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【そら散歩】 ポプラの綿毛舞うモントリオールの街歩き①

街中でポプラの綿毛がフワフワと舞っている。
ここはカナダのモントリオール
モントリオールは北緯45度にある人口180万のカナダ第2の都市で、
北緯43度にある私の故郷でもある札幌を感じさせる初夏の気候だった。
ちなみにドリカムのLAT43°Nは札幌の緯度に由来する。

カナダの第一公用語は英語、第二公用語はフランス語。
北米のパリとも謳われるモントリオールがあるケベック州は公用語をフランス語と定めている。
ここには17世紀にイギリスとフランスによって進められた開拓時代の植民地戦争があった歴史が関係しているのだそうだ。

さて、今回のモントリオール滞在5日のうち3日間は私のフリータイムだ。
観光都市であり公共交通機関が利用しやすく、何より治安が良いこの街は、私でも安心して過ごすことができる環境が整っている。
言葉も大きな不安要素ではあるが、何より治安、それに尽きる。

街を歩いていて感じたのは、人々の放つ空気が日本にいる時に感じるそれに近いということだった。
顔立ちや使う言語や気質や景色は全く異なるがそういう目から入る情報ではなくて、人や街が持つ気配がなんとなくそういう感じだった。
だから私もそこにスッと溶け込めた気がしたし、変な気張りなくその場に立つことができた。ちょうどいい、そういう感じ。

これはちょっと面白い感覚だった。

メトロに乗って

初めての街でその都市の公共交通を使うのはドキドキ・ソワソワするものだ。
それは日本にいても海外にいても同じ。
切符の買い方、料金、乗り方、路線・・・
その点モントリオールの地下鉄は非常にわかりやすかった。
切符の購入もわかりやすいし、料金も距離に関わらず一定、路線も複雑ではなさそうだ。

モントリオールの地下鉄路線図
スッキリわかりやすい
ポツンと券売機
ちゃんと(⁈)機能してて安心して買えた
一回用乗車券。乗車時だけ改札機に差し込む。
ちなみに回数券だとスイカのようなタッチ式だった。
反対車線に停車中の地下鉄車両

車両は新しくてちょっと未来的。幅は一般的な日本の地下鉄よりもスマートで、東京の大江戸線くらいだろうか?

私が乗車した駅は少々暗かったけれど清潔で、周囲にも女性や学生さんたちがたくさんいたので、一人でいてもなんら不安を感じることはなかった。

安心、安全の言葉が頻繁に出てきてしまう・・・
これが心の中の大半を占めているのだと言うことを今これを書きながら改めて自覚するところだ。

向かった先はモントリオールの観光中心地でもある旧市街地。
この周辺をノープランでぶらぶら散歩しよう。

モントリオール市庁舎
荘厳な裁判所。人の大きさと比べると圧巻。


ヨーロッパ未経験の私にとって、こんな景色は初体験。
歩けども歩けども続くこの街並みにうっとりしながら、気ままに写真を撮る。

立派な一眼レフを構える御一行様もいた。
どうやら写真撮影に特化したツアーのようだ。
絵になる街だものね。

さすが芸術の街だけあって、歩いているとそこかしこで心地よい音楽も聴こえてくる。
ふらりと立ち寄った雑貨屋にはセンスのいいものが多数取り揃えられており、見ているだけでもとても楽しい。

観光客が多いこのエリアでは「ボンジュール、ハロー」と言う挨拶がそこかしこで聞こえる。
ボンジュールと答えればフランス語で、ハローと答えれば英語で対応してくれるとか。
だけどせめて、こんにちはとありがとうくらいは現地の言葉で挨拶したいところ。
私も恥ずかしながらボンジュールデビューである。

カフェやレストランでも、店員さんは英語?フランス語?と聞いてくれる。
たいして喋れないのに「英語が話せます」と答えた自分にちょっとだけ可笑しく感じたけれど、これまたご愛嬌。
二択縛りで聞かれたら、そう答えるしかないもの。ははは。

ノートルダム大聖堂

ノートルダム大聖堂外観
言葉にできない美しさに圧倒される
席につき静かにこの時間を堪能
美しいステンドグラスの数々に魅了される

モントリオールといえばこのノートルダム大聖堂ということだ。

ノープラン散歩とはいえ、ここだけはしっかり目的地として設定していた。
入場料は15ドル。
十分すぎるとほど美しいけれど、夜にはAURAというプロジェクションマッピングで演出したプログラムがあるらしい。
教会内をプロジェクションマッピング?!流石にやりすぎなのでは・・・とスルーしたのだが後々YouTubeで確認したところ、やっぱり見ておけば良かったとちょっとだけ後悔。
でも、YouTubeでこれだけ見られたから、まぁいいか。


美しい教会は街のそこかしこに


少し歩くだけで次から次へと立派なカソリックの教会に出会う。
ノートルダム大聖堂は入場料を取り観光に軸足が置かれているが、他の教会は自由見学ができた。


旧市街地は古い街並みが保存され、ホテルがあるダウンタウンは現在の市街地で近代的な建物が建ち並んでいる。
その中間点は古い建物と近代的な建物が調和し美しい景色を作っていた。
行きは地下鉄で向かった道のりだったが、移りゆく景色が楽しくて歩いているうちにホテルの近くまで戻っていた。

夏時間の北米は19時過ぎでもようやく日が傾き始めたといったところ。
夫は夕食会で遅くなるというし、ホテルの部屋に戻るのも勿体無い気がして近くのカフェで翌日の作戦を練ることにした。

モントリオールがあるケベック州について調べてみると地理、歴史、言語がなかなか面白い。
開拓の歴史と聞くと、自分の先祖が辿った道とついつい重ねてしまう。
国や景色が違えどもどこか似通った背景がある。
ならば翌日はモントリオールの歴史に触れられそうな博物館を訪ねてみようか。

2日目のそら散歩に続く・・・


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