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準備期間2ヶ月 社会人の簿記3級受験記

「小1の子どもが頑張ってるから親も何か勉強しようかな〜」と考えていた頃、夫に勧められたのが『簿記3級』でした。

結果的に合格できたのですが準備は万端とは言えず、勉強法などで「あぁすればよかったなぁ」と思うところがあるので、過去の自分に向けて書きます。
これから簿記挑戦する方の参考になれば幸いです!

0)簿記はこんな人におすすめだよ

・フリーランスや複業をしている人、興味がある人
・確定申告に苦手意識がある人

簿記を学ぶとこういうメリットがあります。
・日々の事務作業を何のためにやるかわかる
・日々の記帳や確定申告についてわからないことがあったとき、調べやすくなる

というかフリーランスや複業をしている人は、既に簿記の知識や資格がある人が多いのかもしれませんが……。

何それ?な人はぜひ、一度勉強することをオススメします!

私は確定申告シーズンになる度に毎年調べるところからやり(遅すぎる)、何をさせられてるかわからないまま書類を仕上げ、ヒィヒィ言いながら
「私は……確定申告もできないのか……。」
と自己肯定感を爆下げしていました。

簿記を学び始めてから
「え、こんなに体系的にまとめられてたの……?」
「ある程度まとまった時間を作って学ばないと理解が難しいんだな…」
と気付きました。

「ググレカス」というネットスラングがありますが、ググる、すなわち検索力ってその人の既存の知識にかなり依存するので、
やはり知識量があると適切なキーワードを使ったり、問いを立てやすくなります。

1)簿記をなめるな

「高校生でも取得できる資格」というイメージがあり、それなりに勉強すればできるでしょ?
大学受験を経験してるし、資格試験だしいけるでしょ。
と思っていました。

甘かった!

簿記の難しさの一つは、小学校〜中学校の義務教育や、普通科高校のカリキュラムではほとんど触れられない内容が多いことです。
会計業務や実務に関するものが多いので、社会人には馴染みがあってやりやすいかもしれません。

簿記試験の内容が2019年から中小企業向けではなく大企業向けに変わったとのことで、個人事業主にはなじみのない内容もあります。「へぇそうなんだ〜。えいや!」で理解していけばとりあえず合格はできます。

また、簿記3級の試験はスピード勝負なので、
仕分けなどは掛け算九九のように
「考えなくても手が動く」「電卓を速く打ち込める」レベルに仕上げるのが理想です。

じっくり考えればわかる、という段階だと時間が足りません。

2)そんな装備で大丈夫か

下記のものは早めに用意するのが◎です。

・出題量・時間・解答用紙等、出題形式に準じた過去問

・「000」の桁入力や入力のクリアができるちょっといい電卓

過去問については、「数十年分の過去問を分野別に並べたもの(問題集的なもの)」ではなく「本番と同じ形式で解けるもの(いわゆる過去問)」がおすすめです。

私は過去問として、前者の問題集的な本を購入してしまったので、試験当日まで本番の問題数を把握できていませんでした。
配点と試験時間で「各大問の問題数はなんとな〜くこれくらいかな?」と予想していたのですが、
予想以上に仕分け問題が多く時間がかかりました……。

試験対策としては初歩的すぎるミスです。

電卓については日常業務で使わないので、
100均で売っているペカペカの電卓を使っていたのですが、試験前日にちょっといい電卓に買い替えました。

いやー、これめっちゃ使いやすい。

試験後にあまり使わないので買う気がおきなかったんですが、
安い電卓は1回入力を間違えるとそれまでの計算がすべてリセットされてしまいます。
「1文字消す」機能が搭載されているとその悲劇を回避できます。
早めに買って使い慣れておくべきでした。

3)インプットと資格試験の内容把握は早めに済ませろ

試験突破の大まかな流れとしては

1.インプット (3週間-1ヶ月)
2.過去問把握 (1-2週間)
3.得点率上げるための訓練(2週間-1ヶ月)

となります。
1,2をできるだけ早く、1ヶ月くらいで仕上げられると、3の訓練に時間をかけられます。

私は結局1.インプットに1ヶ月以上かかって、
2.過去問把握に2ヶ月目を費やし、
3.訓練は1週間もできなかったなぁ…という感じです。

インプットにしろ過去問にしろ
1回目はできない・わからないで当然なので、
1回目ですべて理解・正解しようとするのではなく、ザーッと出題傾向や回答のパターンを覚えるつもりで、「速く・何度も」繰り返した方が良かったなぁと思います。

