大腸がん日記 81日目

術後のお休みが明けてこの日が初出勤。ちょっと遅めの新年のご挨拶をして、朝礼で病気について話した。

なぜ伝えたいか?

昨日、美魔女に話したときに「みんなに病名まで伝える必要があるか?」と言われた。確かにそうだよね。聞かされる側からすると不要な情報かもしれない。

じゃあ、なんで私は伝えたいんだろう?

たぶんね、面倒くさいの。誰かにあれこれ聞かれて、その都度その場で個別に対応することが。
もうひとつ、変に詮索されたくないの。田舎の特徴?人と人とのつながりが強いのって、いい面も悪い面も両方あるから。

今までは「予想・予定」の状態だったから伝えるのを避けていたんだ。このタイミングだと「で、その後どうなったの?」が発生するから。

病理診断の結果はまだだけど、手術は終わった。少なくとも今は見える範囲でのがんはない。(たぶん)順調に回復しているし、(たぶん)この先も今までと同じように働いていける。

しかし、この先も定期的な通院で休むことはある。みんなに迷惑をかけつつ、自分のペースで生きていくしかない。

だから、伝えるなら今だ、って思ったんだ。

美魔女の問いかけで思考が整理できて、自分の思いを伝えることができた。ありがとう。

体の不思議

そういえば手術前も同じような経験があったんだけど、不思議なことに外出中って思ったほどトイレの心配がいらないんだった。

この初出勤の日も、朝から特に悩まされることはなかった。家にいたときの方がよっぽど……。
ランチ後はさすがに便意がきたけど、そんなにひどくない。排便障害って言うほどの症状ではなさそうで、ひとまずは安心した。

しかし、新たな不安。午後になって、術後初めてお腹の真ん中の傷が痛む。

仕事中はほとんど椅子に座ったまま、1時間に数回、立ち上がったりちょっと歩いたりするだけ。トイレも30秒あればたどり着ける距離。あとはほぼ、椅子に座って固まっている。

今までのように体を動かせていないから?
ランチが何か問題だった?
体が冷えてる?

二日後には退院して初の外来受診がある。このままひどくなったら、そこで相談しよう。


それにしても、本当に不思議だったの。お腹の右側の1cmちょっとの傷がいつまでも痛くて、お腹の真ん中、おへそから5cm以上も切った大きな傷はほとんど痛くない。
だからこそ、今になっての痛みに恐れおののく初日だった。

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