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『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』を観た(後半ネタバレあり)

ドラえもんの映画を観るのは久しぶりだったが、とても良かったのでnoteに残しておく。
前半はネタバレ無しでの感想、後半はネタバレありでの感想を書いていくので注意されたし。

ではまずはネタバレのない範囲で……
いや〜面白かった~。超絶スぺクタル!オモロの洪水!というわけではなく、安心して見れる面白さ。子供も大人も楽しめるやさしい映画。
最近『ボーはおそれている』を観て心を深くエグられた自分としては、特に心温まる映画体験となった。
そして、久々にドラえもんの映画を観て思い出したこととして、俺は「映画オリジナルのキャラ(特にヒロイン)との別れ」を観るためにドラえもん映画を見ているフシがある、ということだ。
当然ながら、映画のオリキャラとは映画の終わりで必ず別れることになる。別れに向かって進んでいると言っても過言ではない。特にドラえもんなど、キャラが変わらずずっと続いていく作品では、別れるキャラが際立って見える。
思えば幼稚園児のときに『のび太の恐竜 2006』で子供ながらにピー助との別れに泣かされて以来、俺はこの手の映画の虜になった気がする。初恋は『新魔界大冒険』の美夜子さんだったし、他にもクレしん映画やケロロ軍曹の映画を観ては、映画オリジナルのキャラに心奪われてきた。(ちなみにクレしんだと『スパイ大作戦』のレモンちゃん、ケロロだと3のナスカも4のシオンも好き~~……ケロロの映画はマジで良いです……漫画で再登場するのもアツい)
とまあ、こんな感じで俺は映画のオリキャラ大好き君なのだが、今回の『地球交響楽』のオリキャラであるミッカちゃんも、例にたがわず大好きになりました。

ミッカちゃん

今回、久々にドラえもんの映画を見に行こうと思い立った要因として、予告編でのミッカちゃんが可愛かったことは大きい。緑がかった長いツインテは初音ミクを想起させる。なんか髪の毛ネギみたいだし。そして大きな猫目と無邪気で愛嬌いっぱいの振る舞い。性的な可愛さではなく、「萌え」を感じた。ほっぺを自分の掌でむにむにしてて良かった。あと「ピピッとひびいた!」とかいう、予告編のためにあるような取ってつけたような決めゼリフも、萌えキャラっぽくて良かった。ぷよぷよのキャラか?
ネタバレのない範囲で感想を述べると「ミッカちゃんが可愛かった」ということに尽きる。では、ここから映画の内容にも触れながら感想を書いていこうと思う。まだ観てない方は、ぜひ映画を観てから戻ってきてください。

(以下ネタバレあり感想)










えー、ではここからは内容も踏まえつつ感想。
実は今回久々にドラえもんの映画を見に行った要因として、Xで以下の投稿を目にしたことがある。

プロメア?トップ?てやんでぃこいつぁ黙っちゃいられねぇ、と息巻いて映画館へ向かったのだ。 
結論、面白かったがプロメアやトップを期待して行くものではなかった。恐らく投稿者さんは、地球付近の宇宙で大規模バトルをする感じをそう例えたのだろうが、プロメアやトップのような勢いやヤケクソ感(褒めてる)はなく、話は落ち着いて重厚に進んでいく。でも逆シャアっぽいといえばぽいかもしれない。そこまで重い話でもないですが。宇宙規模での戦いはドラえもんの映画では結構やってるし、その辺は存外珍しくはないように思う。
「いつ激アツになるんだ!?」という気持ちを抱えて観ていると、やや拍子抜けな感じになってしまうだろう。
とはいえ、この投稿のおかげで観る気になったので、投稿者さんには感謝している。こんな文読んでるか分かりませんがありがとう。
で、激アツTRIGGER的展開ではないが、とても面白く、何度も泣かされかけた。
中盤のシナリオはめちゃくちゃゲームみたいだなというか、ステージとか階級とかこれはゲーム化を前提に作られているんだろうなと思ったが、話の大筋はビシッと通っていて面白かったし、何よりもキャラが活き活きとしてよかった。
自分の星の住人が滅亡していたことを笑い飛ばすミッカ(もちろん気にしてはいる)とか、長い間会えなかった先生と再会して言葉が止まらないチャペック(そして先生が死んでて号泣)とか、健気でいいなぁと思った。
あとはドラえもんをちゃんと見たのが久しぶりだったため、ドラえもんとのび太の関係性もいいなぁと新鮮にウルっときた。のび太もドラえもんも完璧じゃないけど良い奴だなぁ。
ラストの音が無くなるところはしっかりゾクッとしたし、ミッカとのび太が「夢をかなえてドラえもん」を歌うサービスでしっかり泣いた。終盤の満足感が高く、全編を通してミッカが可愛い(そしてチャペックも隠し事がバレてからは可愛い、それまではコイツ悪役なんじゃねぇかと気が気じゃない)ため飽きずに楽しめた。
ひとつ微妙な点を挙げるとすれば、敵の大義名分や説明がほぼ全くなかったことだろうか。音楽を嫌う生物?意思があるようには見えなかったし、奴らは何者だったのだろうか?という疑問は残る。でも100分でやる内容としてはこれくらいの詰め込み具合が見やすいし、1本の映画としてはこれがベストなのだろう。

