ドラマW『コールドケース2〜真実の扉〜』 なぜもっと早く観なかったんだろう...
約3年前、〈Season3〉の放送直前に一挙放送された〈Season2〉の全10話のディスクの存在をふと思い出し、引っ張り出して本日 初見し終えた
レギュラー&ゲスト出演者が惹かれる役者さんばかりだったのにも関わらず、
なぜか今の今まで観る気になれなかったこのドラマ
とりあえずせっかく一挙放送あるなら…と
録画&ダビングをしていた過去の自分に感謝しながら、
なぜもっと早く観なかったんだろうと軽く後悔するほど
1話1話がしっかり見ごたえのあるエピソード尽くしだった
そしてこのドラマの特徴でもある事件発生当時に流行った・リリースされた楽曲が回想時に使用されていることも印象的だったので、
それも含めて各話 感想を綴っていきたいと思う
1話 【学生運動】
学生運動、なぜ当時の一部若者たちはそんなに血気盛んになれたのだろう?
ちょっと言葉は悪いけど暴力に発展するって野蛮すぎるし元気が過ぎたんかなと、
常に貧血気味な目で世の中を見ていた10代・今20代の自分は思ってしまう
日本を憂い、良くしたいと思って?いた学生と
身体を張って命まで失った人もいる機動隊、
時代を感じるお話だった
〈 BGM 1971 〉
レトロな選曲
でも今年フォーク、特に吉田拓郎さんの楽曲にハマったのでついていけた
2話【名前のない殺人者】
実は一番初めに観たエピソード
1話完結型ならどこから観てもいいのかなと勝手に思い、
ただ事件発生設定の1996年が自分の生まれ年という理由で観始めた
とにかくクドカンさん演じる殺人犯が絶妙だった
取り調べシーンに引き込まれるごとに
だんだん「あれ…?これクドカンさん…だよね?」と分からなくなる瞬間があるほどに別人に見え、
不気味で生々しく、物悲しい殺人犯にしか見えなかった
〈BGM 1996〉
リリース当時を知らなくても聴き馴染みがある3曲
特にスワロウテイルのYEN TOWNBANDのアルバムは何度も何度も聴いてるからうれしかったし、
エンディングに合っていた
3話【PKO】
このエピソードはなかなかギリギリを攻めていたように思う
父が自衛隊に勤めていて
イラクへ派遣される隊員たちの見送りをしたりデモが基地の門の前にきたことを
ついこの間観たNetflixドラマ『First Love 初恋』の描写きっかけでふいに知ったばかり、
当時の話を聞きつつ さらに調べたら
派遣されて帰国した自衛隊員のメンタル問題に行き着き、余計に攻めてるなと思った
因果関係を曖昧に匂わせながらも
萩原聖人さん演じる一希の葛藤や
家族全体を包み込む悲しさが胸に迫った
でも悲しさだけではなく、微量の温かさも感じた
〈BGM 2007〉
B'zを除いて全部聴き馴染みがある、懐かしいラインナップ
あの飲食店のシーンで、もしYUIのCHE.R.RYが組み込まれていたら懐かしさで悶えてた
1〜3話(一部最終話)までのゲストキャスト
4話【執行】
この回は特にゲスト&エピソードの重さを合わせて映画感が強く、見ごたえを感じた
人は傷つけ合ってしまう生き物
人を信じること、相手を思いやる気持ちが掛け違うとこうなってしまう悲しさ
もう、もう、やりきれないとはこのことかと…
そして光石さん演じる 金子(通称 ねこさん)の回でもあって、
あの上司に対する“アクション”はスカッとしたなぁ
ねこさんGJ💪🫶
〈BGM 1997〉
知ってたり知らなかったりが入り交じる選曲
5話【指輪】
田中圭さんのこういう役観たの初めてかも…
おっさんずラブのはるたんとか あな番の翔太くんとか、ちょっとアホで無邪気なコミカルイメージが強かった分、正直引いた
でもそれだけ追い詰められると人間変わってしまうのかとも思った
一方紙ちゃんさん演じる亜紀の純真さ
それを自業自得と捉える人もいるかもだけど
恋愛経験皆無な私は亜紀のことバカにできないと思った
恋は盲目
〈BGM 2004〉
全曲聴き馴染みあるし、
特に宇多田ヒカルさんの楽曲のマッチ度と
切なさを倍増させる効果にホントひれ伏す
泣けてきそうになる
6話【バブル】
まずキャスティングとヤーさん設定が
ひたすら渋い〜!って思ったw
