想像の錦を現実で入手したお彼岸
春のお彼岸ウィークが終わります。お彼岸なんて気にかけたこともない雑な人生だったのに、犬って偉大。いなくなってからも人をちゃんと動かすのよ。
春彼岸は春分の日を挟んで前後3日ずつを含む1週間。今年は土曜日から金曜日。日曜昼は空が青くて、風がなくて、上着要らずのちょうどいい気候だった。まずは洗車に出かけよう。クルマがぐるり黒い涙を流している。
手洗いに徹してきた人生をお手軽Kカーによってあっさり終わらせ、ボディの5年コーティングと安価な洗車機に頼る日々。なんて楽ちんなんだ。
車体を拭き上げながら、このまま帰って部屋にこもるにはあまりにもったいない天気だなと、逆方向に向かう。
途中のスーパーで花を買ってから、犬たちの墓参り。もともと火曜の祝日に行く予定だったけど、供養の前倒しはいいことらしいので、洗車の清々しい気分に乗ってみたが、いい流れだ。
賞味期限が2日後だという3色おはぎにも手を伸ばしてみた。初日は黒ゴマ、翌日はきな粉、3日目は粒あん。お供え兼おやつが毎日おはぎ。
春彼岸はぼたもち、秋彼岸はおはぎって聞くけど、ぼたもちがこしあんでおはぎが粒あんとも言うよな。春の粒あんだとどーなる?
まぁいいか。供養する気持ちとか、行事ごとを純粋に楽しむとか、季節のものを美味しくいただくとか、そういうことの方が大事よね。おさがりいただきます。
そんなわけで、日曜に用事が済んでしまい、祝日の予定が空いたので、春分の日当日は咲きはじめの桜を確認がてら散歩に出る。うちの最寄りの桜並木はまだ5分咲きってとこだった。
昨年このくらいの時期に交通安全の祈祷をしてもらったお寺さんに御札の返納。1年間無事故無違反で過ごせたお礼を伝えてごあいさつ。
少し前から脳裏に黄色い錦の織物が浮かぶことがあったので、なんとなく授与品を覗きに行った。
想像の中のそれは、黄色ベースに橙・白・銀なんかの総柄っぽい印象なんだけど、模様ははっきり思い出せない。何度か同じものが浮かぶんだけど、そこはいつもぼんやりしてる。重要じゃないのかな。
授与所にはたくさんの種類のお守りが並んでいる。その中にちょっと印象の近い配色のお守りがあって、背中を押された感じがしたので授かる。
黄色地に山吹と銀の糸。龍の柄の金運守。
金運?なんだろう。これからお守りに頼りたくなるほどいっぱいお金が出て行っちゃうのかいな?もしや真夏に冷蔵庫がストライキするとか、真冬に突然給湯器が壊れるとか、まさか医療費がかさみだすとかー?!
なんて怯えつつも、いやいやお守り自体はなんかいい感じで、持ってるだけでちょっとエヘヘーって気分になってくる。なんだか一方的に相性が良さそうに思えるので、さっそく紙の袋から出してホクホク握ったまま帰った。
どうか急な出費にも耐えられる自分でありますようにーーー。それかお金の巡りがやたら幸せでありますようにーーーー。
帰り道の桜並木。空霞んでるなぁ。昼間見上げる桜は黒く写っちゃうからどうも撮りがいがないよなぁ。やっぱりここはおとなしくマンションの桜を上から愛でようか。部屋から見おろす桜は本来の色が楽しめていいのだ。この季節になると毎日窓を開けて、黒々した枝がやんわりピンクで埋まっていくのを観察している。
今日現在、身近な桜たちは八分咲き以上満開未満というところ。しばらく雨や曇りの予報が続くから、花見日和が戻る頃にはもう散りだすかもなー。こういう思い通りにいかない儚さが、桜の素敵なところでもあるよね。
今日はお彼岸最終日。3月24日は祖母と伯母の命日でもある。母娘で同じ日なんてね。でもばーちゃんよりおばちゃんの方が先に逝っちゃったんだよ。随分前のことで、当時はその状況がよくわかってなかったけど、ほんと切ない話だね。
この世を先に卒業した皆々さま。どうか冥土で福々お過ごしください。こたらふも凪もとことん自由に楽しくやっていてください。
ご支援ありがとうございます!凪こたの供養サポート、あるじの水分サポートいずれも大感謝であります🐶😄