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最後の絵

「祝福」というタイトルで、展覧会に飾る最後の絵を描いている。
明後日には新幹線で現地に向かうというのに。手持ちで持参する覚悟で、最後の最後まで粘っている。

展覧会場には屋根裏部屋がある。とても素晴らしい空間。ネバーエンディングストーリーで、セバスチャンが「はてしない物語」を読み進める部屋にとても似ている。

セバスチャン
3階の屋根裏部屋
旧石井県令邸(春)

本来は、天国を感じる絵を飾ろうかなとも思っていた。
しかし、今回の展覧会の表テーマは「安らぎ」であるのに対し、裏テーマは「命の継続」なのである。

死の世界や、その手前のはざまの世界を描いてきたが、その先の、「命は巡って続いていく」という絵をどうしても描きたかったのだ。

「祝福」と題したように、あらゆる命がもたらされることの奇跡を祝いたい。その命は、その命以外の全ての縁で成り立っている。
生と死と、出会いと別れと、見えないもの見えるものの全てが含まれている。
その奇跡を描きたいのだ。
今なら描ける。
逆に、今しか描けない。

最後の1日を、大切に過ごそう。

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