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スペイン巡礼おばさん奮闘記 動機その3


熊野古道の手帳とサンティアゴの巡礼手帳を並べてみると、本当に気分が上がります。

コロナ禍の2020年7月17日〜19日熊野古道中辺路40kmのツアーに参加してから、
2021年4月20日〜25日小辺路70km、2022年3月8日〜11日伊勢路、
2022年6月7日〜9日大辺路を歩きました。

中辺路を歩きながら頂いたスタンプが20個。
小辺路のスタンプが11個。
こちらは最初の中辺路巡礼の時に熊野本宮大社で頂いた達成スタンプです。
中辺路の約40kmは2泊3日で1日平均7時間の歩行でした。初日の滝尻王子から高原熊野神社に着いた頃には大雨に見舞われてずぶ濡れで宿に辿り着いたのを思い出します。
小辺路の時は4泊5日で、1日16〜20kmを7〜8時間で歩きました。当時は今よりも10kgは痩せていたし、山登りの基礎もあったので、それほど苦労して歩いた記憶がありません。参加者の皆さんやガイドさんとおしゃべりしながら楽しく歩けたように思います。
大辺路の時は、初日の「ひき岩群」の散策と闘鶏神社の見学後、白浜温泉でゆっくり過ごし白波の海岸が綺麗だったのを覚えています。この時は腰痛で悩んでいたので、無理をせず中日は丸々1日ホテルでのんびりしていました。そして最終日、安居の渡しで渡し舟に乗って対岸の仏坂の古道を歩きました。
そこで思わぬ災難に遭い、左手の人差し指を骨折してしまいました。この時の顛末は後々時間があれば書き記したいと思います。
いい思い出は、高級な旅をした伊勢路歩き。これは巡礼というのが申し訳ない程の至れり尽くせりのツアーでした。伊勢神宮を出発し、馬越峠、波田須の道、大吹峠の3ヶ所だけをピックアップして1日4〜5kmをゆっくり散策して車で宿に向かうという観光旅行。
コロナ禍で人目を避けるようにマスクを付けて巡礼した熊野古道。スタンプだけは1日2個は押して回れたので、熊野古道だけのスタンプは35個程頂けて手帳だけはいっぱしの巡礼者であると証明されています。

熊野古道を歩いた事を大学の卒業論文として提出しました。なぜ道を歩くのか?宗教的な素地とは関係のないところで、自分自身の過去から現在を思い出しつつ自己との対話を続けられた。体力の限界を感じながらも、ただ足を前に踏み出す。その繰り返しで目的地まで必ず辿り着けるという実感を得られたことが、未来の道程となる。そんな感想を持ちながら、過去との訣別を自分なりにつけられる。「道」を歩く先の希望を信じながら、せっかくなのでまだ歩けるうちは歩いてみようとの結論に達しました。

以上の流れで、姉妹巡礼道であるスペイン巡礼道を歩きに2023年6月に日本を飛び立ちます。

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