はじめに

こんにちは！　文学部歴史学科文化財・考古学コース4年の永井綾です。
私は、この祈りのまち巣鴨班に2～4年次の３年間所属し、様々な活動を行なってきました。

今回は、大学卒業に先立ち、「祈りのまち巣鴨班」、そして「すがもプロジェクト」について紹介しながら、この３年間を振り返っていきたいと思います！

そもそも…すがもプロジェクトとは？

すがもプロジェクトとは、「地域課題解決実践論」という授業の枠組みの中で、巣鴨周辺地域を舞台に、様々なテーマによるまちづくりや交流、発信を行なう活動団体です！　
学年・学部問わず集まった学生達を主体に、教員・職員と協働で企画を行なっていることが、他には無い特徴です。

コロナ禍に突入した2020年に発足しましたが、対面授業が行えない中でも、オンライン活動や屋外イベントなどの工夫を凝らしながら、その状況でも可能な活動を続けてきました。
実は、私がすがもプロジェクトの存在を知ったのも、2020年11月鴨台祭（オンライン開催）にて、歩こう巣鴨班が主催した「巣鴨オンラインツアー」への参加がきっかけでした！

全面的に制限が解除された2023年度は、
・学内地域の交流企画運営（ユナイトすがも班）
・仏教・信仰文化の発信（祈りのまち巣鴨班）
・学内農園・伝統野菜栽培（キャンパス農園班）
・地域銭湯文化の発信（銭湯コミュニティ班）
・巣鴨観光資源活用（観光班）
の５班がそれぞれのテーマを掲げて活動を行ないました。

祈りのまち巣鴨班の活動目的とは？

この３年間、祈りのまち巣鴨班は２つの目標を軸に活動を行なってきました。

一つ目は「学内生を含む若者が仏教・信仰文化に触れるきっかけを作ること」。
仏教大学である大正大学の構内には、鴨台観音さざえ堂というお堂がありますが、「どこにあるのか知らない」、「そもそも何のためにあるのか、入っていいのかわからない」という声をよく聞きます。
よって、まずは大正大学生のさざえ堂の認知度100％を目指しました！

また、コロナ禍の影響で自宅と大学の往復になりがちな大学生に、寺社や信仰の場の多い巣鴨地域の魅力を伝え、町に繰り出してほしい思いがありました。

二つ目は、「御朱印や参拝など仏教文化の正しい意味を知ってもらうこと」。
昨今ブームの「御朱印」ですが、御朱印をスタンプラリーのように集めることが目的となり、参拝されない、また寺社の歴史や魅力を知らないままになっている点を課題とし、正しい信仰の形とは何か、学生の目線で考えました。

この考え方は、企画立案時においても重視しており、ただのイベントではない、楽しい・目立つことが目的にならないように常に注意を払いました。

では、そんな祈りのまち巣鴨班の３年間を、写真と共にご紹介します！

2021年―月1御朱印浄書がスタート！　オンラインツアーでコロナ禍ならではの発信💻

①御朱印浄書の定例開催

現在の鴨台観音さざえ堂の御朱印は、2020年に完成しましたが、さざえ堂最上階での設置が主であり、直接浄書する機会は少なかったと言います。

そこで、当時使用されていなかった東屋を活用し、月に1回、御朱印浄書日を開催することにしました！

現在も不定期になりますが、ほとんどの月で１回、
御朱印浄書日を開催しております！
開催日はこちらからご覧ください✨️
➡️https://min.togetter.com/ZsDsvRe

②鴨台盆踊りオンラインツアーへの参加

毎年7月に開催している大正大学の鴨台盆踊りですが、この年は会場と、地域のご家庭や各地の盆踊り団体をzoomで繋いだオンライン開催となりました。

そこで、配信を盛り上げるべく、すがもプロジェクトも巣鴨地域～大学を紹介する「すがもの魅力超（スーパー）わかるオンラインツアー」を開催しました！
当班はさざえ堂参拝オンラインツアーを企画し、解説と共に堂内から配信を行ないました。

③信仰の場としての形作り

一時的なイベントだけでなく、常時、さざえ堂を信仰の場として人々に認知づけることも重要。
そこで、ユニバーシティカラー（古代紫と蓮桃色）を使用したのぼり旗をデザインし、設置しました！

木々に囲まれていたさざえ堂が一気に華やかになり、名前と場所の認知度向上にも繋げられたかと思います。

また、キャンパス農園班と協力し、収穫した野菜の奉納も行なっていました。こういった特徴を活かした他班とのコラボも、すがもプロジェクトの魅力です。

https://sway.cloud.microsoft/SIKQ2UkF6vma6qBe?ref=Link&loc=mysways

2022年―初オリジナル御朱印帳発売！　散策ツアーで交流も🚶

①オリジナル御朱印帳の製作・販売

2021年度末から企画・デザインを進めてきたオリジナル御朱印帳がついに発売となりました！　
初めてのオリジナルグッズです。

当時は数量限定での販売でしたが、皆さまのご好評につき定番商品になりました！　
今もこの御朱印帳を浄書日に持参される参拝者の方を見るととてもほっこりします😊

②「祈りのまちマップ」作成＆「祈りのまち散策ツアー」開催

こちらも前年度から進めていた企画。
実際に近隣の寺院を巡り、紹介したいポイントだけでなく、一般参拝の受け入れが可能か、お寺側の事情も踏まえた上で、掲載許可をとりました。
現在は浄書日などイベントの際に配布しています！