なお今回インプットに使用したのはこちら。

・YouTube …【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆき 
・参考書 …『朝10分で差がつくちょこっと簿記 第2版』ふくしままさゆき著/誠文堂新光社

いくつか動画を見比べて、本は図書館で実際に見て、聞きやすい・読みやすいものを選びました。
動画や参考書の好みは人によるので、ぜひ自分に合っているものを探してみてください。

家事などの合間にYouTubeを倍速で聞き流し、
参考書は1日30分-60分読む&練習問題をノートに解いていました。

YouTubeはそこで完全に理解しようとするのではなく、「この辺は簡単そうだな」「ここは面倒くさそうだな。あとでじっくりやろう」と全体像を把握するのに使っていました。

書籍と違い、重要度の濃淡のようなものが生声だとつかみやすくて良いですね。

参考書は見返しやすいように電子書籍ではなく紙の本にしました。
2019年に試験内容の改訂があったので、最新版の購入をおすすめします。

4)過去問は「内容把握・自分自身の理解度把握・得点率向上」の3フェーズで挑め

前述の通り、過去問らしい過去問を買いそびれたのは大きな反省点です。

もう一回受けるならこれ!と書きたかったのですが、オンライン上で出題形式まで確認できる本がなかなか見つからず。うーん。

インターネットでの参考書選びは難しいですね…。
過去問といってもいろいろあるので、本屋が近くにある方は、ぜひ本屋で実物を見てみてください。

過去問ではなく「予想問題集」の方が、出題形式に沿った練習ができるかもしれません。

ちなみに私が使った参考書は『日商簿記3級 過去問完全解説集』日建学院/建築資料研究社 です。
過去問の把握ではなく、「苦手な問題を徹底的に解く」という用途で使うには良い本だったと思います。「2冊目の過去問としておすすめ」というやつです。

過去問(または予想問題集)は以下の3フェーズで取り組むのがおすすめです。

1.内容把握
「こういうこと聞かれるのね〜」
「これだけの量の計算をするのか」
「年度によって共通する内容、相違するのはここのあたりか」
など、全体像をまず把握します。

ここで「参考書でならったことを復習しよう」「自分の頭で考えよう」と頑張ってしまうと時間がかかるのでおすすめしません。
時間かかりました(頑張っちゃった)。

このフェーズは、極論言うとひたすら答えを写すだけでも良かったなぁと思います。

2.自分自身の理解度把握
内容把握を終えたら、答えを見ずに解いてみます。これも1周目は時間をかけずにばーっと解いていきます。
「案外理解できていなかった」という点もここで浮き彫りになっていくので、復習は時間をかけます。

3.得点率向上
2周目、3周目は時間内で解けるように訓練していきます。
私は2周目までしかできなかったので、、、
仕上がり中途半端なまま試験本番となりました。

なんとか合格でしたが、ギリギリの勝負でした。

5)番外編

隠岐島前民へのアドバイス(2022年8月現在)

▶オンライン受験
松江の特定の会場で実施。
メリット…いつでも受験可能。合否判定は即時。
デメリット…松江会場限定のため、隠岐から日帰り受験しようとすると厳しい。
(冬ダイヤでなければおそらく不可能ではないが、1時間の試験に往復1日かけることになる)

▶隠岐会場
島後で実施。
メリット…半日で日帰りできる。
デメリット…早朝の高速船欠航のリスクがある。合否判明まで2週間かかる。

私は隠岐会場で受験しました。
入り口が正面玄関ではなく、
駐車場側の裏口でわかりにくかったです……。

松江に用がある人などは、オンライン会場受験をするのも手かもしれません。

おわりに

以上、簿記3級受験記でした。
誰かの試験勉強の参考になれば幸いです。

小1の子どもが宿題をする傍ら、一緒に勉強ができたのは良い経験になりました。
「お勉強」は割と好きだし得意だと思っていましたが、
興味のない分野の資格試験勉強はモチベーションが上がりませんでした。。
人によって、学習のモチベーションに
実用性が影響する人と、興味関心が影響する人といるのでしょうね。
(私は圧倒的に後者!)

引き続き親も一緒に勉強していきたいな〜と思っていますが、今のところ資格試験のようなものには取り組んでいません。
子どもがひらがなの練習をしていたら、一緒に親もひらがなを書いてみたり、同じことをしてみています。ひらがなを改めて丁寧に書くのって、結構難しいです。
また何か挑戦したくなったら、やってみるかもしれません。

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