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目の前のカンボジア

カンボジアとの出会い

はじめてカンボジアに行ったのは、20年以上も前。大学生のとき、人生に迷ってネットで見つけたカンボジアNGOに連絡をしたのがきっかけでした。日本では、NGOの人と電話で話したり実際に食事会のようなものに誘っていただいたり。随分と歳上の大人ばかりでした。(超人見知りだった当時の自分にしては、崖から飛び降りるような勢いでした)

カンボジアNGO

そこから、カンボジアNGOに所属して、単身で首都プノンペンに渡航しました。NGOの運営する日本語学校で現地の人に日本語を教えるという活動をしていました。(もし興味ある方がいれば、こちらのブログにかろうじて当時の様子を残したものがありましたのでご参考までに)

世代は入れ替わり、なんだかんだで、今もカンボジアNGOをやっています。今年はカンボジアNGOのオンライン日本語教室があったりします。人のつながりやカンボジア共通のご縁があって、津田塾大学のカンボジアボランティア団体「レアスマイル」の大学生とも接点があり、小さなつながりがいろんな人の思いで回転し始めているのを感じます。

3年ぶりのカンボジア渡航報告会

今回は、津田塾大学のカンボジアボランティア団体「レアスマイル」さんのカンボジア渡航報告会に参加しました。コロナもあり、3年ぶりの渡航ということで、大学生にとっては、一期一会の機会だったと思います。大学3年生の後半からは就職活動だと考えると、最初で最後のチャンスだったのかもしれません。自分が大学生のときカンボジアに行ったときのことと少し重なる部分もありました。

渡航での内容は、教育(女性の保健体育、日本語学校、技能実習施設)や医療などの施設で現場の人に話しを聞いたり、現地の子供に向けて授業をしたり、カンボジア人と日本文化交流・レクリエーションをしたり、といったものだったようです。

帰国後の感想は思いもよらぬ

10名弱の渡航メンバーから出るそれぞれのカンボジアの感想は、少し感動しました。各々、違う角度で自分の言葉で感想を述べてくれました。「発展途上国っていったいなんだろう」「すみにくい日本に憧れるのってなんだろう」「日本の車が走っていること」「援助ってなんだろう」「自分がすべきことは今必要とされる教育であること」などなど。それぞれの観点でした。

やっぱり、当たり前なのですが、みんなそれぞれが大きなものを得て帰ってきたのが一目瞭然でした。それは大事なことがたくさん詰まっているなと思いました。

ひとつは、日本の良さ(悪さ)を再確認できること。

外の世界(今回はカンボジア)に出て、はじめて日本との比較が生まれるので、自分が住む日本がどういう国であるのかを感じることができること。比較対象がないのに、良いも悪いもわからないでしょう。だから、外に出てみることは10代後半20代前半の経験としては果てしないと思います。

ふたつめに粒度が具体的になること

今の時代、動画もありますが、実際に行ってみることで、やはりギャップを感じます。痩せているのは、ご飯がないから痩せているわけではないんだと感じた(気候が暑い・お菓子が限られているなど実際の理由は様々)、という具体的なエピソードが象徴しています。
キャッシュレスの多さや、道路やビルの発展を見るだけでも実感できます。これまでカンボジアに対して感じていた課題感はテキスト上のものに過ぎず、実際目にしたものは現実の世界そのもの、話を聞いた内容も現実そのものだからです。カンボジア人の暖かさが意外に感じた人もいたようでした。(人によりますが、せわしない東京人と比較すると、カンボジアのおおらかさは感じとれます)

さいごに

少し大げさにいうと、この先の人生の価値観に影響があった人もいたかもしれません。ほんの少しでもこの先の選択肢に影響が会った人もいたでしょう。

それが、大学生のタイミングでそのような実体験をできたというのは、将来が楽しみですし、あらためてそのような海外からの影響はその人にとって大きいことなのだと自分も再確認しました。それが今の年代の自分にも回り回って好影響ですし、その年代なりの立ち回りや果たすべき役割もあるなと感じた一日でした。


参考:まだあまり稼働できていませんがカンボジアNGOのnote