12月にはこのマップを元に、学生・一般の方の参加を募集した「祈りのまち散策ツアー」を開催しました！　４時間程の行程で、当班担当教授の塩入先生の解説と共に巣鴨の寺院を巡りました。

新たな信仰の場となった種子地蔵建立🌱

①種子地蔵縁日の開催
５月、大正大学南門広場に種子地蔵（たねじぞう）の開眼式が行なわれました。
南門前の旧中山道は、かつては「種子（たね）屋通り」と呼ばれるほどの種苗販売街だった歴史があります。そこで、大きな植木鉢と、一粒万倍の御利益を持つ種子地蔵が建立されました！

11月には新たに種子地蔵縁日が開催され、学内で「農と食と歴史」を感じるマーケットやワークショップ、キャンパス農園ツアーなどが実施されました。
当班も、新たな信仰の場である種子地蔵と、さざえ堂をご案内するガイドツアーを開催しました！

コロナ禍の影響で、このような対面の場で学生が実際に参拝ツアーを行なうのは初めてのことで、老若男女問わず参拝者の新鮮なリアクションが得られたことがとても感慨深かったです。

②種子地蔵御朱印の頒布

また、種子地蔵縁日から新たに種子地蔵の御朱印を作成し、頒布を開始しました！　

穏やかな表情をした種子地蔵様のイラストに、一粒万倍の御利益を授かった御朱印で、学生や地域の人々に親しまれる、種子屋街道の守り神となるように想いを込めて作成しました！

現在は御朱印浄書日にて、鴨台観音さざえ堂の御朱印と共に頒布を行なっています。

2023年―次世代加入！新たな取り組みで繋ぐバトン🏃

①学内イベントとの連携

今年度は感染症対策が緩和され、大学では対面でのイベントが活発的に行なわれました。

それに伴い、当班は、
・すがも鴨台花まつり初日（5/13）：種子地蔵限定御朱印の頒布
・鴨台祭（6/3～4）：御朱印浄書の実施
・鴨台盆踊り（7/7～8）：さざえ堂限定御朱印の設置
・種子地蔵縁日（11/11）：御朱印浄書の実施
を行ないました！

今年度行なわれたこれらのイベントは、私の大学生活の中でも見たことの無いような来場者で、コロナ前の賑わいが戻ってきたんだなと嬉しくなりました！　
特に、種子地蔵縁日は2度目の開催ながら、出店や企画もパワーアップしており、地域の子どもから大学生、お年寄りまで楽しまれていました！

普段は参拝しない・したことがない方々に、さざえ堂や種子地蔵、仏教に興味をもってもらうことはなかなか難しく、このようなイベントの機会を活用し、積極的に活動することは、とても良いアプローチに成ったと思います。

また、そのイベントの内容やターゲットにあった頒布方法・時間・企画内容等を練っていくことは、目的の再確認とマンネリ化防止に繋がりました。

②さざえ堂建立10周年オリジナルモンブラン

種子地蔵縁日では、当班初めての食品企画を行ないました！
今年度参加の後輩達のアイデアから始まったこの企画は、鴨台食堂のパティシエさんはじめ、様々な方の協力で大成功を収めることができました。

また、モンブランの配布条件を鴨台観音さざえ堂ガイド参加者に設定したことで、親子連れや若者の反応が多く見られたのも新鮮でした。

結果的に、当班のターゲットである多くの若者に、さざえ堂に参拝いただくことができたため、今回得られた成果を来年度の活動に活かしてほしいと思います！

③noteの執筆

実は、各班によるnote執筆も今年から始まった活動です！
学年問わず班員全員が執筆を担当し、それぞれが活動を整理・復習したことで、今後の改善点や活動への熱意を高めていくことができたのではないかなと思います。

私もメディア担当として、ほとんどの記事に編集・サムネ作成として携わりましたが、同期だけでなく、今年度参加の後輩達の、日常会話では聞けないような熱い想いを聞くことができてとても感慨深かったです！

過去の記事は＃祈りのまち巣鴨班からご覧いただけます！

また、今年度の活動については、3月末頃投稿のnoteにて更に詳しくご紹介する予定です！お楽しみに✨

https://sway.cloud.microsoft/iXMpcyroR5jatuqJ?ref=Link&loc=mysways

おわりに

今回は３年間の祈りのまち巣鴨班の活動をご紹介しました！

私のこの活動への参加は、履修登録の際にたまたま授業項目を見つけたというほんの偶然からでした。しかし、これらの経験やたくさんの人との関わりを通して、私の大学生活はぐんと世界が広がったと感じています。
それはコロナ禍に負けずに、”いま”を活かした活動を行なってきた学生の熱意と、教職員・大学の支えがあったからだと思います。

あとはただただ楽しかったなと！　大学とさざえ堂、巣鴨のまちが日に日に誇りにさえ思えていました。

また、すがもプロジェクトでの経験は就職活動に本当に役立ちました！　ここまで自信をもって話せる「ガクチカ」、なかなか無いと思います。

春からの私の就職先は、地域に根ざした人との交流と信頼関係が大切な仕事なので、ここで得た経験と学びを存分に活かせたらなと思います。

最後に、もしこの記事をお読みの学生の方がいれば、是非、春学期の履修登録で「すがもプロジェクト」と検索してみてください！　自信を持って紹介できる大学生活と経験が得られることを保証します👍

これからもこのすがもプロジェクトが地域大学に応援され愛される団体であり続けることを願います😊
長くなりましたが、お読みいただきありがとうございました！

文学部　歴史学科　文化財・考古学コース　４年　永井綾