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【ブログ vol.6】自分の力を信じるこころ

本日公開の『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』を鑑賞して来ました。1912年に実際に起きた豪華客船の沈没事故をもとに身分違いの恋を描いた知らない人はいないと言っても過言ではない不朽の名作です。

公開当時、レオナルド・ディカプリオは23歳、ケイト・ウィンスレットは22歳(映画の設定ではジャックが19歳、ローズが17歳)だったそうですが、惹かれ合う気持ちを抑えられない若い2人は何度見ても美しく、物語に引き込まれずにはいられません。

上流階級の生まれながらも人生に辟易しているローズの前に現れた一文無しで根無し草でありながらも自由な人生を謳歌するジャック。ローズには大富豪の御曹司である婚約者のキャルがいますが、金にモノを言わせて他人を意のままに操ろうとするモラハラ男には残念ですがローズの心を掴める訳などありません。物語の構成上仕方ないのかもしれませんが可哀そうなくらい残念な男性に描かれております。

そんなキャルから1等席のディナーに招待されるジャックですが上流階級から向けられるのは案の定、軽蔑の眼差し。『3等席の寝心地はいかがですか?』、『根無草な生き方ですね』と露骨にマウンティングをとってくる上流階級の中で唯一気遣ってくれるのは裏で「成り金」と呼ばれているおばさんだけ。こんな残念な感性をもった人達との生活に絶望してしまうローズの気持ちに同情せずにはいられない。しかしこんな場においてもジャックは怯むことなく『居心地は最高です。ネズミがほとんどいないですね』とユーモアのある切り返しをしたり、さらには、『人生には良いこともあるし悪いこともある。与えられた手札がどんなものであっても、それを受けいれて、1日1日を大切に生きましょう』と自らの人生観をポーカーに例えて堂々と披露し、人々の心を掴む。彼はただの根無草でなく、人生を自分で切り拓ける力を持った逞しい人間。そしてその『自分を信じる心』こそ上流階級で育ったローズの人生に唯一足りていなかったもの。これはローズが恋に落ちてしまっても仕方がない。というかこんな生命力のある男性がライバルだと可哀想ですがキャルに勝ち目はありません。

ジャックに恋をしたローズは初めて自分の意志で母親と婚約者から離れ、ジャックのもとに走ります。自分でも愚かで無謀だと分かっていたとしても自分の意志で自由に行きたい場所に行く、この決断こそがローズにとっての生きることの意味。そして、『何があっても生き延びる』というジャックとの約束を果たすため最後まで諦めずに生還する。この自分の意志と力をもって成し遂げた経験がローズにどれだけ生きる力を与えただろうか。結果的に2人が添い遂げることはなかったけれど間違えなくジャックは人生に絶望していたローズに生きる勇気を与え、人生を救ってくれた人。

他人から見たら安泰であっても心が満たされない人生にしがみつかなければいけなかったとしたらそれは自分にとって価値のある人生だと言えるだろうか。きっと自分にとって価値のある人生とは今ある手札の中から自分の心がワクワクするカードを自分の意志で切ることが出来る人生。そしてそういう人生を送るには勇気がいる。

女性が強く生きるために必要なのはキャルのような高価なダイヤモンドをくれる人でなく、ジャックのように自分を信じる勇気をくれる人。

名作は何度も観ても名作✨更に美しくなった映像を機会があれば是非、劇場でご覧ください✨良い週末を♪(*´꒳`*)

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