なんて言ったらいいのだろう?教えるのって難しいなぁ~。
今日ケアマネージャーさんたち向けの講習会をやった。
講習会では日々リハビリを行っている患者さんの症例紹介を担当した。
症例紹介の際は担当した患者さんの初期評価時の映像と中間評価時の映像をパワーポイントで並べて出して変化を見ていただく。
そうするとリハビリ介入前と介入後の劇的な変化が一目瞭然で見て取れるのである。
しかし、これをやるといつも参加者さんから出る質問と言うのがある。
「どんなリハビリをやってそうなったんですか?」
ってやつだ。
そんなの一口では言えない。なぜなら患者さんの状態がいつも一緒ではないからだ。
今日は落ち込んでいる。今日は足が上がりにくい。今日は調子がいい。今日は、今日は。
と状態が常に変化する。その度に数多あるリハビリメニューから種類を選択し強度と時間をセレクトしてく。
何十万と言うリハビリの組み合わせの中から患者さんに合わせた今日のいやその瞬間のベストなリハビリメニューを提供する。
「どんなことをしてよくなったんですか?」
と聞く人たちはなんらかしかの魔法的なリハビリ方法でもあると思っているのだろうか?
そんなのはない。知識量の多さと豊富な経験の集約で導き出されるのもなのである。
雨がっ降っても変わるし。ご飯が食べれていなくても変わる。
人は毎日同じではないのだ。それを理解して日々変化する体調に合わせたリハビリメニューを組むから寝たきりの人でも立ち上がれるようになるのだ。
だから理学療法士はリハビリ専門職なのである。
でもそれが何年たってもなかなか理解してもらえない。
ヤッパリテレビでやってる腰痛体操とか肩こり体操とかがリハビリのいめーじだからなんだろうなぁ。(´;ω;`)
また、「見学させてください」ってのもある。毎日変化する状態から今日の至極のメニューを見ても明日の至高のリハビリメニューは別物なのである。
一日だけ見てもなぁ~。と思っているのだが「どうやってよくなるの?」と聞いてくださる方々からすれば見ればもしかしてちょっとでもマネができるかもしれない。と考えておられるのだろうか?
ん~。
そういう人が見学すると私がもしその日にある患者さんに平行棒で立ち上がり練習をしていると「あ~平行棒で立たせるだけか~」と思うだろう。私は平行棒で立つ練習をするのは基本的にNGだと思っているのでほとんどしない。でも私の思考ではその瞬間のその患者さんにはベストな方法だったから平行棒で立ち上がり練習をセレクトしたまでなのだ。次の日には調子を見て平行棒で立ち上がりなんてナンセンスな立ち上がり練習は決してしないだろう。
今私がやっている理学療法も完ぺきなものでは決してない。18歳から医療の道に入って約20年必死に勉強してきた。でもたかだか20年である。30年。40年と研鑽を積んでいけば引き出しがもっともっと多くなる。私が勉強し続ける限りリハビリの組み合わせは無限に広がっていくのだ。
やりかたマネできるかなぁ~?
どうやって答えたらいいのだろう。といつも困惑する。
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