そこまで怒号が飛ばない、物悲しいアウトレイジって感じかな
いやほんと切なかった
哀愁が濃縮されてた
〈BGM 1995〉
楽曲たちも渋いっす
特にラブ・イズ・オーヴァーのマッチ度が👏
4〜6話までのゲストキャスト
7話【光と影】
ちょっと秋葉原の事件に触れつつ…な、
自分の人生これじゃダメだ!と思って役者の夢をキラキラと追う若者の悲劇エピだった
夢がある、夢を追ってる人なら刺さる回に思ったし、
小劇団のあるあるだったり
役者業についてレギュラー刑事たちが否定的だったりするセリフを放っているのがおもしろかったり
あとこれは絶対に感想書きたかった、
北村有起哉さん演じる劇団の演出家の気難しさや人間的に痛い人具合にマジで笑った
コレ誰かモデルでもいるのかな?と思うほど
劇団の内情とか知らなくても「あ、こういう人いそう」と思わせられるリアルさがあったw
それに飯豊まりえさん演じる、サークルクラッシャー具合がハンパない役もなかなかだったなぁ
〈BGM 2008〉
はぁ~、もう懐かしい
やっぱり小学校高学年辺りに流行った歌は
記憶に凄く残るものなんだなと実感
8話「17歳の母」
なんかほんとやけにこのドラマって1996年付近のエピソード多い気がする
冒頭、当時の女子高生たちが使用済みパンツやルーズソックスを売ってお金を貰ってたり、
おじさんに襲われながらもお金の為に自分を差し出したりって描写があったけど
本当にそういうことやってた人がいたことにびっくりする
どんな時代やねんって思ったけど、
令和でも形を変えてパパ活やらがあるか〜と
やる人はやるかとなんだか謎に納得した
お話の核となる部分はこれまた切ない…
でも真相や結末が救いがあって好みのエピソードだった
また回想シーンの映像の質感が90年代の画質で
それもよかった
〈BGM 1995〉
90年代の楽曲って改めて強いんだなと思った
特にエンディングで流れる安室奈美恵さんの楽曲がマッチしてたし、
三浦友和さん演じるボスが孫を抱き上げる姿と
その姿を見かけた人生色々あった滝藤賢一さん演じる立川大輔の眼差しにぐっときた
9話「シベリアの涙」
シリーズで最も古いお話
回想は白黒映像で表現されていて、
まだ社会が男女平等の意識が全くなく
バリバリ働きたい女性が伸び伸びと働くことができない時代を描いていた
雰囲気はNHKの歴史ものみたいだったな
正直キャラクターにあまり惹かれなかったけれど、
長く長く未解決だった事件の真相が明らかになってよかったなと
〈BGM 1954〉
THE・レトロ選曲
10話「真犯人」
最終回は1話から全話を通して匂わせていたことがやっと明らかになる構成
タイミングよ...ってなった
家族って不思議なものでぶつかり合っても
ふとなにかの拍子で和やかになる、そんなことを繰り返す集団だと思ってる
でもそうじゃないご家庭もあるし、
そもそも家庭自体がなく一人ぼっちな方もいる
そのどちら側も描いたエピソードだった
あと吉田羊さん演じる百合さんの容態にハラハラもしたなぁ
〈BGM 2017〉
よく耳にした楽曲たち
2017年、ついこの間すぎると思いつつ
6年前になるのか〜
7〜9話までのゲストキャスト
全10話観終えて改めて、もっと早く観てたらよかったと思った
でも今だからこそ感じられたこともあるので
このSeason2からハマれてよかったし、
吉田羊さん、永山絢斗さん、滝藤賢一さん、光石研さん、三浦友和さんの掛け合いや和やかな雰囲気が
ドラマ本編でもインタビュー映像でも伝わってきて良いチームなんだなと思った
現在配信はAmazonプライムビデオ内で課金すればSeason2、3は観られるとのこと(なぜS1は観れないんだろう…)
出演者の不祥事によりWOWOWでは全シリーズオンデマンド配信停止中と知った
諸々の複雑な事情はあるんだろうけど
たった1人の出演者の不祥事で素晴らしい芝居、作品が気軽に多くの人の目に触れられる機会が失われるのはどうかと思ってしまう
本当に悲しい
どうかまた配信再開される日がきてほしい
今WOWOWオンデマンド初加入中でサービスを楽しんでいる最中なので、強く願います
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