助教として1年目働いてみて

助教として働いて1年経ったので、1度振り返る。



1.授業

・授業をした、という経験を積んだ
   →履歴書に書ける
・引継ぎが無いと、こんなに大変なんだということを実感した
   →より人にやさしくなった (気がする)
   →引継ぎ能力が少し上がった
   →新たな知識を身につけた (勉強をたくさんした)
・学生の時の講義資料を読み返したり、普段読まない書籍や論文を読んだ
   →昔の記憶を少し取り戻した
   →初めての実験をいくつか経験した

2.研究

・論文にできるような実験は全くできなかった
  できたこと
   →地域貢献になるかもしれないデータ採取 (授業内で行った)
   →短期間で成果が出そうな基礎実験の準備 (2年目に何とかこなさないと...) 
・研究費申請をたくさんした
   →学内の小さい予算のみ獲得
   →科研費は最低の結果...
   →来年度はブラッシュアップして再度申請予定
   →よく言えば、研究ネタをまとめるきっかけにはなった

3.全体を通して良かったこと、悪かったこと

良かったこと (順不同)
1. 新しい経験を詰めたこと
2. 試験作問に関わったこと
3. 良識のある同期がいたこと
4. 研究費、給与が良かったこと

1. 新しい経験を詰めたこと
 授業、2. の試験作問、新しい技術の習得により、履歴書に書ける内容が増えた。また、若干公募対象の幅が広がったように思う。
 プラスになったかどうかはわからないが、学科運営のいろいろな仕事を始めて経験したことも、その一つ。
 想像していた以上に発達障害 (と思われる) 学生が多いこと。工夫しながら授業をしないと、理解度を高めることができない、という意味で勉強になった。
 これは新しい経験ではないが、大学教員のいい加減さやマネージメント能力の低さを改めて実感した。トレーニングを受ける機会を与えるか、学科運営をマネージメントする人を設置するなどの工夫を期待する。

3. 良識のある同期がいたこと
 
引継ぎがない、良識のない教員が多いなど、とにかく苦労をする一念だったが、幸いにも相談できまた、愚痴を聞いてくれる同期がいたことが幸い。そのおかげで心身の不調をきたすまでには至っておらず。

4. 研究費、給与が良かったこと
 他大と比べて確実に研究費や給与が良い。という点は恵まれていたと思う。こういった情報を事前に聞いたうえでの就活は、研究者にとっては難しいが、できる限り公開してほしいものである。

悪かったこと
1. 研究が進まなかった
2. 意思疎通が取れなかった
3. ストレスを発散しきれなかったこと

1. 研究が進まなかった
 これは本当に痛い。この1年は研究結果をストックできなかった。幸いにも前職の研究で共著者に入った研究発表や、サブワークではあるが、学生が学会発表をしてくれたことである。
 研究費申請に専念し、落ち続けた、ということが1つの問題で、今年度は通る申請書を書くように心がけたい (と思いつつ、、、の状態である)。

2. 意思疎通が取れなかった
 自身の責任がない、とは言わないが、きちんと話を聞いてくれない教員が多く、推論や思い込みで話を進める教員が多く、苦労した。
 学生が話していたことを聞いた教員が、他の教員に伝え、そのことについて事実確認もせずに、気を付けて!と言ってくる教員がおり、そのやり取りが今までに3回ほどあった。
 また、学生の情報共有等をこちらからしても、向こうからはなく、共有の機会を作る提案をしても、無反応というありさま。
 人に変われということはできないし、行動を続けても結局非協力的な人たちだったので、これ以上ストレスをためないために、現状維持に努めることに決めた1年だった。

3. ストレスを発散しきれなかったこと
 人とコミュニケーションがまともに取れないことが、自身にとって非常にストレスだ、ということが分かった。このストレスは、相手も協力してくるか、こちらが全面的に妥協しない限り解消しないものである。今の環境では妥協が一番だと思ったとともに、もう必要最低限のコミュニケーションで済まそうと思った。

まとめ

 まとまらないまとめだが、研究者として、また教育者としてやっていくと決めた以上、妥協はしたくない。ただし、妥協せずにはいられない今の環境に長く居続けることは体に悪いので、早く次のポストを探そうと思う今日この頃である。
 雇ってもらえるかはわからないが、研究を進めると同時に、公募に応募を始めている。

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