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兄妹(詩)

嵐は過ぎ去った。
後には大きな爪痕が残った。
そこに二人の小さな兄妹が佇んでいた。
 
嵐は、兄の大切にしていた名誉を奪い、妹の大切にしていた聖書を燃やした。
 
優しかったおじいさんは、戦地に赴いて、仕立て屋の友人に銃を向けた。
 
おばあさんは、天に召される前に、
虚空に向かって、そっと不義を告白した。
 
猫は、誰かのそばにいることを諦めて、大きな伸びをした後、屋根から飛び去った。
 
兄妹は、消えていく嵐を見つめながら、今はなき家族を思い出していた。
しかし、空腹の音が沈黙を破り、あてもなく、歩き出した。

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