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VOL32 アーサー放談(2024年1月9収録)


新しい年がスタートしました。あかるくいきたいところですが、それどころではなくなりました
皆さんと共に、被害が少しでも小さくなるようにお祈りしたいと思います。
あまりの惨状。何かできることを考えたいと思います。
今年最初の「アーサー放談」は紙芝居の二本立てです。
一つは、「オ山ノトナリグミ」。そして名作「蜘蛛の人」です。
この2つの紙芝居に隠されている意図とは。
(2時間19分)


4'30”~戦時紙芝居「オ山ノトナリグミ」
「オ山ノトナリグミ」は1941年(昭和16年)の紙芝居です。
猿の三ちゃん寝ているとトントン?誰もいない。
翌朝栗が落ちている。皆で落としてイガをむき分けて食べる・・・・・。という話ですが、シンプルなストーリーでもしっかり国策紙芝居ならではのメッセージが入っています。

オ山ノトナリグミ

30'30”~Save trees.Go Green!
「Save trees.Go Green!」(木を節約し、グリーン化しましょう)と書いてあるのは、Google Mapsをプリントアウトすると一緒についていたロゴなのだとか。
Google Mapsは確かに紙の製造による環境悪化をくい止めるということが思い浮かびます。一方で、デジタル地図の使用にもいくつかの環境的懸念があります。例えば、スマートフォンやGPSデバイスの製造、電力消費、データセンターの運用にはエネルギーが必要です。また、これらの電子機器の廃棄処理も環境に影響を与える可能性があります。Google Mapsは便利でエコな選択とされますが、その利用に際してもエネルギーの効率的な使用やデバイスのリサイクルなど、環境への配慮が重要です。

Google Maps

1°2'30”~鯰絵(なまずえ)
地震がないミシガン州で生まれ育ったアーサーさん。日本に来て初めて経験し、何度も体験した地震にどう付き合って行けばいいか悩んでいた頃に、東京都文京区水道の印刷博物館で「鯰絵」に出合い、地震と防災について学んだそうです。鯰絵(なまずえ)とは、江戸時代に広まった「地底のナマズが暴れると地震が起きる」という俗信をモチーフに描かれた錦絵です。1855年11月11日(安政2年10月2日)の安政江戸地震発生後に大量に出版されました。
鯰絵は、地震を起こした元凶であるナマズをこらしめるという意味と、地震から家内安全を守るための“お札”であるとして売られました。また、地震から身を守る護符として、あるいは不安を取り除くためのまじないとしても庶民の間に急速に広まりました。

鯰絵「地震のまもり」鹿島大明神に連れられた鯰が、井戸の神と地の神を従えた天照大明神の前で手形を押して詫びを入れているところを描いたものである。その手形の証文には、梵字の呪文が刷り込まれており、この梵字を切り抜いて家の東西南北に貼っておくことで、再び地震が起きても家が倒れないとされていた。

1°40'30”~新しい病気に要注意!「手掌多汗症」
多汗症のうち、日常生活をおくる上でさまざまな障害をもたらすほど「手のひら」に発汗する症状が手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)です。たくさんの汗が出ますが、汗腺の数、分布、形は人による違いはありません。手のひらは、緊張や集中といった精神活動が交感神経に伝わることで発汗を起こします。
アーサーさんは、この手掌多汗症にとにかく噛みつきます!

手掌多汗症

1°56'00”~国策紙芝居「蜘蛛の糸」
前回のone issueを踏まえ、もっとこまかくてささやかなone point propagandaの実例としてオープニングで「山ノトナリグミ」を紹介しました。そしてもう一つは芥川龍之介の名作「蜘蛛の糸」。絵は同じく羽室邦彦。
どこがプロパガンダなのか気づかないほどの細部の一点です。地獄のカンダタと言う大泥棒に向かって下ろされた一本の蜘蛛の糸。自分だけが助かろうとする利己的打算的なカンダタをお釈迦様は…。

※長い動画ですが、お時間のある方はどうぞ御覧ください。内容が内容なので有料とさせていただいています。また、動作環境によってはもたつく可能性があり、3つに分けた動画も用意しました。

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