さて、自分も音楽を聴いたり演奏したりするのが好きなので、音楽という題材についても少し言及したい。今回の映画で難しかっただろうなという点が、「たかだか数日で楽器そんなに上手くなるの?」問題だ。ここはもうファンタジーとして割り切って観るのが正解だが、それでも短期間ながら音楽を演奏することの楽しさと難しさが子供でも分かるように表現されていていいなぁと思った。
今回の映画で、音楽演奏について2つのメッセージを受け取った。1つは「成長速度はそれぞれだが、地道に練習するしかない」ということと、もう1つは「みんなで演奏する上では自分ばかりにならず周りを尊重しよう。そうすれば最高の演奏ができるよ」ということだ。
これはどちらも当たり前といえば当たり前のことなのだが、練習と周りの音を聴く、この2つがちゃんとできれば確かにヴィルトゥオーゾ(音楽の達人)だよなと思った。楽器と話せるのいいな~、俺もライセンス欲しい。

そして最後に、のび太たちとミッカたちの別れのシーンなのだが、なんと本編中ではやらない!宇宙船から地球をみつめて「ありがとう、のび太お兄ちゃん」と涙目で言って立ち去るミッカ。そして地球ではリコーダーの演奏を成功させるのび太。
なんちゅー爽やかな終わりだよ!お兄ちゃんて!
ミッカは初めのび太のことを「のの字メガネ」(確かそんな感じだったと思う)とバカにして呼んでて(でも1番のお気に入りでもある)、活躍して仲が深まるうちに「のび太」呼びになり、そして最後の最後で「お兄ちゃん」呼びかい!親愛度MAXかっての!
と熱くなったのも束の間、エンドロールのイラストでのび太に泣きつくミッカ!あ〜〜~〜~~~
ミッカはこれまでチャペックしか知らず、愛情深く育てられてきたんだろうけど(そのおかげで素直で明るい性格に育っている)「友達」とか「お兄ちゃん」的な存在はいなかったんだろうなぁ、この数日間はめちゃくちゃ楽しかったんだろうなぁと泣いてしまいます。いいんだよ、ずっと地球にいても。双子の妹さんもそうだったじゃん。普通に人間とも結婚できるっぽいし。ええやん、のび太の妹としてレギュラーキャラになろうぜ。来週から通常回に登場していいですよ。コキンちゃんみたいな感じで新メンバーでいいんじゃないですかね。。。
という暴論を吐きたくなるが、まだムシーカの人が生き残っているのなら、そっちに会いに行くよね……。そっちの人々はいい人だといいね、同世代の子がいるといいね。てかそいつら4万年生き残ってたのか。ミッカと同様にコールドスリープ?それとも4万年間子孫を残してきたのか?どうなんだ、多分後者かな。すげぇな、でも人類もそうか。歴史すげ〜。

という感じで、結果、めちゃくちゃ楽しめた。ミッカちゃんとのび太はもう会うことは無いんだろうけど、思い出を持ったままそれぞれの人生は続いていくんでしょうねぇ。そして俺の人生もまた……。


帰りにフードコートでひとり、ラーメンとサーティワンを食べました。俺も大人になったなぁと思いました。

色の割に味が薄かった
ストロベリースペシャルタイムとポッピングシャワー
フードコートは楽しい

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