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鳥取マラソンとは、お祭りであり、旅である。

2024年3月17日、間もなく47歳になるボクは、人生初のフルマラソン(42.195km)として「鳥取マラソン」に挑戦した。
ランナーという立場で参加したからこそ体験できたことがあるので、それを記憶が薄れないうちに笑、投稿しておきたい。

出場の結果は?

これまでに5kmや10kmのランニングは時々していたし、鳥取マラソンに出ることを決めてからは、最高で20kmは走ったことがあった。(この時は20km以上は足が前に動かなかった笑)
しかし、今回は、その倍以上の42.195km。走ったこともない未知の領域であり、不安は大きかった。
なので、目標は完走。ちなみに、ボクの辞書の「完走」は、歩いてでもはってでもたどり着く、という意味も含んでいる笑
で、何とか完走できた。タイムは、約5時間半。鳥取マラソンのタイムリミットの6時間まで、残り30分。よくやった、自分!笑

ランナーだから見えた景色

過去に鳥取マラソンを沿道で応援したことはあるが、ランナーとして走る側に回ったのは初めて。
(1)沿道からの声援
(2)エイドステーションなどのサポート
(3)自分のモチベーションとの戦い
にわけて書いてみる。

(1)沿道からの声援

一言で言うと、めちゃくちゃ励みになる。通常は出ない力が出る。
結果、沿道の声援の多い(かつ体力がまだ充実している)10kmくらいまでは、調子に乗って、想定より速いペースで走ることになった笑
更に、ボクの場合、今回、ドラゴンボールの孫悟空をイメージしたコスプレTシャツを着て(※当日は気温が高めで、雨も降る可能性があったため、前日時点で、それ用に買ったオレンジ色のロングパンツを履くのを見送り、頭にはナイキのランニングキャップを被るという、中途半端なコスプレとなった笑)走ったのだが、沿道から、「ドラゴンボールだ!」「悟空だ!」「亀仙人だ!」と言った声が聞こえて来るので、手を振ったり、かめはめ波を打ったりして(打つと「あああ」とやられた声を出す人たちも数人いた。ノリがいい笑)、走りながら、知らない方とちょっとした交流ができて、相当楽しめた。
コスプレの力、すごい笑

走りながら、沿道の声援者に、かめはめ波を打つボク笑

また、声援だけでなく、工夫を凝らした様々な出し物をする方々もいた。鳥取市伝統の麒麟獅子舞を披露するグループ、演奏をするブラスバンド。ゴール地点には、しゃんしゃん傘おどりで盛り上げてくれる人たちもいた。
ボクが結構ツボだったのは、ビールの被り物をしてご自宅の庭から声援を送ってくれた家族(大人たち)。ビール飲みながら応援して、楽しそうだったな笑
鳥取マラソンとは、走ること以外にも、非日常体験が楽しめる「お祭り」なのだと思った笑

(2)エイドステーションなどのサポート

鳥取マラソンには、10箇所程度のエイドステーションがあった。ここで、水、ポカリ、おにぎり(鳥取県産の星空舞(ほしぞらまい)を使用。冷めても美味しい!)、梅干し、お菓子などを補給することができる。
マラソンに出る少し前まで、補給することの重要性というか必要性すら知らなかった笑
何でも、体内に蓄えられる糖質のカロリーは1500Kcalなのだが、フルマラソンで消費するのは体重60kgの人で2500Kcal。差し引きで1000Kkalが不足する計算になる。つまり、補給しないと体がガス欠になって走れないのである。
これを助けるエイドステーションは、ボランティアの方々などが運営。各ステーションに20〜30人くらいいて、笑顔で「がんばって」とか声をかけながら、提供してくれる。
他にも、田畑が広がるゆったりとしたエリアなどでは、自作でエイドステーションを作って、ランナーに飲料やお菓子を提供される方々もいた。非公式感があるところもあったが笑、応援の一環でもあるし、比較的運用が緩いのであろう笑
鳥取マラソンは、この他にも、本部運営、ランナーの荷物の輸送、コースの安全確保、リタイア者の回収など、仕事やボランティアで様々な人が関わり、成り立っている。
多くの皆さんが、ランナーファーストで、あれこれサポートいただき、本当に頭が下がる。この場を借りて、心から感謝したい。

(3)自分のモチベーションとの戦い

何といっても、走ったことの無い40km超という距離。時間にして5時間半。その中での心の変化にも触れておきたい。
10kmくらいまでは、「興奮」である。マラソンがスタートする盛り上がり。団子状で進むランナー。たくさんの沿道の声援。一人の主役として参加している嬉しさもある。この時は足が軽い。
20kmくらいは、「絶望」である。沿道の声援も、ぽつりぽつりとなるし、走ってても、全然距離が進まない。「まだ折り返してない」という絶望感がひどかった。
30kmくらいは、「無」である。あまり覚えていない笑。エイドステーションがあると、急にテンションがあがる。それ以外は、足の疲労も出てきて、走るのが中心であるものの、時々歩きながら、時が過ぎた。
残りのゴールまでは、「不甲斐なさ」である笑 メンタル面も心肺も問題無かったのだが、足の疲労に加えて、走ると嫌な激痛が出るようになったので、残りの5kmくらいは、ほぼほぼ歩いた。そのため、最後の気力を振り絞って走るランナーに次々と抜かれた(競ってはないけど)。考えてみると、脚力・筋力不足だと思う。普段からマラソン用に脚を鍛えておく必要があると実感。
そんな終盤だったこともあって、ゴールに辿り着いた際は、当初目標の完走を達成した嬉しさはある一方で、ごくゆっくりでも走れたら、もっとタイムがよかっただろうにとも思った。本当に欲深い人間である笑
ということで、鳥取マラソンは、地元のいろんな景色が見られるという物理的な旅でもあるが、自分の心が様々に変化し、それを眺める旅でもあると感じた。

最後に

走り終わってから、アドレナリンが急に減ったのであろう。筋肉痛で歩くのがままならない笑 明日は、更にひどくなってないか心配である。
ちなみに、明日は、朝から東京出張で、講演の講師を頼まれていて、ボクが行かないわけには行かない。脚を引き摺ってでも会場に行くことに決めている笑

初マラソン、完走しました!

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