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探求文庫 #138 心が折れる?

vision大阪セミナーと、淡路島巡りを終えました。アメブロにて。

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先日こんなこと言われました。

「ケンスケさんの話すことがあまりに高度で、自分が出来なさ過ぎて心が折れます

まあ、笑いながらですけどね(笑)。ちょうど、感覚的なことを話していた時でした。音を外側に聞くのではなく、外の世界の音を内面で聞こえる、みたいな(まあ、そりゃ難しいわな。俺も最近わかってきたんだもん)。

この「心が折れる」的な感覚。実は僕も「あー、わかるわかる!」って感じなんです。

なぜなら僕も師と呼ぶ方がいるわけで、しょっちゅうその存在の遠さに打ちのめされるからです。一つ自分が上がるたびに、近づけたどころか、むしろ師の存在が遠くに感じます。よく見えるからこそ、なんですね。

確かに僕が現場で伝えることは、まともに考えたら「難しい」「自分にはできない」と感じるでしょう。

しかし、まずそれを「難しい」と感じるその感性。これは一つの通過点であり、この「わからない」というのがスタートラインであり、その「未知なる世界」へ向かうための、向かう場所に立っているから出てくる感情です。

もしも全くその世界観が見えておらず、そして向き合う準備もないのなら、

「この人何言っとん? アホちゃうけ?」

と僕のことを一蹴して終わります。だから「難しい〜」と感じるのは自然のこと。

あと、こんな話も。たとえば僕が、

「僕は〇〇を3年くらい続けてようやくわかりました」

と言うと、

「ケンスケさんが3年かかったなら、私は30年かかるかも〜」

という意見もありましたが、はたしてどうでしょう?

ここは実は二つの見方があり、確かにその可能性もあります。でも、必ずしもそうとも言えないのです。

むしろ「3年かかったケンスケ」から伝えられるからこそ、「1年で済んでしまう」という可能性も十分にあるのです。

考えてみればわかるのですが、僕らの今の生活基盤にあるものやら、考え方やら、これはほとんど「先人たち」がここまで作ってくれものであり、その上に乗っかっているのです。

もちろん、そこから発展、進化させるか、退化させるかは本人次第ですが、誰かが積み上げたからこそ、その誰かが積み上げた部分への道は拓けていて、示されているのです。だから先人よりもそこへの到達は早くはなります。そうしないと人類は止まってしまいます。

話は飛びますが、最近、日本人のピッチャーがメジャーリーグで165キロの速球を投げて話題になってました。

僕が子供の頃、日本でもアメリカでも球速160キロってあり得ない数字でした。その前は150キロもあり得ない速度でした。それが今は160キロを投げる投手はけっこういます。

これ、不思議じゃないですか? 昔の選手が劣っていたのでしょうか?

野球だけに限らず、100メートル短距離を9秒台で走る選手は今はけっこういますが、ロサンゼルス・オリンピックでカール・ルーイスが9.98秒を出すまで、「10秒の壁」と言われていて、人類未到の境地だったのです。

フィギュアスケートも、今は5回転ジャンプって、けっこう当たり前ですけど、昔は3回転ですごかったのです。今は10代でそれをやっちゃったりするんです。最近は女子も4回転ジャンプするようになりましたし。

何が言いたいかと言うと、誰かがその境地へ行くと、道が開かれるのです。

もちろん全員が同じ境地、たとえば160キロの速球や、5回転のジャンプができるわけではないです。そこに辿り着くまでに修練が必要ですから。ただ、確実にそこに辿り着くまでの時間が早まっているのは事実です。

ここでポイントがあります。ただやみくもにやっていればそこに到達できるのか?ってことです。

やはりなんらかの「刺激」があります。

たとえば150キロの速球は投げられる「B投手」がいたとします。B投手は伸び悩んでいます。そこで160キロを投げる「Z投手」と直接関わったり、間近で接したりすることで、その刺激を受けます。それは刺激であり、アップデート情報、のようなものです。

150だの160キロだの世界って、もはや「やり方」を超えたものです。もちろん、技術的なこともあるけど、そういう高度なレベルになると、技術や方法論だけではないです。

僕が伝えているのは技術ではないし、アスリートの世界ではないですが、やはり「積み上げられたもの」の上に発展させる部分も大いにあります。

どうして僕が「交流」にこだわるのか?

それが「刺激」です。刺激には2種類あります。

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