先生(板谷由夏)のことをひそかに思いつつも
奥手なところがあって、
いい年して見てるだけってなどと同期の紀子(松下由樹)につつかれるシーンは くすってきた。

瀬川 一代〈内田有紀〉

極道から足を洗い 猛勉強の末に大学病院の弁護士になった異色の経歴を持つ、
さっぱりした性格の笑顔が素敵な女性。
公私ともにパートナーである須左見教授(國村隼)との間に子どもを授かるも、
自身の人生に自信が持てない為 最初産むのを迷ったが、教授の深い愛情がこもった心強い言葉で産む決心をする。
しかしほどなくして卵巣ガンが判明、
教授は妻に先立たれていて
一代と出会えたことが神様からのご褒美と言うくらい大事な存在に思うあまり取り乱しながら妊娠継続を反対し、
一代はお腹の子も自分の命も教授と生きていくことも諦めたくないと反発するシーンは見ごたえ凄かった。

須佐見 清次郎〈國村隼〉

滅多に仕事をしないことで有名な のほほんとした産婦人科主任教授、
いやいやそれはただのウワサで
自身の誕生パーティーを産科メンバーが祝ってくれる日に誰一人来ず、
その来なかった原因は産科が急患で溢れて大変だった際は
現場へ駆けつけて次から次へと可憐にお産を手助けして的確に指示する姿は凄くカッコよかった。
声掛けがやさしくて技術もある先生なので
安心して子ども産めるだろうなと思った。

また妊娠が判明し不安を感じる一代(内田有紀)に寄り添うシーンはジェントルマンだったし、
このシーンの最後にキスをする所も覚えてたけど
特典のインタビューで國村さんが
「あれは台本になかったんですよ」っておっしゃってたのを13年の時を経て初めて知って、OMG!Seriously?!ってなった。

改めて観てみたら、
教授室のソファに二人が横並びで寄り添うように座ってて
國村さんがそっと少し顔を寄せたら内田さんがナチュラルにキスしに行ってて
これらはアドリブだったんだと。
このキス前の教授のセリフが大人の包容力すごかったから、心を許し合ってる二人の関係性が伝わってくる場面だった。


〜脇を彩る役者陣〜


桧口 涼子〈板谷由夏〉

「精子ちょうだい(とびきりスマイル)」が口癖の精子研究に熱心な産科医。
美人で仕事ができてカッコいい女性だった。
高校時代には徳本 (八嶋智人)と致した仲で、
でも涼子は男性経験豊富な女性な為覚えてなかったって言ってたシーンなど、徳本との掛け合いが楽しかった。
奥さんの死後はそっと寄り添う姿勢が素敵だった。

藤木 敦士〈近藤芳正〉

医局長。
君嶋先生(松下由樹)や榎原先生(中村橋之助)と同期だが出世は遅れてるキャラとのこと、
ひょうきんなテンションで愚痴をこぼしながらも
ああ なんだかどこかに居そうって安定感を感じる人物だった。

小山 淑恵 〈鈴木美恵〉

助産師たちのオサ、肝っ玉な感じがコミカルで安心感のあるキャラクターだった。
藤木医局長との掛け合いおもしろかった。


嶋 えりな〈本仮屋ユイカ〉

病院長の娘。
可愛らしい見かけだけど中身は血気盛んでドライな産科医だった。
玉木(上地雄輔)と恋仲になるも色々あったり。

木村 明子〈映美くらら〉

助産師。
美人で狙った男は逃さないタイプみたいだったけど、 玉木(上地雄輔)とは色々あったり。


柊 隆弘〈長谷川博己〉

柊の元夫で血液内科医。
ほんとにわずかな出演だったけど
物語に関するわりと重要なことを発見する役回り。
その後セカンドバージンでブレイクする前の長谷川さんの芝居が観れた。

徳本家〈八嶋智人〉〈西田尚美〉〈吉田里琴〉

ホントいい家族だった。
理想的な平凡で笑いの絶えない家庭だっただけに
その後の展開は悲しかった。
西田さん演じる母親を目の前で亡くした娘を演じた吉田さんの「お母さん!」と何度も何度も名前を呼びながら泣きじゃくる芝居は胸が詰まったし、
夫・父親を演じた八嶋さんの心の動きが素晴らしかった。
裁判を起こしたのち、前を向いて生きていく父と娘の姿が印象的。


佐藤 美保子〈西尾まり〉

長期入院の影響で病院の内情にくわしい妊婦。
ちゃきちゃきした性格で、主要人物や病気の説明がかりみたいな役回りだった。
たくましいお母さんになるのが想像できるキャラ。


その他の脇役もそれぞれ個性があったし、
特典の映像やパンフレットでの扱いが丁寧に感じて
主要人物だけじゃなく隅から隅まで役者陣に愛情を感じるドラマだった。

ほんとHuluや各配信サービスで配信されてないのがもったいなと思う。


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