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なぜ大学生は「旅」の投稿にイイねをするのか。-SNSと旅- 【ミレニアルnote】

「時間を取れるのは学生のうちだから、今のうちに旅行に行っときなね。」

この言葉を半年間で沢山の社会人から聞いた。
周りを見渡せば卒業旅行の為にアメリカやらヨーロッパ周遊のツアーに申し込んだ同期の4年生が沢山いた。

「きっと、インスタやらTwitterに旅行の投稿が増えるんだろうなぁ。」

そんな事が頭に浮かんだ。そこで簡単にだが、

「大学生旅投稿イイね押しがち説」

について考えていきたいと思う。
そして最後に自分にとっての「旅」とは何か改めて考えてみようと思う。

①SNS時代にコンテンツ化された"旅"
②旅に終わりはない、だから俺は旅が好き

①SNS時代にコンテンツ化された"旅"

そもそも旅の動機って何だろう。

「あの景色が見たい!写真を撮りたい!」
「あの国の料理が食べてみたい!」
「あの人に会いに行きたい!」
「世間を離れてのんびりしたい!」

20年前の動機はこんなところだろう。

だが現代人、特に大学生の旅の目的の大きな要素を占めるものは間違いなく

「SNS映え」 。

女子旅の目的の8割はインスタ映えなんじゃないかと書いてある記事もあるほど、現代人は"映え"を気にしている。以下では現代人の中でも特に大学生を中心に考えていく。

多くの人がSNSに旅の写真を載せ、イイねを貰う。では、何に対して人はイイねを押すの?

俺的に図解するとこうだ。まず

①過酷な旅
(徒歩旅、チャリ世界一周旅、0円旅など企画性質を帯びたコンテンツ旅など)

②優雅な旅
(一般的な旅行。お金も潤沢にかけホテル予約、ツアー予約は当たり前といった旅)
に分けられる。

そしてイイねを押す理由を要素分解すると

①過酷な旅に関しては、旅や企画の行為者に対する「応援」、旅のゴールや目的達成などを讃える「称賛」、自分も過酷な旅に挑戦してみたいといった「憧れ」の3要素が主な要素だと感じる。特に最近はYouTuberなどの台頭から企画性のある旅に憧れる若者が増えているように感じる。その風潮は、いつか自分も過酷な旅を成功させて多くの人からイイねをされたいという承認欲求から来ているのかもしれない。
この①に関しては男子大学生に多く見られる。

(*「世界中の笑顔を届けたい」というコンセプトのもと、自転車で世界一周を果たした偉大な友人。承認欲求以上の自己実現欲求で旅に出ちゃう旅人が俺の周りには多い。)

②優雅な旅に関しては、あんな綺麗な場所に行ってるの羨ましい!といった純粋な「羨望」のイイね、自分もいつか行く時の為にリストに記録しておこうという「保存機能」としてのイイね、そして羨望には近いが、自分も映えスポットで写真を撮りたいという「憧れ」のイイねに分けられるだろう。②に関しては女子大学生に多くみられるように感じる。

この要素分解は個人的な肌感だし、その他要素も実際まだまだあると感じているが大きなところはこんなものだろう。

イイねを押したくなる要素分解をした結果が上記なのだから逆に言えば、この要素に刺さるような投稿ができれば投稿はバズるのだ。

実際俺は過酷な旅に分類される旅をよくする。東海道五十三次を歩いてみた時は「応援」して貰いやすくするために旅のストーリーをわかりやすく発信する事を意識して投稿した。その結果当時フォロワー1200人程度だったが、Tweetインプレッションは累計20万回を超えた。
(※画像はゴール後投稿のTweetインプレッション、つまり「称賛」のフェーズ)


話を本筋に戻そう。
旅投稿にイイねが集まる理由は上記の要素が「非日常」である旅に沢山含まれているからであろう。だから大学生は旅投稿にイイねをするし、自分が行く時にはSNSを意識した旅行計画を立てるのだろう。

旅を通して「何者」かになるために。


②旅に終わりはない、だから俺は旅が好き

ここまで散々SNSと旅投稿について話してきましたが、俺はガチで

「SNS投稿目的で旅に出るとかありえない!!承認欲求満たされるよりもっと大切なもんがめっちゃあるぞ!!」

と声を大にして言いたい考えの人です。
もちろん俺もSNSに旅の発信はしますし、イイねがつけば、めちゃくちゃ嬉しいです。
SNS投稿目的で旅に行く人をガチ否定してるつもりは毛頭ありません。

でもね、いわゆる"映え"よりも大切なものが旅にはゴロゴロ転がってると俺は思うんです。それを1人でも多くの人に知って欲しいなあと思うんです。だからどっかに行けば発信するんです。

俺にとって旅とは

「新たな感性に出会いに行く作業」

です。格好つけて聞こえますよね。
思いっきり格好つけました。

新たな感性に出会いに行く
この定義だからこそ普段暮らしている日本を離れ、海外に行きその土地の人や文化と触れ合うこと、これはもちろん「」です。

また、日本国内でも自分の知らない場所や人に出会いに行くこと、これも「」です。

さらに、いつもと視点を変えて最寄駅まで歩いてみること、これも俺にとっては「」です。
今日は道端の草花に、明日は道行く人の靴に注目しようなどテーマを変えて歩けば、無思考では気付く事のない、新たな何かに出会えます。
このように何気ない日常で一度スルーしてしまったものに対して、アンテナを張る作業。

つまり「新たな感性に出会い直していく作業
これも俺にとっては大事な「」です。

俺は小さな頃から草むらに寝転がって小さな生き物の視点で物事を妄想する事が大好きでした。そこに普段生きてては気付けない小さく大きな世界があるから。夢が広がってるから。ガリバートンネルがあったら、どんなに楽しいものかと何度も考えてた子供でした。

でも、俺は小さくなれない。
だけど動き回ることはできる。

動き回って、自分の見たことのない世界に触れることで、常に好奇心を刺激し続けて貰える。

だから俺は「旅」が大好きです。

そして世界には死ぬまで旅をし続けても、全て見て回ることができない数の、文化や人、生活があります。だから死ぬまで好奇心を刺激し続けてくれるものであり、終わりはないです。

俺はたまたまこの旅の魅力に気付きました。
でも、旅にはもっともっと沢山の魅力があるし、それを多くの人に感じて欲しいなと思ってます。冒頭でSNSについて言ったのは、SNSに縛られて、旅の魅力が見えなくなってしまうのは本当にもったいないと思ったからです。
きっと心持ちひとつで世界の見え方は大きく変わってくると思います。

あなただけの「旅」を見つけてください。

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この辺で筆を置こうかなと思います。
俺は明日からイスラエル-ヨルダン-エジプト-ロシアをバックパックで旅してきます。今からワクワクが止まりません。では、いってきます!

Twitter
@starfield4869



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